191 / 885
第四章 世界の片隅で生きる者たち
296 東からの亡命者
しおりを挟む
「お前たち何か勘違いしているみたいだが、この国にだって魔法使いはいるぞ。基本的に魔力持ちの貴族はみんな教会の祝福を受けるはずだし」
俺がそう言うと、聖騎士クルスが後ろから訂正する。
「ダスター殿はご存知ではないかもしれませんが、この国には貴族はいないことになっています」
「え? マジで?」
俺の驚きにうなずきを返す聖騎士。
それは知らなかった。と言うか、西門の街の領主さまは貴族だったよな?
「あの、二代目勇者さまの子孫だって言ってた領主さまは貴族だったよな。魔力もあったようだし」
「私もあまり詳しく知っている訳ではないのです。この国に関することは貴族の間でも話題に上ることはまずありませんから。ただ、侮辱のような意味で、貴族のいない下賤な国という表現がされることがあり、そのことだけは私も知っているのです」
ううむ、理解不能だな。
そう言えば庶民でも能力があれば国の政治に関われるんだっけ?
衛兵隊長が何か言ってたな。
この国の身分制は皇族の次が公民でほかは庶民だとか。
政治に関わる身分が公民だったか。
駄目だ、よくわからんな。後で勇者にでも聞いてみるか。こういうことはあいつが詳しいからな。
「よくわからんがとりあえずこの国に貴族がいないということはわかった。だが魔力持ちは普通にいるよな。冶金ギルドの大地人は全員魔力持ちだったし」
「……そう、なのか?」
俺の言葉に、驚いたのは青年のほうだった。
「なんだ、お前知らなかったのか? 大地人の魔力持ちは鉱物に対する特殊な魔法が使えるから金属加工の仕事をしているってのは有名な話だと思ったんだが」
なにしろそのせいで東国の貴族とやらに狙われたらしいからな。
「……実は俺たち、北冠からこの国に逃げて来たばっかりなんだ」
「亡命者か?」
俺が尋ねると、青年はビクッと体を震わせた。
ん? 亡命者ということを知られたくないのか? そう言えば衛兵隊長の話ではこの国では亡命者は手厚く保護されているってことだったな。知られると身の危険があるのかもしれん。
それとも東国からの追手とかを気にしているのか?
「実は俺たちも別の国からここに来た旅人だ。さっきも言ったがただの冒険者だがな。うちの国はミホムと言って、初代勇者が興した国なんだ。だからと言ってはなんだが、貴族がいて、そのほとんどは魔法使いだし、平民にも魔力持ちが多いぞ」
「勇者の国! ほ、ほんとうに、そんな国があったんだ。ただの物語だと思っていた」
「すごーい! 勇者さまだ!」
青年が感動に身を震わせ、少女が声を上げながらぴょんぴょん飛び跳ねる。
待て待て、変な噂が立つとまずいから待て。
「いや、俺は勇者さまじゃないからな。勇者さまは別にいるから」
「え? 勇者ってもうずっと昔の人なんじゃないのか?」
「初代は昔の人だが、ときどき神のご神託によって勇者が選ばれているんだ。今代にもいるぞ」
しれっと言った俺の背中に聖騎士とメルリルの視線が突き刺さる。
嘘は言ってないだろ!
青年はポカーンと口を開けて俺を見て、少女はうれしそうに手を叩いている。
いかん、こんなところでこんな話をしていると目立つことこの上ない。
「ともかくその貸本屋に案内してくれ。あと、それとは別に君たちに話を聞きたいんだが。もし話を聞かせてくれるならさっきの案内料とは別に大銀貨一枚出そう」
「っ! 俺を騙そうってんなら……」
あ、額が大きすぎたか。情報量の相場なんだが、全く文化の違う国から来たなら価値観も違うだろうしな。
「いや、警戒するなとは言わん。警戒はするべきだ。だが、情報というのは人によっては形あるものよりも価値があることがある。理由は道すがら話そう。まずは案内を頼む」
青年は怪しんでいるというよりも戸惑っているようだった。
「実を言うと、俺たちはほとんど身一つで逃げて来たから金がない。商売をしようにも信用がないし、働き口には亡命者は優先権があるんだが、そのせいで元の住人に嫌われていて、さっきも」
「ああ、なるほど。亡命者が優遇されるのが気に入らないって連中か。ふーん、だが俺はその仕組みはいいと思うぞ。知らない土地に移り住んで知り合いもいないし、財産もないんだろ? 気の利いた仕組みじゃないか」
「あ、ありがとう。だから金を貰えるなら、仕事を選べるような立場じゃないんだ。さっきはつい疑うようなことを言って悪かった」
青年はぺこりと頭を下げる。
青年に倣って少女も頭を下げた。
この二人、親子というには年が近いから兄妹かな?
「いや、疑うのは正しい。世の中には困窮している相手につけ込んで騙そうとして来る奴がいる。そういう相手を見極めることは必要だからな」
青年たちの案内で歩きながら俺はそう言った。
いつだって世の中は弱者に厳しい。
だからこそ弱者とされる人間は、ずる賢いと言われるぐらいが丁度いいんだ。
「あんた変な人だな」
青年は笑った。
「自己紹介がまだだったな。俺はアキオ、こっちはハルナだ」
「おう。俺はダスターだ、属名はないがギルドはミホムの『不屈の野良犬』ってとこだ。そこの女性は俺と同じパーティのメルリル、それとこいつがフォルテ。後ろの背が高い兄さんはクルスだ」
メルリルとフォルテ、そして聖騎士クルスがそれぞれ軽く挨拶をする。
青年アキオも少し戸惑いながらも挨拶を返した。
ハルナと紹介された少女は「よろしくね!」と言いながら飛び跳ねる。
飛び跳ねるのが好きな子だな。
「フォルテちゃん!」
ハルナはどうも俺の肩にいるフォルテが気になるようだった。
「触ってみるか?」
俺の言葉にハルナは顔を輝かせたが、フォルテのほうは不満そうな目を向けて来た。
いいだろ、たまには子どもの相手ぐらいしてやれ。
手の上に乗せてやると、ハルナはピャーとかヒャーとかいう声を上げてフォルテを撫でた。
うんうん、楽しそうじゃないか。
だからそんな恨めしげな目で見るな。
家と家の間を抜けると、どっかの庭のような場所に出て、そこを突っ切ると塀のある細い道に出る。
そこには溝があり、少し臭う汚れた水が流れていた。
「これは?」
「どぶだ。表通り周辺だときちんと蓋がされているんだが、ここら辺は蓋がなくて道になっているところだけに板が渡してあるんだ。踏み外すなよ、下水だから汚いぞ」
「おお、これが下水か」
注意しながら渡り、家と家の間の道を進む。
狭いながら家の敷地には庭があり、花や木が植えてある。
あちこちで座り込んで遊んでいる子どもや立ち話をしている人を見かけるようになって来た。
住宅地だろう。
「それでさっきの話だが、聞きたいことってなんだ? あんたたちの事情っていうのも教えてくれ」
アキオ青年がしばしの沈黙の後にそう切り出した。
=======以下告知です=========
おまたせしました!
すでに近況ボードのほうでお知らせしましたが、
「勇者パーティから追い出された!と、思ったら、土下座で泣きながら謝って来た……何がなんだかわからねぇ」は、「勇者パーティから追い出されたと思ったら、土下座で泣きながら謝ってきた!」にタイトル変更して来月の4月20日ごろ発売予定です!
ヽ(=´▽`=)ノヤッタネ!
これもみなさんの応援のおかげです(´;ω;`)アリガトウアリガトウ
本を買ってくださる場合にはとらのあなさんで購入すると描き下ろしSSがもらえます。
けっこうあざとい内容ですw
俺がそう言うと、聖騎士クルスが後ろから訂正する。
「ダスター殿はご存知ではないかもしれませんが、この国には貴族はいないことになっています」
「え? マジで?」
俺の驚きにうなずきを返す聖騎士。
それは知らなかった。と言うか、西門の街の領主さまは貴族だったよな?
「あの、二代目勇者さまの子孫だって言ってた領主さまは貴族だったよな。魔力もあったようだし」
「私もあまり詳しく知っている訳ではないのです。この国に関することは貴族の間でも話題に上ることはまずありませんから。ただ、侮辱のような意味で、貴族のいない下賤な国という表現がされることがあり、そのことだけは私も知っているのです」
ううむ、理解不能だな。
そう言えば庶民でも能力があれば国の政治に関われるんだっけ?
衛兵隊長が何か言ってたな。
この国の身分制は皇族の次が公民でほかは庶民だとか。
政治に関わる身分が公民だったか。
駄目だ、よくわからんな。後で勇者にでも聞いてみるか。こういうことはあいつが詳しいからな。
「よくわからんがとりあえずこの国に貴族がいないということはわかった。だが魔力持ちは普通にいるよな。冶金ギルドの大地人は全員魔力持ちだったし」
「……そう、なのか?」
俺の言葉に、驚いたのは青年のほうだった。
「なんだ、お前知らなかったのか? 大地人の魔力持ちは鉱物に対する特殊な魔法が使えるから金属加工の仕事をしているってのは有名な話だと思ったんだが」
なにしろそのせいで東国の貴族とやらに狙われたらしいからな。
「……実は俺たち、北冠からこの国に逃げて来たばっかりなんだ」
「亡命者か?」
俺が尋ねると、青年はビクッと体を震わせた。
ん? 亡命者ということを知られたくないのか? そう言えば衛兵隊長の話ではこの国では亡命者は手厚く保護されているってことだったな。知られると身の危険があるのかもしれん。
それとも東国からの追手とかを気にしているのか?
「実は俺たちも別の国からここに来た旅人だ。さっきも言ったがただの冒険者だがな。うちの国はミホムと言って、初代勇者が興した国なんだ。だからと言ってはなんだが、貴族がいて、そのほとんどは魔法使いだし、平民にも魔力持ちが多いぞ」
「勇者の国! ほ、ほんとうに、そんな国があったんだ。ただの物語だと思っていた」
「すごーい! 勇者さまだ!」
青年が感動に身を震わせ、少女が声を上げながらぴょんぴょん飛び跳ねる。
待て待て、変な噂が立つとまずいから待て。
「いや、俺は勇者さまじゃないからな。勇者さまは別にいるから」
「え? 勇者ってもうずっと昔の人なんじゃないのか?」
「初代は昔の人だが、ときどき神のご神託によって勇者が選ばれているんだ。今代にもいるぞ」
しれっと言った俺の背中に聖騎士とメルリルの視線が突き刺さる。
嘘は言ってないだろ!
青年はポカーンと口を開けて俺を見て、少女はうれしそうに手を叩いている。
いかん、こんなところでこんな話をしていると目立つことこの上ない。
「ともかくその貸本屋に案内してくれ。あと、それとは別に君たちに話を聞きたいんだが。もし話を聞かせてくれるならさっきの案内料とは別に大銀貨一枚出そう」
「っ! 俺を騙そうってんなら……」
あ、額が大きすぎたか。情報量の相場なんだが、全く文化の違う国から来たなら価値観も違うだろうしな。
「いや、警戒するなとは言わん。警戒はするべきだ。だが、情報というのは人によっては形あるものよりも価値があることがある。理由は道すがら話そう。まずは案内を頼む」
青年は怪しんでいるというよりも戸惑っているようだった。
「実を言うと、俺たちはほとんど身一つで逃げて来たから金がない。商売をしようにも信用がないし、働き口には亡命者は優先権があるんだが、そのせいで元の住人に嫌われていて、さっきも」
「ああ、なるほど。亡命者が優遇されるのが気に入らないって連中か。ふーん、だが俺はその仕組みはいいと思うぞ。知らない土地に移り住んで知り合いもいないし、財産もないんだろ? 気の利いた仕組みじゃないか」
「あ、ありがとう。だから金を貰えるなら、仕事を選べるような立場じゃないんだ。さっきはつい疑うようなことを言って悪かった」
青年はぺこりと頭を下げる。
青年に倣って少女も頭を下げた。
この二人、親子というには年が近いから兄妹かな?
「いや、疑うのは正しい。世の中には困窮している相手につけ込んで騙そうとして来る奴がいる。そういう相手を見極めることは必要だからな」
青年たちの案内で歩きながら俺はそう言った。
いつだって世の中は弱者に厳しい。
だからこそ弱者とされる人間は、ずる賢いと言われるぐらいが丁度いいんだ。
「あんた変な人だな」
青年は笑った。
「自己紹介がまだだったな。俺はアキオ、こっちはハルナだ」
「おう。俺はダスターだ、属名はないがギルドはミホムの『不屈の野良犬』ってとこだ。そこの女性は俺と同じパーティのメルリル、それとこいつがフォルテ。後ろの背が高い兄さんはクルスだ」
メルリルとフォルテ、そして聖騎士クルスがそれぞれ軽く挨拶をする。
青年アキオも少し戸惑いながらも挨拶を返した。
ハルナと紹介された少女は「よろしくね!」と言いながら飛び跳ねる。
飛び跳ねるのが好きな子だな。
「フォルテちゃん!」
ハルナはどうも俺の肩にいるフォルテが気になるようだった。
「触ってみるか?」
俺の言葉にハルナは顔を輝かせたが、フォルテのほうは不満そうな目を向けて来た。
いいだろ、たまには子どもの相手ぐらいしてやれ。
手の上に乗せてやると、ハルナはピャーとかヒャーとかいう声を上げてフォルテを撫でた。
うんうん、楽しそうじゃないか。
だからそんな恨めしげな目で見るな。
家と家の間を抜けると、どっかの庭のような場所に出て、そこを突っ切ると塀のある細い道に出る。
そこには溝があり、少し臭う汚れた水が流れていた。
「これは?」
「どぶだ。表通り周辺だときちんと蓋がされているんだが、ここら辺は蓋がなくて道になっているところだけに板が渡してあるんだ。踏み外すなよ、下水だから汚いぞ」
「おお、これが下水か」
注意しながら渡り、家と家の間の道を進む。
狭いながら家の敷地には庭があり、花や木が植えてある。
あちこちで座り込んで遊んでいる子どもや立ち話をしている人を見かけるようになって来た。
住宅地だろう。
「それでさっきの話だが、聞きたいことってなんだ? あんたたちの事情っていうのも教えてくれ」
アキオ青年がしばしの沈黙の後にそう切り出した。
=======以下告知です=========
おまたせしました!
すでに近況ボードのほうでお知らせしましたが、
「勇者パーティから追い出された!と、思ったら、土下座で泣きながら謝って来た……何がなんだかわからねぇ」は、「勇者パーティから追い出されたと思ったら、土下座で泣きながら謝ってきた!」にタイトル変更して来月の4月20日ごろ発売予定です!
ヽ(=´▽`=)ノヤッタネ!
これもみなさんの応援のおかげです(´;ω;`)アリガトウアリガトウ
本を買ってくださる場合にはとらのあなさんで購入すると描き下ろしSSがもらえます。
けっこうあざとい内容ですw
11
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。