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第四章 世界の片隅で生きる者たち
322 乗り合いバスに揺られながら
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旧街道を進む乗り合いバスの座席に座って地図を広げる。
「この先で南の鉱山街と東の東門街とに道が別れる訳だが、俺たちの向かうのは鉱山街だ」
「あれ? 亡命者が辿り着いた場所は東門の前だったんじゃ?」
俺の言葉に勇者が疑問を投げかけた。
「それは亡命者がドラゴンに乗って辿り着いたとされる場所だな。俺たちが向かうのは迷宮だ。迷宮の入り口は鉱山街のやや東という話だった」
俺は勇者に、ドラゴン研究者夫婦から渡された資料を示しながら説明する。
乗り合いバスには俺たち以外には大荷物を背負った老女が一人と、ヤギを三頭ほど連れた壮年の男が一人だけ、満員とはいかない人数だが、料金は一定で、毎日一往復運行されている。
普通に考えたら儲からない仕事だが、この乗り合いバスという制度は国が運営しているのだそうだ。
バスというのは大人数を運ぶための大型の蒸気機関の車で、馬車とはかなり形が違う。
細長い箱に車輪をつけて前方の動力部分に引っ張らせているのだ。
簡単に言えば、前に乗った蒸気機関列車の客車の一つを車が引っ張っていると思えばいい。
とはいえ、列車の客車とは違って、このバスという乗り物には部屋割りはなく、教会のように長椅子を並べて大人数が座れるようになっていた。
この乗り合いバスがあることを教えてくれたのはアリカ湖町の町長だ。
ねぎらいの宴の席で、町長は俺たちが夜明け前に備えて眠っている間に旧街道に行ってみたと話し、光る花の美しさを讃えた。
「光る花が幻想的なだけではありません。道がすっかりきれいに使いやすくなっていました。これは依頼以上の仕事です。ただ、追加の仕事として代金を払ってしまうと、私共は冬の蓄えがなくなってしまうので、その代わりになるものをと、考えたのですが、このような宴で感謝を示すしかなく……」
申し訳なさそうに語る町長に、俺たちは追加の料金を請求する気がもうとうないことと、宴を開いてくれたことの礼を伝えたのだが、それがいけなかったのだろう。
感激した町長は、「まるで勇者さまのようなお振る舞い。永く伝えさせていただきます」などと言い出したのである。
なんとかその気持を変えさせようとしたのだが、何を言っても謙遜していると取られてしまい、訂正が利かなった。
俺たちからしたら、勇者一行がこの町に寄ったと知られるのはまずい。
仕方なく、俺は町長に勇者と聖女の身分を明かし、悪辣な者に追われているので、ここに彼らが立ち寄ったことは内密にして欲しいと頼むしかなかった。
「勇者さまが我が町に! それどころか幽霊退治をしてくださるとは!」
町長は感極まって泣き出すし、いろいろと後始末が大変だったのだ。
だがまぁ悪いことばかりではなかった。
町長は勇者たちのことは命に賭けて漏らさないと誓ってくれたし、予定よりも多くの物資を提供してくれた。
さらに一番ありがたいことに、土地の者でしかわからない情報を提供してくれたのだ。
乗り合いバスのこともそうだし、鉱山街の顔役への紹介状もそうだ。
アリカ湖町からかなりの量の食料を鉱山街へ売っているので、繋がりがあるのだということだった。
「東へ抜けるという迷宮は鉱山にある訳じゃないのか」
「鉱山に迷宮が繋がっていたら危険すぎるだろ」
勇者は俺の説明を飲み込んで、いよいよ危険地帯に行くという意識になって来たようだ。
もちろん勇者だけではない。
聖騎士もモンクも聖女も、そしてメルリルと俺だって気を引き締めてかかる必要があることを理解していた。
そういうことを何も考えずに能天気にしているのはフォルテぐらいのものだ。
「ピッ!」
「イテッ、なぜ俺の髪を引っ張る!」
「キューゥ」
む、どうやら俺から自分をないがしろにする気配を感じたらしい。
通常でも意識がうっすらと繋がっている弊害だな。
だが、お前が能天気なのは事実じゃねえか。
「イテッ! イテッ! やめろ、こいつ!」
「フォルテはダスターと仲がよくて羨ましいです」
地味な嫌がらせをして来るフォルテを捕まえようと奮闘していると、なぜかメルリルに羨ましがられた。
いや、これは仲がいいとかそういうものじゃないと思うぞ。
「全くだ。鳥の分際で図々しいにも程がある」
勇者は勇者で、フォルテに対抗心を持っているようなんだよな。
俺としてはもっと志は高く持って欲しい。
仮にも勇者なんだしな。
「みなさん、お静かに。あまり暴れると音が聞こえないのが逆に不審に思われてしまいますよ」
聖女が俺たちに注意する。
おおう、半分の年の女の子に怒られてしまった。
現在俺たちはメルリルの風の精霊による防音の結界を周囲に展開しているところだ。
聖女の結界だと、周囲から俺たちの姿が見えなくなってしまうので、不審どころではないことになる。しかし内密の打ち合わせはしておきたいということで、メルリルに頼んだのである。
バスの窓は全て開いていて風が自由に出入りしている状態だからこそ出来たことだ。
「ゴホン、話を戻そう。つまりこの乗合バスで分岐点の街まで行ったところでいったん降りて、そこから鉱山街へと出ているバスに乗る。バスは一日一便だから鉱山街に到着するのは明日ということになる」
「昨夜は町長さんのお宅でゆっくり休ませていただいたので、野宿でも大丈夫ですよ」
聖女がニコニコとそんなことを言った。
「いや、この分岐点はいわゆる宿場町なんで、宿は十分あるらしい。問題は鉱山街のほうだと町長が言っていた。そのための紹介状だしな」
「だけど鉱山と迷宮が別ならその街にも長く留まる訳じゃないんだろ? 紹介状なんて必要あるのか?」
勇者がもっともな質問をする。
「確かにそうなんだが、どうも鉱山街は治安が悪いらしいんで、余所者は絡まれる可能性が高いんだぞうだ。特に女連れだと、な」
俺がそう言うと、勇者が途端に顔をしかめた。
「そんなバカ共がいたら人生の厳しさを骨の髄まで教えてやればいいだろ」
「乱暴だな。俺たちは東方へ行きたいんであって、問題を起こしたい訳じゃないんだぞ? それにあんまり大きな問題を起こすと、皇女さまが追っかけて来るかもしれないぞ」
「うっ! ……そうだな。穏便に済むならそのほうがいいか」
勇者はよほど皇女のしつこさに辟易したらしい。
物分りがよくてありがたいな。
まぁだが、勇者の言葉も正しい。
俺たちが問題にしなければならないのは迷宮をいかに攻略して、東方まで無事にたどり着くかだ。
鉱山街でグズグズしている訳にはいかない。
さっさと通り抜けるのが一番だろうな。
「この先で南の鉱山街と東の東門街とに道が別れる訳だが、俺たちの向かうのは鉱山街だ」
「あれ? 亡命者が辿り着いた場所は東門の前だったんじゃ?」
俺の言葉に勇者が疑問を投げかけた。
「それは亡命者がドラゴンに乗って辿り着いたとされる場所だな。俺たちが向かうのは迷宮だ。迷宮の入り口は鉱山街のやや東という話だった」
俺は勇者に、ドラゴン研究者夫婦から渡された資料を示しながら説明する。
乗り合いバスには俺たち以外には大荷物を背負った老女が一人と、ヤギを三頭ほど連れた壮年の男が一人だけ、満員とはいかない人数だが、料金は一定で、毎日一往復運行されている。
普通に考えたら儲からない仕事だが、この乗り合いバスという制度は国が運営しているのだそうだ。
バスというのは大人数を運ぶための大型の蒸気機関の車で、馬車とはかなり形が違う。
細長い箱に車輪をつけて前方の動力部分に引っ張らせているのだ。
簡単に言えば、前に乗った蒸気機関列車の客車の一つを車が引っ張っていると思えばいい。
とはいえ、列車の客車とは違って、このバスという乗り物には部屋割りはなく、教会のように長椅子を並べて大人数が座れるようになっていた。
この乗り合いバスがあることを教えてくれたのはアリカ湖町の町長だ。
ねぎらいの宴の席で、町長は俺たちが夜明け前に備えて眠っている間に旧街道に行ってみたと話し、光る花の美しさを讃えた。
「光る花が幻想的なだけではありません。道がすっかりきれいに使いやすくなっていました。これは依頼以上の仕事です。ただ、追加の仕事として代金を払ってしまうと、私共は冬の蓄えがなくなってしまうので、その代わりになるものをと、考えたのですが、このような宴で感謝を示すしかなく……」
申し訳なさそうに語る町長に、俺たちは追加の料金を請求する気がもうとうないことと、宴を開いてくれたことの礼を伝えたのだが、それがいけなかったのだろう。
感激した町長は、「まるで勇者さまのようなお振る舞い。永く伝えさせていただきます」などと言い出したのである。
なんとかその気持を変えさせようとしたのだが、何を言っても謙遜していると取られてしまい、訂正が利かなった。
俺たちからしたら、勇者一行がこの町に寄ったと知られるのはまずい。
仕方なく、俺は町長に勇者と聖女の身分を明かし、悪辣な者に追われているので、ここに彼らが立ち寄ったことは内密にして欲しいと頼むしかなかった。
「勇者さまが我が町に! それどころか幽霊退治をしてくださるとは!」
町長は感極まって泣き出すし、いろいろと後始末が大変だったのだ。
だがまぁ悪いことばかりではなかった。
町長は勇者たちのことは命に賭けて漏らさないと誓ってくれたし、予定よりも多くの物資を提供してくれた。
さらに一番ありがたいことに、土地の者でしかわからない情報を提供してくれたのだ。
乗り合いバスのこともそうだし、鉱山街の顔役への紹介状もそうだ。
アリカ湖町からかなりの量の食料を鉱山街へ売っているので、繋がりがあるのだということだった。
「東へ抜けるという迷宮は鉱山にある訳じゃないのか」
「鉱山に迷宮が繋がっていたら危険すぎるだろ」
勇者は俺の説明を飲み込んで、いよいよ危険地帯に行くという意識になって来たようだ。
もちろん勇者だけではない。
聖騎士もモンクも聖女も、そしてメルリルと俺だって気を引き締めてかかる必要があることを理解していた。
そういうことを何も考えずに能天気にしているのはフォルテぐらいのものだ。
「ピッ!」
「イテッ、なぜ俺の髪を引っ張る!」
「キューゥ」
む、どうやら俺から自分をないがしろにする気配を感じたらしい。
通常でも意識がうっすらと繋がっている弊害だな。
だが、お前が能天気なのは事実じゃねえか。
「イテッ! イテッ! やめろ、こいつ!」
「フォルテはダスターと仲がよくて羨ましいです」
地味な嫌がらせをして来るフォルテを捕まえようと奮闘していると、なぜかメルリルに羨ましがられた。
いや、これは仲がいいとかそういうものじゃないと思うぞ。
「全くだ。鳥の分際で図々しいにも程がある」
勇者は勇者で、フォルテに対抗心を持っているようなんだよな。
俺としてはもっと志は高く持って欲しい。
仮にも勇者なんだしな。
「みなさん、お静かに。あまり暴れると音が聞こえないのが逆に不審に思われてしまいますよ」
聖女が俺たちに注意する。
おおう、半分の年の女の子に怒られてしまった。
現在俺たちはメルリルの風の精霊による防音の結界を周囲に展開しているところだ。
聖女の結界だと、周囲から俺たちの姿が見えなくなってしまうので、不審どころではないことになる。しかし内密の打ち合わせはしておきたいということで、メルリルに頼んだのである。
バスの窓は全て開いていて風が自由に出入りしている状態だからこそ出来たことだ。
「ゴホン、話を戻そう。つまりこの乗合バスで分岐点の街まで行ったところでいったん降りて、そこから鉱山街へと出ているバスに乗る。バスは一日一便だから鉱山街に到着するのは明日ということになる」
「昨夜は町長さんのお宅でゆっくり休ませていただいたので、野宿でも大丈夫ですよ」
聖女がニコニコとそんなことを言った。
「いや、この分岐点はいわゆる宿場町なんで、宿は十分あるらしい。問題は鉱山街のほうだと町長が言っていた。そのための紹介状だしな」
「だけど鉱山と迷宮が別ならその街にも長く留まる訳じゃないんだろ? 紹介状なんて必要あるのか?」
勇者がもっともな質問をする。
「確かにそうなんだが、どうも鉱山街は治安が悪いらしいんで、余所者は絡まれる可能性が高いんだぞうだ。特に女連れだと、な」
俺がそう言うと、勇者が途端に顔をしかめた。
「そんなバカ共がいたら人生の厳しさを骨の髄まで教えてやればいいだろ」
「乱暴だな。俺たちは東方へ行きたいんであって、問題を起こしたい訳じゃないんだぞ? それにあんまり大きな問題を起こすと、皇女さまが追っかけて来るかもしれないぞ」
「うっ! ……そうだな。穏便に済むならそのほうがいいか」
勇者はよほど皇女のしつこさに辟易したらしい。
物分りがよくてありがたいな。
まぁだが、勇者の言葉も正しい。
俺たちが問題にしなければならないのは迷宮をいかに攻略して、東方まで無事にたどり着くかだ。
鉱山街でグズグズしている訳にはいかない。
さっさと通り抜けるのが一番だろうな。
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