156 / 885
第四章 世界の片隅で生きる者たち
261 列車を楽しもう2
しおりを挟む
食堂は先程訪れたときとは違い、多くの人で賑わっていた。
全員が上品な服装だ。
大神聖帝国の西の門を守る西門の街の領主さまに作ってもらった謁見用の服でちょうどいいぐらいかもしれない。
そんなところへ少しボロボロの旅装の俺たちが現れたのだから、目立ってしまった。
だが、育ちがいい人間が多いのか、ちらっと見た後は特に意識することなく自分たちの身内での会話に戻った。
食堂の係の人間も、先程もそうだったが、特に俺たちを差別するでもなく、席へ案内してくれた。
六人ということで、大きめの丸テーブルに椅子を追加してくれる。
「ありがとう」
「いえ、ごゆるりとお過ごしください。食事メニューは二種類からの選択制となっていますが、どういたしますか?」
「何があるんだ?」
「海産物メインの料理と、山のものメインの料理です」
「そうか、せっかくだから俺は海産物で。フォルテは俺のを分けるということでいいか?」
「キュッ」
実のところしょっちゅう腹を減らしているように見えて、フォルテはかなり燃費がいい。
食事は一日一食でいいし、実のところ食わなくてもいいんじゃないかと睨んでいる。
ようはみんながうまそうに食ってるから味わいたいという気持ちが大きいのだ。
今は俺の肩から飾りのように尾羽根を垂らしてじっとしていたのだが、鳴き声でそれが生きていることに気づいた係の人が一瞬びっくりしていた。
「鳥、ですか?」
「ああ、従魔だ。迷惑はかけない」
「承りました。ほかの方々はいかがいたしますか?」
「私は山のもの、で」
メルリルがひどく緊張した面持ちで注文する。
そんなにガチガチにならなくても大丈夫なのに。
「俺は師匠と同じ海産物だ」
勇者は主体性を持て。
いや、まぁそれが主体性だと言うならそれはそれでいいけどな。
「あ、わたくしも、海産物、で」
聖女さまは小さい声でそう言った。
小さい声なのにはっきり聞こえるところが凄いと思う。
「私も海産物で」
聖騎士が簡潔に告げた。
「あ、わたしは山のものね。ミュリア、少しずつ交換しない?」
「あ、はい楽しそうですね」
モンクは要領がいいな。
お互いに分け合うことで両方楽しめるということか。
「みなさまのご注文お伺いいたしました。お代はお一人さま大銅貨二枚です」
「やたら安いな」
「乗車料金に基本的なサービス料金が含まれております。料理はお客さまのなかには自分の食べたいものを持ち込まれる方もいらっしゃいますので、一応別料金となっております」
「なるほどな」
こういうところも高級宿のシステムに近い。
やっぱり宿のサービスをベースにしているんだろう。
係の人がきれいな礼をして厨房のほうへと立ち去ると、隣に座るメルリルが何やら言いたそうな雰囲気で俺をチラチラ見て来た。
「どうした?」
「いえ……あの」
ぬぬっ? 女心の機微は俺には読み切れないぞ。
誰か、ヘルプ!
テーブルに座るメンバーにぐるっと目を向けると、モンクが俺に目で合図を送って来た。
ん? なに、何が言いたい?
モンクはさりげなく聖女に話しかける。
「美味しいものを分け合える相手がいるのはとても幸いなことだよね」
「はい! テスタにはとても感謝しています」
うんうん、聖女は素直でかわいいな。
ん? モンクから強い視線が。
あ、ああ、そういうことか? え? マジで?
「メ、メルリル、その、海産物を使った料理も少し食べてみないか? 俺のを分けよう」
俺がそう言うと、メルリルの顔がパァッと明るくなった。
どうやら正解だったらしい。
「いいの? そ、それなら私も山のものの料理をダスターにあげます」
くっ、赤くなって恥ずかしげに言うのは勘弁して欲しい。
俺まで真っ赤になるだろ。
実は今、メルリルは髪飾りをつけていつもと違う姿の美人さんとなっていた。
まるでほかの女性に心を動かされてしまったような訳のわからない罪悪感が湧き上がって来るのだ。
なんだ、この状況。
けっこう辛いものがあるぞ。
「師匠、俺とも分け合おう」
「お前とは同じ料理だろうが、何言ってるんだ」
バカなことを言い出す勇者に今は救われた気分だ。
ただ、真剣に「くっ」とか言いながら悔しそうにするのはやめろ。
運ばれて来た食事は、海のものなど食べたことがない俺にとって、驚きの内容だった。
魚は川や湖にもいるが、海の魚だからか、少し風味が違う。
貝は大きい上に肉厚がすごいし、エビがデカくて殻が硬かった。魔物じゃないんだよな? これ。
これが海の生物の平均的なサイズなら、海の魔物はそうとう強いんじゃないか?
以前見たバカでかい触手のような化物を思い出して冷や汗が出て来た。
一方で山のものは肉が分厚く、ソースもこってりとしていたのでメルリルにはちょっと多すぎたようだ。大半を譲られてしまう。
お返しに酢を使ったらしいあっさりとした魚料理の半分をメルリルに回した。
山のものの豆とイモのスープがうまかった。
豆が知らない種類のものだ。気になるな。
海産物のスープには薄く透き通った野菜のようなものが入っていて、クニュッとした食感が面白かった。
食後に小さめの菓子とお茶を運んで来た係の人に、俺はずっと気になっていたことを尋ねる。
「あの階段の上はどうなっているんだ?」
「あの上はゆっくりおくつろぎいただけるサロンとなっています。投影窓ではなく硝子の窓なので、高い場所にあるので壁向こうの外の景色がそのまま見える造りとなっております。ご利用は予約制で、使いたい時間帯をおっしゃっていただけると調整して順番にお使いいただけます」
「ほう。どうする?」
おもしろそうだと感じて、俺は勇者に話を振った。
「時間帯を指定出来るというのは景色の問題か?」
「はい。時間と、通り過ぎる場所で見ることの出来る風景が違いますので。最も人気があるのが夕刻、日が暮れる時間帯ですね」
「俺たちはそういうこだわりはない。一番長く時間が取れる時間帯で予約してもらえるか?」
「はい。それでしたらこの後すぐの午前中をおすすめします。午後は日光浴を楽しみたい貴族の方が多いのですが、午前中はこのまま食堂でお過ごしになる方が多く、サロンの予約が入っていません。一番長く時間が使えます」
「わかった。頼む」
「はい。承りました」
いつもの通り完璧な姿勢で戻る係の人に手間賃を渡そうとしたら、「もう十分いただいていますから」と断られてしまった。
早朝対応してくれた人がテーブルについてくれていたと思っていたが、渡した手間賃分のサービスをするつもりだったということか。ありがたいことだ。
「それじゃあサロンでゆっくり読書しましょう」
聖女がそう言ったので、午前中の予定は決まったのであった。
全員が上品な服装だ。
大神聖帝国の西の門を守る西門の街の領主さまに作ってもらった謁見用の服でちょうどいいぐらいかもしれない。
そんなところへ少しボロボロの旅装の俺たちが現れたのだから、目立ってしまった。
だが、育ちがいい人間が多いのか、ちらっと見た後は特に意識することなく自分たちの身内での会話に戻った。
食堂の係の人間も、先程もそうだったが、特に俺たちを差別するでもなく、席へ案内してくれた。
六人ということで、大きめの丸テーブルに椅子を追加してくれる。
「ありがとう」
「いえ、ごゆるりとお過ごしください。食事メニューは二種類からの選択制となっていますが、どういたしますか?」
「何があるんだ?」
「海産物メインの料理と、山のものメインの料理です」
「そうか、せっかくだから俺は海産物で。フォルテは俺のを分けるということでいいか?」
「キュッ」
実のところしょっちゅう腹を減らしているように見えて、フォルテはかなり燃費がいい。
食事は一日一食でいいし、実のところ食わなくてもいいんじゃないかと睨んでいる。
ようはみんながうまそうに食ってるから味わいたいという気持ちが大きいのだ。
今は俺の肩から飾りのように尾羽根を垂らしてじっとしていたのだが、鳴き声でそれが生きていることに気づいた係の人が一瞬びっくりしていた。
「鳥、ですか?」
「ああ、従魔だ。迷惑はかけない」
「承りました。ほかの方々はいかがいたしますか?」
「私は山のもの、で」
メルリルがひどく緊張した面持ちで注文する。
そんなにガチガチにならなくても大丈夫なのに。
「俺は師匠と同じ海産物だ」
勇者は主体性を持て。
いや、まぁそれが主体性だと言うならそれはそれでいいけどな。
「あ、わたくしも、海産物、で」
聖女さまは小さい声でそう言った。
小さい声なのにはっきり聞こえるところが凄いと思う。
「私も海産物で」
聖騎士が簡潔に告げた。
「あ、わたしは山のものね。ミュリア、少しずつ交換しない?」
「あ、はい楽しそうですね」
モンクは要領がいいな。
お互いに分け合うことで両方楽しめるということか。
「みなさまのご注文お伺いいたしました。お代はお一人さま大銅貨二枚です」
「やたら安いな」
「乗車料金に基本的なサービス料金が含まれております。料理はお客さまのなかには自分の食べたいものを持ち込まれる方もいらっしゃいますので、一応別料金となっております」
「なるほどな」
こういうところも高級宿のシステムに近い。
やっぱり宿のサービスをベースにしているんだろう。
係の人がきれいな礼をして厨房のほうへと立ち去ると、隣に座るメルリルが何やら言いたそうな雰囲気で俺をチラチラ見て来た。
「どうした?」
「いえ……あの」
ぬぬっ? 女心の機微は俺には読み切れないぞ。
誰か、ヘルプ!
テーブルに座るメンバーにぐるっと目を向けると、モンクが俺に目で合図を送って来た。
ん? なに、何が言いたい?
モンクはさりげなく聖女に話しかける。
「美味しいものを分け合える相手がいるのはとても幸いなことだよね」
「はい! テスタにはとても感謝しています」
うんうん、聖女は素直でかわいいな。
ん? モンクから強い視線が。
あ、ああ、そういうことか? え? マジで?
「メ、メルリル、その、海産物を使った料理も少し食べてみないか? 俺のを分けよう」
俺がそう言うと、メルリルの顔がパァッと明るくなった。
どうやら正解だったらしい。
「いいの? そ、それなら私も山のものの料理をダスターにあげます」
くっ、赤くなって恥ずかしげに言うのは勘弁して欲しい。
俺まで真っ赤になるだろ。
実は今、メルリルは髪飾りをつけていつもと違う姿の美人さんとなっていた。
まるでほかの女性に心を動かされてしまったような訳のわからない罪悪感が湧き上がって来るのだ。
なんだ、この状況。
けっこう辛いものがあるぞ。
「師匠、俺とも分け合おう」
「お前とは同じ料理だろうが、何言ってるんだ」
バカなことを言い出す勇者に今は救われた気分だ。
ただ、真剣に「くっ」とか言いながら悔しそうにするのはやめろ。
運ばれて来た食事は、海のものなど食べたことがない俺にとって、驚きの内容だった。
魚は川や湖にもいるが、海の魚だからか、少し風味が違う。
貝は大きい上に肉厚がすごいし、エビがデカくて殻が硬かった。魔物じゃないんだよな? これ。
これが海の生物の平均的なサイズなら、海の魔物はそうとう強いんじゃないか?
以前見たバカでかい触手のような化物を思い出して冷や汗が出て来た。
一方で山のものは肉が分厚く、ソースもこってりとしていたのでメルリルにはちょっと多すぎたようだ。大半を譲られてしまう。
お返しに酢を使ったらしいあっさりとした魚料理の半分をメルリルに回した。
山のものの豆とイモのスープがうまかった。
豆が知らない種類のものだ。気になるな。
海産物のスープには薄く透き通った野菜のようなものが入っていて、クニュッとした食感が面白かった。
食後に小さめの菓子とお茶を運んで来た係の人に、俺はずっと気になっていたことを尋ねる。
「あの階段の上はどうなっているんだ?」
「あの上はゆっくりおくつろぎいただけるサロンとなっています。投影窓ではなく硝子の窓なので、高い場所にあるので壁向こうの外の景色がそのまま見える造りとなっております。ご利用は予約制で、使いたい時間帯をおっしゃっていただけると調整して順番にお使いいただけます」
「ほう。どうする?」
おもしろそうだと感じて、俺は勇者に話を振った。
「時間帯を指定出来るというのは景色の問題か?」
「はい。時間と、通り過ぎる場所で見ることの出来る風景が違いますので。最も人気があるのが夕刻、日が暮れる時間帯ですね」
「俺たちはそういうこだわりはない。一番長く時間が取れる時間帯で予約してもらえるか?」
「はい。それでしたらこの後すぐの午前中をおすすめします。午後は日光浴を楽しみたい貴族の方が多いのですが、午前中はこのまま食堂でお過ごしになる方が多く、サロンの予約が入っていません。一番長く時間が使えます」
「わかった。頼む」
「はい。承りました」
いつもの通り完璧な姿勢で戻る係の人に手間賃を渡そうとしたら、「もう十分いただいていますから」と断られてしまった。
早朝対応してくれた人がテーブルについてくれていたと思っていたが、渡した手間賃分のサービスをするつもりだったということか。ありがたいことだ。
「それじゃあサロンでゆっくり読書しましょう」
聖女がそう言ったので、午前中の予定は決まったのであった。
10
あなたにおすすめの小説
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。