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第七章 幻の都
699 トカゲが呼ぶ水と剣先の炎
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やがて、足場が悪く暗い通路を抜けて、開けた場所に出た。
しかし、今の通路を使って、獲物の死体や卵を運ぶのは一苦労だな。
亀裂の通路を抜けた先は、やたらジメジメした場所だった。
足元はコケに覆われているし、ぴちょんぴちょんと、水が滴り落ちる音が響いている。
天井や壁には、迷宮草や、魔鉱石の結晶がびっしりと生えていて、明るさは十分だ。
「地底湖か?」
「ああ、いや、そういうのともちょっと違うんだ。うちの水源とも関係しているんだけどね」
青年が親切に教えてくれた。
どうも、ここに棲み付いているトカゲの魔物が、水を集めているという話らしい。
「そりゃあ凄いな。ええっと、名前を聞いていいか?」
「イムクだよ。一応ここでは盾持ちをしているんだ」
「そう……なんだ」
盾持ちという役割は、敵の攻撃を耐え凌がなければならない。
そのため、盾持ちのほとんどは、体格がいい連中だ。
だが、この青年は、言っちゃあ悪いが、ひょろっとした体格で、あまり力がありそうにない。
「あ、今思ったことを当ててみようか? 頼りない……だろ? よく言われるんだ」
「そこまではっきりとは思わなかったけどな。心配にはなる体格だな」
「あはは、だよね。でも、俺、これでも魔力があるんで、魔道具を使えるんだ」
「魔道具の盾があるのか!」
魔道具は貴重品なので、ものすごく値段が張る。
迷宮に引っ込んでいる集団が持つには、少々不釣り合いではあった。
「うん。……迷宮で亡くなった探索者の、落とし物なん、だ」
落とし物と言うときに、少し目を逸らしたな。
もしかしたら、奪ったものかもしれない。
迷宮内での探索者同士の争いは常のことなので、意外でもなんでもない話だ。
それでも引け目があるということは、イムクの関係した争いだったのかもしれない。
「それはいいな。探索者にとって、信頼出来る装備は命を守る相棒だからな」
「あ、……うん!」
このイムクという青年は、勇者よりも少し年上だろう。
だが、勇者よりもだいぶ、頼りなさが目立つ。
育ちがよくて、ごく最近まで、泥臭い戦いに直接関わっていなかったのかもしれない。
「あ、こっち」
湿った地面を踏んで歩くと、すぐに暴力的な音が聞こえて来た。
柔らかい何かを思いっきり殴る音だ。
障害物を抜けて、目にした光景は、男達がのそのそと動く、毒々しい色のトカゲを、鈍器で殴っているというものだった。
トカゲは、男達の半分ぐらいの大きさだろうか。
やや平べったく、苔むした地面が保護色となって、輪郭が判別つきにくい。
なるほど、鮮やかな体色は、コケと土の色に溶け込むためだったんだな。
あちこちに水溜まりがあって、その周りにトカゲと、それを狙ったメイサーの部下がいるようだった。
メイサーの姿は見受けられない。
「ここにはメイサーはいないのか」
「あ、今日はまだ来てないね。ときどき様子を見に来るんだけど」
「しかし、本当におとなしい魔物だな。逃げるのも、のっそりとしているし」
メイサーの部下が、だいたい三人がかりで殴って殺している。
びっしりと汗をかきながら殴っているところを見ると、トカゲの魔物は、かなり頑丈ではあるようだ。
「おい、イムク。そこに集めてあるから早く持って行け。早くしねえと、スライムが食っちまうからな」
トカゲを殺していた男達の一人が、イムクに気づいて指示を出す。
「スライムもいるのか」
「だいたいは、この魔トカゲが食べてしまうみたいなんだけど、すぐにどっからか湧いて来るからね」
「これだけ水分があれば、環境的には好みだろうからな」
見ると、先日の、カニのような魔物や、三角帽子のような殻を乗せた魔物などもいて、じっとしているトカゲの近くを通り掛かった途端、首を伸ばしたトカゲに食べられた。
「あ、そこ、卵があるんで、気を付けて! ちょっと踏んだぐらいじゃ割れないけど」
「おおっ?」
言われて、足元をよくよく見ると、淡い緑色をした細長くて大きな卵が無造作に転がっていた。
卵を見分けられるようになると、周囲に石ころのようにいっぱい転がっているのがわかる。
なかのいくつかは孵化して、小さいトカゲが産まれているようだ。
イムク青年は、そこらの卵を無造作に掴んで手にした袋に詰め込むと、今度は放り出された死体を肩に担ぐ。
二匹がやっとのようだ。
見かねて俺も持ってやる。
残りの三匹を担いでやって、そのまま戻るイムク青年に付いて行く。
今来たばかりだが、せわしないことだ。
「あのトカゲが水を集めていると言ってたが、そういう魔法を使うってことか?」
「うん。数匹で集まって囲んだ場所に、段々水が溜まっていくみたいなんだ。天井でも、ほら」
言われて見上げると、確かに天井にも、トカゲの環が出来ていた。
そこから水滴が落ちているようだ。
「なるほど。水を集めて、その水を求めて集まって来る餌を食べているって訳か。待ち伏せ型だな」
魔物以外でもそうだが、生きた獲物を獲る生き物には、大きく分けて、狩人型と、待ち伏せ型がいる。
自然界では狩人型が目立つが、待ち伏せ型は意外と種類が多い。
巣を作る蜘蛛なんかはその代表だな。
「それで、砦の水源と関係しているってのは?」
「砦の水源が尽きないのは、このトカゲの魔物のおかげじゃないかって、メイサーさんが言っていて。それで、一日に、トカゲの成体を十匹、卵は五十個以上は獲らない決まりなんだ」
「一日十匹も獲って減らないのか?」
「見ていればわかるけど、今日生まれた子どもが、明日には大人と同じ大きさになっているんだ。卵はそこら中にあって、数え切れないぐらいだし」
「とんでもない魔物だな」
なるほど、結果として、増えすぎたトカゲは外に出て行くしかない。
そういうトカゲは、外でほかの魔物の餌になっているのだろう。
あの巣のなかなら、大型の魔物は外から入ってこないから安全に増えることが出来るということか。
岩も掘って顔を出すワームは、水や空間が嫌いだから、ここには寄り付かないだろうし。
俺とイムク青年は、荷車に獲物を乗せて、砦まで運ぶ。
「俺だと、どうしても持てる量が少なくってさ。ダスターさんのおかげで、あと一回で終わりそうだ」
「それはよかった」
重さ自体はそれほどではないが、荷車の出来が悪いので、運びにくい。
まぁ専門業者じゃないんだろうから、仕方のない話だ。
「ん? おい! その死体に、死体喰いが付いているぞ!」
「えっ?」
イムクの運んでいるトカゲの死体に、芋虫のような姿の死体喰いを見つけて、慌てて注意する。
小さい魔物だが、ひどく狂暴で、死体だけでなく、生きた大きな魔物にも食いつく、危険な奴だ。
だが、イムクは知らないのか、危機感のない顔で、その場で立ち止まってしまった。
「チッ!」
俺は舌打ちと共に、腰のナイフを抜くと、死体喰いの頭に突き刺し、トカゲの死体からずるりと引っ張り出した。
「ひやぁあ」
「死体喰い、見たことないのか?」
「あ、あ、うん」
「その死骸はもうダメだな。おそらく卵を産み付けている。焼いてしまおう。ここで増えるとマズい」
「え? え?」
イムク青年は思考が追い付いてないようだ。
「死体喰いが出たのか?」
そこへ姿を現したのがメイサーだった。
ほんと、神出鬼没だな。
「ああ。まぁ迷宮にはどこにでもいるよな」
「急いで焼こう」
言ったと同時に、メイサーは得物のエストックを抜き放ち、死体喰いが入っていた、トカゲの死骸を突き刺す。
「赤き火よ。招きに応じて、現れよ!」
メイサーの呪文と共に、赤い炎がエストックの剣先を中心に渦巻き、死体を炭に変える。
「見事なもんだな」
「あたしの切り札だからね。錆びつかせちゃいないよ」
エストックを鞘に納めると、ニィッと笑って見せたのである。
しかし、今の通路を使って、獲物の死体や卵を運ぶのは一苦労だな。
亀裂の通路を抜けた先は、やたらジメジメした場所だった。
足元はコケに覆われているし、ぴちょんぴちょんと、水が滴り落ちる音が響いている。
天井や壁には、迷宮草や、魔鉱石の結晶がびっしりと生えていて、明るさは十分だ。
「地底湖か?」
「ああ、いや、そういうのともちょっと違うんだ。うちの水源とも関係しているんだけどね」
青年が親切に教えてくれた。
どうも、ここに棲み付いているトカゲの魔物が、水を集めているという話らしい。
「そりゃあ凄いな。ええっと、名前を聞いていいか?」
「イムクだよ。一応ここでは盾持ちをしているんだ」
「そう……なんだ」
盾持ちという役割は、敵の攻撃を耐え凌がなければならない。
そのため、盾持ちのほとんどは、体格がいい連中だ。
だが、この青年は、言っちゃあ悪いが、ひょろっとした体格で、あまり力がありそうにない。
「あ、今思ったことを当ててみようか? 頼りない……だろ? よく言われるんだ」
「そこまではっきりとは思わなかったけどな。心配にはなる体格だな」
「あはは、だよね。でも、俺、これでも魔力があるんで、魔道具を使えるんだ」
「魔道具の盾があるのか!」
魔道具は貴重品なので、ものすごく値段が張る。
迷宮に引っ込んでいる集団が持つには、少々不釣り合いではあった。
「うん。……迷宮で亡くなった探索者の、落とし物なん、だ」
落とし物と言うときに、少し目を逸らしたな。
もしかしたら、奪ったものかもしれない。
迷宮内での探索者同士の争いは常のことなので、意外でもなんでもない話だ。
それでも引け目があるということは、イムクの関係した争いだったのかもしれない。
「それはいいな。探索者にとって、信頼出来る装備は命を守る相棒だからな」
「あ、……うん!」
このイムクという青年は、勇者よりも少し年上だろう。
だが、勇者よりもだいぶ、頼りなさが目立つ。
育ちがよくて、ごく最近まで、泥臭い戦いに直接関わっていなかったのかもしれない。
「あ、こっち」
湿った地面を踏んで歩くと、すぐに暴力的な音が聞こえて来た。
柔らかい何かを思いっきり殴る音だ。
障害物を抜けて、目にした光景は、男達がのそのそと動く、毒々しい色のトカゲを、鈍器で殴っているというものだった。
トカゲは、男達の半分ぐらいの大きさだろうか。
やや平べったく、苔むした地面が保護色となって、輪郭が判別つきにくい。
なるほど、鮮やかな体色は、コケと土の色に溶け込むためだったんだな。
あちこちに水溜まりがあって、その周りにトカゲと、それを狙ったメイサーの部下がいるようだった。
メイサーの姿は見受けられない。
「ここにはメイサーはいないのか」
「あ、今日はまだ来てないね。ときどき様子を見に来るんだけど」
「しかし、本当におとなしい魔物だな。逃げるのも、のっそりとしているし」
メイサーの部下が、だいたい三人がかりで殴って殺している。
びっしりと汗をかきながら殴っているところを見ると、トカゲの魔物は、かなり頑丈ではあるようだ。
「おい、イムク。そこに集めてあるから早く持って行け。早くしねえと、スライムが食っちまうからな」
トカゲを殺していた男達の一人が、イムクに気づいて指示を出す。
「スライムもいるのか」
「だいたいは、この魔トカゲが食べてしまうみたいなんだけど、すぐにどっからか湧いて来るからね」
「これだけ水分があれば、環境的には好みだろうからな」
見ると、先日の、カニのような魔物や、三角帽子のような殻を乗せた魔物などもいて、じっとしているトカゲの近くを通り掛かった途端、首を伸ばしたトカゲに食べられた。
「あ、そこ、卵があるんで、気を付けて! ちょっと踏んだぐらいじゃ割れないけど」
「おおっ?」
言われて、足元をよくよく見ると、淡い緑色をした細長くて大きな卵が無造作に転がっていた。
卵を見分けられるようになると、周囲に石ころのようにいっぱい転がっているのがわかる。
なかのいくつかは孵化して、小さいトカゲが産まれているようだ。
イムク青年は、そこらの卵を無造作に掴んで手にした袋に詰め込むと、今度は放り出された死体を肩に担ぐ。
二匹がやっとのようだ。
見かねて俺も持ってやる。
残りの三匹を担いでやって、そのまま戻るイムク青年に付いて行く。
今来たばかりだが、せわしないことだ。
「あのトカゲが水を集めていると言ってたが、そういう魔法を使うってことか?」
「うん。数匹で集まって囲んだ場所に、段々水が溜まっていくみたいなんだ。天井でも、ほら」
言われて見上げると、確かに天井にも、トカゲの環が出来ていた。
そこから水滴が落ちているようだ。
「なるほど。水を集めて、その水を求めて集まって来る餌を食べているって訳か。待ち伏せ型だな」
魔物以外でもそうだが、生きた獲物を獲る生き物には、大きく分けて、狩人型と、待ち伏せ型がいる。
自然界では狩人型が目立つが、待ち伏せ型は意外と種類が多い。
巣を作る蜘蛛なんかはその代表だな。
「それで、砦の水源と関係しているってのは?」
「砦の水源が尽きないのは、このトカゲの魔物のおかげじゃないかって、メイサーさんが言っていて。それで、一日に、トカゲの成体を十匹、卵は五十個以上は獲らない決まりなんだ」
「一日十匹も獲って減らないのか?」
「見ていればわかるけど、今日生まれた子どもが、明日には大人と同じ大きさになっているんだ。卵はそこら中にあって、数え切れないぐらいだし」
「とんでもない魔物だな」
なるほど、結果として、増えすぎたトカゲは外に出て行くしかない。
そういうトカゲは、外でほかの魔物の餌になっているのだろう。
あの巣のなかなら、大型の魔物は外から入ってこないから安全に増えることが出来るということか。
岩も掘って顔を出すワームは、水や空間が嫌いだから、ここには寄り付かないだろうし。
俺とイムク青年は、荷車に獲物を乗せて、砦まで運ぶ。
「俺だと、どうしても持てる量が少なくってさ。ダスターさんのおかげで、あと一回で終わりそうだ」
「それはよかった」
重さ自体はそれほどではないが、荷車の出来が悪いので、運びにくい。
まぁ専門業者じゃないんだろうから、仕方のない話だ。
「ん? おい! その死体に、死体喰いが付いているぞ!」
「えっ?」
イムクの運んでいるトカゲの死体に、芋虫のような姿の死体喰いを見つけて、慌てて注意する。
小さい魔物だが、ひどく狂暴で、死体だけでなく、生きた大きな魔物にも食いつく、危険な奴だ。
だが、イムクは知らないのか、危機感のない顔で、その場で立ち止まってしまった。
「チッ!」
俺は舌打ちと共に、腰のナイフを抜くと、死体喰いの頭に突き刺し、トカゲの死体からずるりと引っ張り出した。
「ひやぁあ」
「死体喰い、見たことないのか?」
「あ、あ、うん」
「その死骸はもうダメだな。おそらく卵を産み付けている。焼いてしまおう。ここで増えるとマズい」
「え? え?」
イムク青年は思考が追い付いてないようだ。
「死体喰いが出たのか?」
そこへ姿を現したのがメイサーだった。
ほんと、神出鬼没だな。
「ああ。まぁ迷宮にはどこにでもいるよな」
「急いで焼こう」
言ったと同時に、メイサーは得物のエストックを抜き放ち、死体喰いが入っていた、トカゲの死骸を突き刺す。
「赤き火よ。招きに応じて、現れよ!」
メイサーの呪文と共に、赤い炎がエストックの剣先を中心に渦巻き、死体を炭に変える。
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