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序章 女神と世界を統べる者たち
3話 新たな旅路と不吉な予言
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助手席に座っていたレイジは、ふと目を覚ます。どうやら寝てしまっていたらしい。しかもここにきて、まさかアリスとの夢を見るとは。思わず自嘲的な笑みを浮かべずにはいられなかった。
ここはアメリカで外はサンサンと輝く太陽に照らされた変わり映えのない荒野が、どこまでも広がっている。そんな道路を現在、レイジ乗せた赤いスポーツカーが走行していた。ちなみにそのスピードはかなりのものであり、前に車を見かければ見事なハンドルさばきで瞬く間に抜かしていく始末なのだ。さらにちょうどこの時間帯は、道路を利用する車の数が少ないのもあってかほとんど独走状態。運転主はさぞ気持ちよさそうである。
そんな隣で運転している人物に視線を移すと、そこには一人の少女が。彼女の名前は東條冬華といい、世界で五本の指に入る大財閥東條グループを取り仕切る東條家のご令嬢。しかもある理由から次期当主に選ばれた少女なのだ。年齢はレイジより一つ上なのだが、本人はかなりフレンドリーな性格なので同年代のように接してくれと頼まれていた。なので本当は失礼なのかもしれないが、結構気兼ねなく接しているのである。これも冬華の実際の年齢より幼く見えてしまうという、童顔のせいなのかもしれない。さらには彼女の性格と、日頃の発言からくるといっていいのだろう。
ちなみに2074年ともなると車は当然のごとく進歩しているので、より簡単に、そして安全に運転できる。そのため免許証をとれるのは日本やほかの国でも、一六歳からが基本となっていた。
「――なあ、冬華……。交わらない相反する道があったとする。しかも両方とも決してあきらめることのできない、叶えたい願いの果てにあるもの。あんたならこの場合どうする?」
「んー、ワタシだったらあえて困難な道である、両方を選ぶでしょうね! きっとその方がより刺激的で、愉快な結末が待ってるはずですし!」
そんなレイジの突然の問いかけ。冬華はほおに指を当てて少し考えたあと、はずんだ笑顔で答えてきた。
そのあまりの彼女らしい答えに思わず笑ってしまいながらも、レイジは話を続ける。
「ははは、きっと波乱の人生になるのは間違いないな。でもそれを選んでしまったらオレと同じで、どちらも叶えることができないという最悪の結末に絶望するかもしれないぞ? それで築き上げてきたものすべて捨てて、途方に暮れるしかなくなるというわけだ」
脳裏に映るのは二人の少女の姿。レイジの過ちは彼女たち二人に手を差し出し、最後までその手を離せなかったこと。決して交わることのない道であるがゆえに、片方しか救えない。そんなわかりきったことを認められず、いつまでも求め続けてしまった。
その結果がこのざまだ。結局どちらも救えないと知って絶望に暮れながら、すべてを捨てるはめに。そして現在、現実逃避のごとく旅に出るみたいな感じなのである。
「救いもなにもあったものじゃないですね。――ですがその状況はなかなかワタシ好みの場面です! 絶望におちいってる人間にひたすら追い打ちをかけて、よりそのステキな顔を! うふふふ……」
冬華は優雅に口元を押さえ、気味のわるい笑みを浮かべ始める。
そのあまりの恐ろしい言葉から、彼女がまともでないのは明白であろう。一見すると、名家のご令嬢としての気品あふれる雰囲気を漂わせているが、実際は極度のサディストなのだ。もはやこんなのが東條グループの次期当主で大丈夫なんだろうかと、心配せずにはいられないほどであった。
「いやいや、そこは優しく介抱してあげるところだろ!?」
「いやですよ! ワタシはきっすいのサディストなんですから、そんなおいしい場面を見過ごせるはずありません! それにそこからマゾに目覚めて、今までのことがどうでもよくなるという救いがあるかもしれませんし!」
「――さすが冬華、なんて恐ろしい考えを……。頼むからマジで止めて、そっとしといてやってくれ……」
ノリノリでとんでもないことを口にする冬華に、心からのお願いをするしかない。
「うふふふ、ということで絶望におちいり、途方に暮れてるレイジさん! おねえさんが優しくかわいがってあげますから、試してみませんか?」
冬華は運転しつつも、レイジのほおに彼女の手を当ててくる。そしてニッコリほほえみながら、意味ありげな視線を向けてきた。
その明らかに妖艶さをただよわせる雰囲気と、その年齢の割に幼く見えるというかわいらしい外見のせいで、思わずうなづいてしまうほど。もしこれが冬華の性格を知らない時であったならば、危うくだまされていたかもしれない。
「全力でお断りさせてもらうに決まってるだろ!」
「残念! うまくいけば相性抜群のカップルが生まれたんですが! ――それにしてもレイジさんはまだお若いというのに、波乱万丈の人生を過ごしてるようですね」
冬華は軽く肩をすくめた後、同情めいたまなざしを向けてきた。
「まあ、小さいころから狩猟兵団として戦場を駆け抜ける毎日だったから、その分いろいろとまともじゃないんだよ。血塗られたご令嬢と呼ばれる冬華と同じでな」
「うふふふ、黒い双翼の刃の一人と名高いレイジさんと同じに見てもらえるとは、光栄ですね!」
レイジの少しふくみを持たせた発言に、冬華はすずしい顔で返してくる。
血塗られたご令嬢とは、冬華のエデンでの行動で付いた通り名である。というのも彼女はその危ない性癖上、よく依頼した狩猟兵団にわざわざ付き添ってその惨状をながめに来るのである。しかもたまに自身も戦闘に参加し、敵を散々痛めつけるというサディストの本性を存分に発揮するので、このような通り名がついたらしい。
ちなみに冬華はレイジたち黒い双翼の刃のお得意様であった。
「――ははは……、黒い双翼の刃か……。まあ、今日解散しちゃったんだがな……」
思い浮かぶのは八年間共に過ごしてきた、家族に近い少女、アリスのこと。
「――はぁ……、それもこれもオレがいつまでも、自分の過ちに気付けなかったのが問題か……。一方は平和による秩序の世界。もう片方は闘争による混沌の世界。あまりの完璧すぎる真逆さなのに両方選ぼうとしたなんて、もう笑いしか出てこないよ……」
一人は平和の果ての願いを。もう一人は闘争の果ての願いを。
にも関わらずレイジは二人の力になってあげたいがゆえに、必死に両方選び続けた。まさに子供ゆえの若さからの過ちといっていいほどに。
「――秩序と混沌……。ということは八年前のパラダイムリベリオン以降生まれた、エデン協会と狩猟兵団みたいな関係ですね」
今から八年前の2066年に今までの世界の基盤そのものを脅かす大事件、パラダイムリベリオンが起こった。それは本来ありえるはずがなかった、量子コンピュータセフィロトへのハッキング。セフィロトとは世界中のデータを自身の電子ネットワークに取り込むことで管理してきた存在であり、もはや世界に欠かすことのできない代物。その重要性のため絶対不可侵のセキュリティに守られていたはずなのだが、実行犯はあろうことか中枢までハッキングして、セフィロトの全制御権を掌握しようとしたのだ。
しかしあと一歩の所で失敗におわったらしく、最悪の事態を回避する結末となってこの事件は収束。だがそのダメージの影響でセキュリティなどに様々な不具合が生じてしまい、エデンでデータを奪い合うことが当たり前という、おかしな世の中になってしまったのだ。
結果エデンで力をもつ人員を供給することで成り立つビジネスが生まれる。それこそデータを奪うのが主な仕事の狩猟兵団と、その奪う者たちからデータを守り、エデンの治安維持を任されたエデン協会。お互い相容れない存在であるがゆえに、日々衝突しているのが今の世の中の形であった。
(そういえば、カノンやアリスと出会ったのもちょうど八年前だったな……)
「――あの事件以降、本当に面白い世界になったと思いません?」
感慨深く思い返していると、冬華が口元を押さえながら愉快げに問うてきた。
「――まあ、どこもデータを奪い合うのが当たり前の世の中だもんな……。狩猟兵団なんて昔の時代に流行ってたハッカーが、ビジネスとして国から認められてるほどだし。八年前の人が今の状況を見たらどんな反応見せるか、見ものだよ」
「うふふふ、あまりの違いに、もはや仰天どころの話じゃないでしょうね。なんたって八年前までは世界の裏側に足を踏み入れない限り、本当につまらない世の中だったんですから」
当時のことをどこか忌々しげにかたる冬華。
一つの例外を除くと八年前は今の世の中と比べ、真逆のいわば不変の世界そのもの。これはセフィロトという人工知能を搭載した量子コンピュータに、人類の命運をたくしたことによって実現した世界の形。セフィロトが世界を、自身が立てた人類を繁栄させるためのプラン通りに導いた結果である。
こうなったのも、新しく生まれる可能性は人類のさらなる発展へとつながるかもしれないが、逆に今の社会を大きく変動させ、現状最善となっている社会のバランスを崩すかもしれない。それを衰退だと判断したセフィロトは新しいものを拒み、今ある完全な状態を維持した方がリスクがなく、より最善的に人類を繁栄に導けると結論づけてしまった。そう、だからこその不変。セフィロトは世界の経済そのものを固定し、新しい可能性の芽をつみ取る社会体制を目指したのだ。そのため変革を望まない、現状で完結した箱庭の世界が生まれたのであった。
「システムに関してはセフィロトによって手を出せず、現実では力を入れすぎた治安態勢。上の者たちが富を増やし続けたことによって起こる貧富の差の拡大や、傘下として下に位置する者は上にいくことが不可能な、ただしたがうしかない社会のあり方」
不変の世界を目指したのはいいが、このままではなにも変わらないただの停滞。ゆえにセフィロトは世界に多大な影響力を持ち現状経済を維持していた財閥などの存在に、量子コンピュータならではの驚異的演算処理能力でバックアップし、規模を拡大させていく方針をとった。ようするに新しいものを生み出さないのならば、今あるものをより最善のものへと導いていけばいい。そうすることでいづれ分野ごとに完成された完璧な存在となり、パズルのピースのごとく世界の経済を回す合理的な歯車になるだろうと。
結果、選ばれたものたちがそれぞれの分野のリーダーとなって、自分たちに関係する企業や財閥のすべてを傘下としてまとめさせる形態にしたのである。このまとめるに関してはセフィロトがバックアップとして自動でやってくれるので、あとは傘下の力を加えた最大効率で自分たちの事業を拡大し、一点を極めていく流れ。
よってある分野をまとめる大財閥の傘下に加わる財閥たち。そしてその一つの財閥の傘下に加わる大企業たち。その一つの大企業の傘下に加わる企業たちといった枝分かれ式の形態に、セフィロトが必ず割り振っていくことに。そのため新しい可能性を秘めた芽が生まれたとしてもすぐさまどこかの傘下に組み込まれ、永遠の歯車を円滑に回すための部品にさせられてしまうのである。
これがかつての不変の世界の仕組み。よって八年前は基本選ばれた上の者たちがいくらでもその力を振るえ、傘下の下の者たちはセフィロトのせいでいくらあがいても弱いまま。一体どれだけの不満が積もり積もっていたことだろうか。しかし不満があろうとも、セフィロトが世界を管理している時点でどうすることもできなかったのが昔の現状であった。
「ですが今はどうでしょうか? この世の中ならいくら現実で力を持っていなかったとしても、エデンでの力があればどうとでもなるのです! そう、傘下であろうと個人であろうと覚悟さえあるならば、財閥だけでなく国ですら潰せる時代! 人々は己が欲望のままに戦い奪い合う、まさしく混沌の世界!」
冬華は目を輝かせ、声高らかにかたる。
彼女の言う通り、今だと下に甘んじるしかなかった傘下でも充分勝ち目があるのだ。狩猟兵団さえ雇えば欲しいデータが手に入り、自分たちの上の立ち位置にいる者や、ライバル会社を蹴落とすのも容易。しかもそれが合法的にできるとあっては、誰しも飛びつくのが当たり前のことだろう。
もはや戦国時代の下剋上のように、下の者が上の者を倒し入り乱れるカオスな状況といってよかった。
「ははは、確かにオレたちみたいなまっとうでない人間からしてみれば、愉快この上ないな」
話し込んでいると、道路の先の方に海が見えてくる。このまま進むと海岸沿いの道路を通り、空港がある街に到着するのであった。
「――冬華、街のちょっと手前の方で降ろしてくれないか?」
「おや、空港まで送らなくても?」
「ああ、しばらく静かな場所で、これからどうするか考えてみようと思う」
実をいうとこのあと、どこに向かってなにをするのかまったくの未定。そのためレイジには、これからのことを考える時間が必要なのであった。
「わかりました」
冬華は海岸沿いをしばらく走ったあと、ちょうどあった停車スペースに赤いスポーツカーをとめた。
そしてレイジたちは車から降り、すぐそばにある砂浜のところへと向かう。レイジはいいと言ったのだが、冬華はせっかくなのでということでついてきたのだ。どうやら軽く見送ってくれるらしい。
海面は太陽の光を反射しキラキラと輝いている。辺りを見渡すとレイジたち以外に誰もいないようだ。そんなほぼ貸し切り状態の砂浜を歩き、波ぎわの方へと向かう。ここまで来ると波の音だけが響き渡る、静かな場所。考えごとをするのにはもってこいの場所だろう。
「運んでくれて助かったよ、冬華。本来あんたはオレを雇ってくれるお得意様なのに、こんなことさせてわるいな」
冬華に車で送ってもらった経緯は、ただ偶然街中で彼女に会ったから。
その時はちょうどレイジが属していた狩猟兵団レイヴンという民間会社、その社長であったアリスの父親にさとされて辞めることを決意。その場から離れようとしていた。そんな状況だったので冬華に付き合っている暇はないと事情を説明したところ、彼女がそれならワタシが送ってあげましょうと提案してくれたのである。
「お気になさらず! ワタシはこう見えてレイジさんのファンみたいなものですから!」
冬華は胸をポンとたたき、ウィンクしてくる。
どうやら知らないうちに、彼女のお気に入りになっていたらしい。ただ彼女のようなヤバすぎる少女に付きまとわれるのは、少し複雑な気分なのだが。
「――ははは……、冬華の場合だと光栄なのか、迷惑なのか微妙なところだな」
「――ところで、レイジさん。もし行く当てにお困りなら、東條グループ次期当主である、ワタシの私兵になるというのはどうでしょう? 当然それ相応の見返りを用意しますよ?」
「――んー、その申し出はありがたいけど、断らさせてもらうよ」
確かに冬華の提案を受け入れるなら、レイジの将来は約束されたようなものだろう。相手は世界の五本の指に入るほどの大財閥東條グループのご令嬢であり、次期当主。狩猟兵団として稼いでいくのとはわけが違う。それに彼女は性格があれだが、意外に接しやすく仲がいいということもあったのでわるい話ではなかった。だがレイジにはほかにやるべきことがあったので、丁重に断っておく。
「オレにはまだ過去の清算が残ってるんだ。かつて彼女たちとの誓いを立ててしまった責任を……。――そのためにも、これから自分が選ぶべき答えを探さないといけない」
だからこそ今まで自分がいた居場所や、狩猟兵団レイヴンの幹部という立場さえも捨てた。すべてはもう一度選択するため。それがどちらの少女なのかはわからないが、久遠レイジは答えを見つけ、選ばないといけないのは確かだった。
「残念。レイジさんと一緒に、今後の楽しい舞台を盛り上げていこうと思ったのですが」
「面白い舞台?」
「ハイ! のちに起こるであろう世界の命運を決める、戦争という名の舞台です!」
両腕を天高くかかげ、声高らかにかたる冬華。
「そこでワタシはみなさんが必死に踊ってる横からちょっかいをかけていき、より面白おかしく状況をかき乱すつもりなんです!」
「――なんのためにだよ?」
「うふふふ、そんなのより楽しむために決まってますよ! 今のカオスな世の中はまさにワタシのためのおもちゃ箱! これほどまでに退屈しない、愉快なことなんてそうそうありません!」
冬華は胸に手を当てて、もう片方の手のひらを空の方へと差し出しながら、とびっきりの笑顔で口にする。
本人はいたって真面目なのだろう。しかしその価値観はまったく理解できないほど、狂気に染まっているとしかいいようがない。もはやわかるのは東條冬華という少女に近づけば、ろくなことにならないということだけ。
「――それが冬華の本性か……。どうやらあんたはオレの思ってた以上にいかれてるんだな」
「うふふふ、おほめいただき光栄です!」
彼女の表情はよゆうの笑みを浮かべており、レイジの失礼な発言をむしろほめ言葉と受け取っているようだ。
「――では、レイジさん。ここらあたりでお別れです。次会うときは舞台の上で!」
冬華はスカートの裾を持ち、優雅にお辞儀しながら別れを告げてくる。さすが名家のご令嬢だけあってさまになりすぎていた。
「今の話を聞いてると、もう冬華とは出来るだけ会いたくないな」
「そうおっしゃらずに! もしかするとレイジさんの選択次第では、ワタシと組むことになるかもしれないんですから!」
レイジの本音に、冬華は手をパンと合わせてなにやら不吉な予言を告げてくる。
そして彼女は踵を返し、自身の赤いスポーツカーの方へと戻っていくのであった。
ここはアメリカで外はサンサンと輝く太陽に照らされた変わり映えのない荒野が、どこまでも広がっている。そんな道路を現在、レイジ乗せた赤いスポーツカーが走行していた。ちなみにそのスピードはかなりのものであり、前に車を見かければ見事なハンドルさばきで瞬く間に抜かしていく始末なのだ。さらにちょうどこの時間帯は、道路を利用する車の数が少ないのもあってかほとんど独走状態。運転主はさぞ気持ちよさそうである。
そんな隣で運転している人物に視線を移すと、そこには一人の少女が。彼女の名前は東條冬華といい、世界で五本の指に入る大財閥東條グループを取り仕切る東條家のご令嬢。しかもある理由から次期当主に選ばれた少女なのだ。年齢はレイジより一つ上なのだが、本人はかなりフレンドリーな性格なので同年代のように接してくれと頼まれていた。なので本当は失礼なのかもしれないが、結構気兼ねなく接しているのである。これも冬華の実際の年齢より幼く見えてしまうという、童顔のせいなのかもしれない。さらには彼女の性格と、日頃の発言からくるといっていいのだろう。
ちなみに2074年ともなると車は当然のごとく進歩しているので、より簡単に、そして安全に運転できる。そのため免許証をとれるのは日本やほかの国でも、一六歳からが基本となっていた。
「――なあ、冬華……。交わらない相反する道があったとする。しかも両方とも決してあきらめることのできない、叶えたい願いの果てにあるもの。あんたならこの場合どうする?」
「んー、ワタシだったらあえて困難な道である、両方を選ぶでしょうね! きっとその方がより刺激的で、愉快な結末が待ってるはずですし!」
そんなレイジの突然の問いかけ。冬華はほおに指を当てて少し考えたあと、はずんだ笑顔で答えてきた。
そのあまりの彼女らしい答えに思わず笑ってしまいながらも、レイジは話を続ける。
「ははは、きっと波乱の人生になるのは間違いないな。でもそれを選んでしまったらオレと同じで、どちらも叶えることができないという最悪の結末に絶望するかもしれないぞ? それで築き上げてきたものすべて捨てて、途方に暮れるしかなくなるというわけだ」
脳裏に映るのは二人の少女の姿。レイジの過ちは彼女たち二人に手を差し出し、最後までその手を離せなかったこと。決して交わることのない道であるがゆえに、片方しか救えない。そんなわかりきったことを認められず、いつまでも求め続けてしまった。
その結果がこのざまだ。結局どちらも救えないと知って絶望に暮れながら、すべてを捨てるはめに。そして現在、現実逃避のごとく旅に出るみたいな感じなのである。
「救いもなにもあったものじゃないですね。――ですがその状況はなかなかワタシ好みの場面です! 絶望におちいってる人間にひたすら追い打ちをかけて、よりそのステキな顔を! うふふふ……」
冬華は優雅に口元を押さえ、気味のわるい笑みを浮かべ始める。
そのあまりの恐ろしい言葉から、彼女がまともでないのは明白であろう。一見すると、名家のご令嬢としての気品あふれる雰囲気を漂わせているが、実際は極度のサディストなのだ。もはやこんなのが東條グループの次期当主で大丈夫なんだろうかと、心配せずにはいられないほどであった。
「いやいや、そこは優しく介抱してあげるところだろ!?」
「いやですよ! ワタシはきっすいのサディストなんですから、そんなおいしい場面を見過ごせるはずありません! それにそこからマゾに目覚めて、今までのことがどうでもよくなるという救いがあるかもしれませんし!」
「――さすが冬華、なんて恐ろしい考えを……。頼むからマジで止めて、そっとしといてやってくれ……」
ノリノリでとんでもないことを口にする冬華に、心からのお願いをするしかない。
「うふふふ、ということで絶望におちいり、途方に暮れてるレイジさん! おねえさんが優しくかわいがってあげますから、試してみませんか?」
冬華は運転しつつも、レイジのほおに彼女の手を当ててくる。そしてニッコリほほえみながら、意味ありげな視線を向けてきた。
その明らかに妖艶さをただよわせる雰囲気と、その年齢の割に幼く見えるというかわいらしい外見のせいで、思わずうなづいてしまうほど。もしこれが冬華の性格を知らない時であったならば、危うくだまされていたかもしれない。
「全力でお断りさせてもらうに決まってるだろ!」
「残念! うまくいけば相性抜群のカップルが生まれたんですが! ――それにしてもレイジさんはまだお若いというのに、波乱万丈の人生を過ごしてるようですね」
冬華は軽く肩をすくめた後、同情めいたまなざしを向けてきた。
「まあ、小さいころから狩猟兵団として戦場を駆け抜ける毎日だったから、その分いろいろとまともじゃないんだよ。血塗られたご令嬢と呼ばれる冬華と同じでな」
「うふふふ、黒い双翼の刃の一人と名高いレイジさんと同じに見てもらえるとは、光栄ですね!」
レイジの少しふくみを持たせた発言に、冬華はすずしい顔で返してくる。
血塗られたご令嬢とは、冬華のエデンでの行動で付いた通り名である。というのも彼女はその危ない性癖上、よく依頼した狩猟兵団にわざわざ付き添ってその惨状をながめに来るのである。しかもたまに自身も戦闘に参加し、敵を散々痛めつけるというサディストの本性を存分に発揮するので、このような通り名がついたらしい。
ちなみに冬華はレイジたち黒い双翼の刃のお得意様であった。
「――ははは……、黒い双翼の刃か……。まあ、今日解散しちゃったんだがな……」
思い浮かぶのは八年間共に過ごしてきた、家族に近い少女、アリスのこと。
「――はぁ……、それもこれもオレがいつまでも、自分の過ちに気付けなかったのが問題か……。一方は平和による秩序の世界。もう片方は闘争による混沌の世界。あまりの完璧すぎる真逆さなのに両方選ぼうとしたなんて、もう笑いしか出てこないよ……」
一人は平和の果ての願いを。もう一人は闘争の果ての願いを。
にも関わらずレイジは二人の力になってあげたいがゆえに、必死に両方選び続けた。まさに子供ゆえの若さからの過ちといっていいほどに。
「――秩序と混沌……。ということは八年前のパラダイムリベリオン以降生まれた、エデン協会と狩猟兵団みたいな関係ですね」
今から八年前の2066年に今までの世界の基盤そのものを脅かす大事件、パラダイムリベリオンが起こった。それは本来ありえるはずがなかった、量子コンピュータセフィロトへのハッキング。セフィロトとは世界中のデータを自身の電子ネットワークに取り込むことで管理してきた存在であり、もはや世界に欠かすことのできない代物。その重要性のため絶対不可侵のセキュリティに守られていたはずなのだが、実行犯はあろうことか中枢までハッキングして、セフィロトの全制御権を掌握しようとしたのだ。
しかしあと一歩の所で失敗におわったらしく、最悪の事態を回避する結末となってこの事件は収束。だがそのダメージの影響でセキュリティなどに様々な不具合が生じてしまい、エデンでデータを奪い合うことが当たり前という、おかしな世の中になってしまったのだ。
結果エデンで力をもつ人員を供給することで成り立つビジネスが生まれる。それこそデータを奪うのが主な仕事の狩猟兵団と、その奪う者たちからデータを守り、エデンの治安維持を任されたエデン協会。お互い相容れない存在であるがゆえに、日々衝突しているのが今の世の中の形であった。
(そういえば、カノンやアリスと出会ったのもちょうど八年前だったな……)
「――あの事件以降、本当に面白い世界になったと思いません?」
感慨深く思い返していると、冬華が口元を押さえながら愉快げに問うてきた。
「――まあ、どこもデータを奪い合うのが当たり前の世の中だもんな……。狩猟兵団なんて昔の時代に流行ってたハッカーが、ビジネスとして国から認められてるほどだし。八年前の人が今の状況を見たらどんな反応見せるか、見ものだよ」
「うふふふ、あまりの違いに、もはや仰天どころの話じゃないでしょうね。なんたって八年前までは世界の裏側に足を踏み入れない限り、本当につまらない世の中だったんですから」
当時のことをどこか忌々しげにかたる冬華。
一つの例外を除くと八年前は今の世の中と比べ、真逆のいわば不変の世界そのもの。これはセフィロトという人工知能を搭載した量子コンピュータに、人類の命運をたくしたことによって実現した世界の形。セフィロトが世界を、自身が立てた人類を繁栄させるためのプラン通りに導いた結果である。
こうなったのも、新しく生まれる可能性は人類のさらなる発展へとつながるかもしれないが、逆に今の社会を大きく変動させ、現状最善となっている社会のバランスを崩すかもしれない。それを衰退だと判断したセフィロトは新しいものを拒み、今ある完全な状態を維持した方がリスクがなく、より最善的に人類を繁栄に導けると結論づけてしまった。そう、だからこその不変。セフィロトは世界の経済そのものを固定し、新しい可能性の芽をつみ取る社会体制を目指したのだ。そのため変革を望まない、現状で完結した箱庭の世界が生まれたのであった。
「システムに関してはセフィロトによって手を出せず、現実では力を入れすぎた治安態勢。上の者たちが富を増やし続けたことによって起こる貧富の差の拡大や、傘下として下に位置する者は上にいくことが不可能な、ただしたがうしかない社会のあり方」
不変の世界を目指したのはいいが、このままではなにも変わらないただの停滞。ゆえにセフィロトは世界に多大な影響力を持ち現状経済を維持していた財閥などの存在に、量子コンピュータならではの驚異的演算処理能力でバックアップし、規模を拡大させていく方針をとった。ようするに新しいものを生み出さないのならば、今あるものをより最善のものへと導いていけばいい。そうすることでいづれ分野ごとに完成された完璧な存在となり、パズルのピースのごとく世界の経済を回す合理的な歯車になるだろうと。
結果、選ばれたものたちがそれぞれの分野のリーダーとなって、自分たちに関係する企業や財閥のすべてを傘下としてまとめさせる形態にしたのである。このまとめるに関してはセフィロトがバックアップとして自動でやってくれるので、あとは傘下の力を加えた最大効率で自分たちの事業を拡大し、一点を極めていく流れ。
よってある分野をまとめる大財閥の傘下に加わる財閥たち。そしてその一つの財閥の傘下に加わる大企業たち。その一つの大企業の傘下に加わる企業たちといった枝分かれ式の形態に、セフィロトが必ず割り振っていくことに。そのため新しい可能性を秘めた芽が生まれたとしてもすぐさまどこかの傘下に組み込まれ、永遠の歯車を円滑に回すための部品にさせられてしまうのである。
これがかつての不変の世界の仕組み。よって八年前は基本選ばれた上の者たちがいくらでもその力を振るえ、傘下の下の者たちはセフィロトのせいでいくらあがいても弱いまま。一体どれだけの不満が積もり積もっていたことだろうか。しかし不満があろうとも、セフィロトが世界を管理している時点でどうすることもできなかったのが昔の現状であった。
「ですが今はどうでしょうか? この世の中ならいくら現実で力を持っていなかったとしても、エデンでの力があればどうとでもなるのです! そう、傘下であろうと個人であろうと覚悟さえあるならば、財閥だけでなく国ですら潰せる時代! 人々は己が欲望のままに戦い奪い合う、まさしく混沌の世界!」
冬華は目を輝かせ、声高らかにかたる。
彼女の言う通り、今だと下に甘んじるしかなかった傘下でも充分勝ち目があるのだ。狩猟兵団さえ雇えば欲しいデータが手に入り、自分たちの上の立ち位置にいる者や、ライバル会社を蹴落とすのも容易。しかもそれが合法的にできるとあっては、誰しも飛びつくのが当たり前のことだろう。
もはや戦国時代の下剋上のように、下の者が上の者を倒し入り乱れるカオスな状況といってよかった。
「ははは、確かにオレたちみたいなまっとうでない人間からしてみれば、愉快この上ないな」
話し込んでいると、道路の先の方に海が見えてくる。このまま進むと海岸沿いの道路を通り、空港がある街に到着するのであった。
「――冬華、街のちょっと手前の方で降ろしてくれないか?」
「おや、空港まで送らなくても?」
「ああ、しばらく静かな場所で、これからどうするか考えてみようと思う」
実をいうとこのあと、どこに向かってなにをするのかまったくの未定。そのためレイジには、これからのことを考える時間が必要なのであった。
「わかりました」
冬華は海岸沿いをしばらく走ったあと、ちょうどあった停車スペースに赤いスポーツカーをとめた。
そしてレイジたちは車から降り、すぐそばにある砂浜のところへと向かう。レイジはいいと言ったのだが、冬華はせっかくなのでということでついてきたのだ。どうやら軽く見送ってくれるらしい。
海面は太陽の光を反射しキラキラと輝いている。辺りを見渡すとレイジたち以外に誰もいないようだ。そんなほぼ貸し切り状態の砂浜を歩き、波ぎわの方へと向かう。ここまで来ると波の音だけが響き渡る、静かな場所。考えごとをするのにはもってこいの場所だろう。
「運んでくれて助かったよ、冬華。本来あんたはオレを雇ってくれるお得意様なのに、こんなことさせてわるいな」
冬華に車で送ってもらった経緯は、ただ偶然街中で彼女に会ったから。
その時はちょうどレイジが属していた狩猟兵団レイヴンという民間会社、その社長であったアリスの父親にさとされて辞めることを決意。その場から離れようとしていた。そんな状況だったので冬華に付き合っている暇はないと事情を説明したところ、彼女がそれならワタシが送ってあげましょうと提案してくれたのである。
「お気になさらず! ワタシはこう見えてレイジさんのファンみたいなものですから!」
冬華は胸をポンとたたき、ウィンクしてくる。
どうやら知らないうちに、彼女のお気に入りになっていたらしい。ただ彼女のようなヤバすぎる少女に付きまとわれるのは、少し複雑な気分なのだが。
「――ははは……、冬華の場合だと光栄なのか、迷惑なのか微妙なところだな」
「――ところで、レイジさん。もし行く当てにお困りなら、東條グループ次期当主である、ワタシの私兵になるというのはどうでしょう? 当然それ相応の見返りを用意しますよ?」
「――んー、その申し出はありがたいけど、断らさせてもらうよ」
確かに冬華の提案を受け入れるなら、レイジの将来は約束されたようなものだろう。相手は世界の五本の指に入るほどの大財閥東條グループのご令嬢であり、次期当主。狩猟兵団として稼いでいくのとはわけが違う。それに彼女は性格があれだが、意外に接しやすく仲がいいということもあったのでわるい話ではなかった。だがレイジにはほかにやるべきことがあったので、丁重に断っておく。
「オレにはまだ過去の清算が残ってるんだ。かつて彼女たちとの誓いを立ててしまった責任を……。――そのためにも、これから自分が選ぶべき答えを探さないといけない」
だからこそ今まで自分がいた居場所や、狩猟兵団レイヴンの幹部という立場さえも捨てた。すべてはもう一度選択するため。それがどちらの少女なのかはわからないが、久遠レイジは答えを見つけ、選ばないといけないのは確かだった。
「残念。レイジさんと一緒に、今後の楽しい舞台を盛り上げていこうと思ったのですが」
「面白い舞台?」
「ハイ! のちに起こるであろう世界の命運を決める、戦争という名の舞台です!」
両腕を天高くかかげ、声高らかにかたる冬華。
「そこでワタシはみなさんが必死に踊ってる横からちょっかいをかけていき、より面白おかしく状況をかき乱すつもりなんです!」
「――なんのためにだよ?」
「うふふふ、そんなのより楽しむために決まってますよ! 今のカオスな世の中はまさにワタシのためのおもちゃ箱! これほどまでに退屈しない、愉快なことなんてそうそうありません!」
冬華は胸に手を当てて、もう片方の手のひらを空の方へと差し出しながら、とびっきりの笑顔で口にする。
本人はいたって真面目なのだろう。しかしその価値観はまったく理解できないほど、狂気に染まっているとしかいいようがない。もはやわかるのは東條冬華という少女に近づけば、ろくなことにならないということだけ。
「――それが冬華の本性か……。どうやらあんたはオレの思ってた以上にいかれてるんだな」
「うふふふ、おほめいただき光栄です!」
彼女の表情はよゆうの笑みを浮かべており、レイジの失礼な発言をむしろほめ言葉と受け取っているようだ。
「――では、レイジさん。ここらあたりでお別れです。次会うときは舞台の上で!」
冬華はスカートの裾を持ち、優雅にお辞儀しながら別れを告げてくる。さすが名家のご令嬢だけあってさまになりすぎていた。
「今の話を聞いてると、もう冬華とは出来るだけ会いたくないな」
「そうおっしゃらずに! もしかするとレイジさんの選択次第では、ワタシと組むことになるかもしれないんですから!」
レイジの本音に、冬華は手をパンと合わせてなにやら不吉な予言を告げてくる。
そして彼女は踵を返し、自身の赤いスポーツカーの方へと戻っていくのであった。
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