22 / 54
番外編1
旦那様の誕生日パーティーを開きます~その5~
しおりを挟む
お姉様と一緒に街に出てから1週間、明日はいよいよ旦那様のお誕生日だ。
「旦那様、そろそろキーキを出してあげて下さいませんか?」
あの日以降、ずっとキーキを出してくれない旦那様。さすがに明日はキーキを出してもらわないと困る。キーキも、旦那様のお誕生日パーティーを楽しみにしているはずだ。
「ダメだ。あいつは最近調子に乗りすぎなんだ。ローラ、そんなにキーキがいないと寂しいか?俺が傍にいるのにか?」
うっ…そう言われると何も言い返せない。
「そんな事はありませんわ。旦那様が傍にいて下さるので、寂しくはないです。ただ…」
「ただ何だ?」
どうしよう。どういえばいいのかしら?
「アーサー様、実はローラ様は今回、妖精をモチーフにしたぬいぐるみ作りを依頼されていらっしゃるのです。それで、本物の妖精でもあるキーキ様を、モデルにしたいとお考えなのです」
すかさずモカラが助け船を出してくれた。
「そうなのか?ローラ」
「はい…明日1日だけでもいいので、朝からキーキを出していただけないでしょうか?」
嘘が苦手な私はすぐに旦那様に見破られてしまう。それでもできるだけ真剣な顔を作り、訴えた。すると旦那様が顎に手を当てて考えている。
「分かった…その代わり、明日1日だけだぞ」
「ありがとうございます、旦那様」
これで明日は朝からキーキも一緒に準備が出来るわ。以前旦那様と喧嘩して実家に帰った時、キーキ一匹で様子を見に来てくれた事があった。きっとキーキなら、旦那様が屋敷にいなくても、半日くらいなら問題ないだろう。
つい嬉しくて頬が緩んでしまう。
「ローラ、そんなにあいつに会えるのが嬉しいのか?」
私の耳元でそう呟くのは旦那様だ。しまった、また旦那様のご機嫌を損ねると面倒だわ。
「そうですわね、これでやっとぬいぐるみ作りが進むので、嬉しいですわ。オホホホホ」
どうだ、私の渾身の演技。チラリとモカラを見ると、なぜか頭を抱えていた。なぜだ…
「…まあいい。そろそろ寝るぞ」
なぜか旦那様も、何とも言えない顔をしているが、まあいいか。明日はいよいよ旦那様のお誕生日、盛大にお祝いをしないと!
翌日
「ローラ」
「キーキ、久しぶり。今日はよろしくね」
「ええ、任せて」
久しぶりに会ったキーキは、相変わらず可愛い。
「いいか、キーキ。今日は特別に朝から出してやるんだ。しっかりローラに協力しろよ」
「分かっているわよ。早く騎士団に行かないと遅刻するわよ」
シッシッと旦那様を追い払おうとするキーキ。そんなキーキを旦那様が睨んでいる。
「ローラ、出来るだけ早く帰って来るからな。それじゃあ、行ってくる」
私に口づけをして馬車に乗り込んだ旦那様。馬車が見えなくなるまで、しっかりお見送りをした。
「やっとアーサーが行ったわ。それにしても、まさか私にまで嫉妬するなんて、本当に情けない男ね…あんな男が騎士団長じゃあ、この国もお先真っ暗よ」
あきれ顔のキーキ。
「キーキ、ちょっと言い過ぎよ。旦那様はとても強くてカッコいいのよ」
「もう、ローラったら。すっかりアーサーの毒牙にかかっちゃって…」
毒牙って…相変わらずこの子は…
「ローラ様、キーキ様。そんなところでお話されていないで、早速アーサー様のお誕生日パーティーの準備をいたしましょう」
「そうね。それじゃあ、まずはお花を摘みに行きましょう。モカラ、ちゃんと料理長に沢山お菓子を作る様に言ってくれた?」
「はい、もちろんです。ローラ様やキーキ様がお好きなお店の料理長も、今日は手伝いに来てくれる予定ですわ」
「それは本当?あの可愛いお料理がまた食べられるのね。嬉しいわ」
羽をパタパタ動かし、周りを飛び回るキーキ。相当嬉しい様だ。
「さあキーキ、お庭に行きましょう。きっとマテオが今が見ごろのお花を色々と教えてくれるわよ」
「そうね、早くお花を見に行きましょう」
凄い速さで中庭に向かって飛んでいくキーキ。あんな小さな体なのに、あんなに早く飛べるだなんて。やっぱり妖精はすごいのね。私も急いでキーキに付いていく。
「ローラ様、キーキ様。お待ちしておりましたよ」
中庭に着くと、マテオが待っていてくれた。
「今はフリージアやグラジオスが奇麗ですよ。バラも見頃です」
「本当に綺麗ね。それじゃあ、これらの花にしましょう。キーキ、花はこれで…て、キーキ!どこにいるの?キーキ」
マテオと話をしている間に、キーキの姿が見えなくなってしまった。
どこに行ってしまったのかしら?
その時だった。
「ローラ、ちょっとこっちに来て。とてもいい香りの花があるの」
嬉しそうに私の方に向かって飛んできたキーキに連れられ、中庭の奥の方へと進む。すると、なんだかいい香りがして来た。
「ほら、ローラ。このお花。オレンジ色の小さなお花なんだけれど、とてもいい香りがするの」
確かにとてもいい香りがする。初めて見る花ね。
「それはキンモクセイという花です。異国の花で、先日取り寄せたのです」
「キンモクセイというのね。初めて聞いたわ。本当にいい香りね」
「ねえ、マテオ。このお花、少し貰ってもいい?私、この香りが気に入っちゃった」
「もちろんです。キーキ様が欲しい分だけ、持って行ってください」
「それじゃあ、私も少し頂いてもいい?寝室に置きたいの」
「かしこまりました。今準備しますね」
マテオがキンモクセイを上手に切り分けてくれた。本当にいい香りだ。早速寝室に飾らないと。
ふとキーキの方を見ると、小さなオレンジの花をとり、頭にのせていた。緑色の髪にオレンジのお花が良く似合っている。ちょうどキーキサイズのお花ね。
お花を選んだ後は、モカラと合流しお部屋を飾り付ける。こうやってお部屋を飾っていると、なんだか旦那様が討伐から帰って来た日の事を思い出すわ。あの日もこうやって飾りつけをしたのよね。
昼食後は、万年筆をお店の人が届けに来てくれた。仕上がりを見せてもらったが、とても素晴らしい出来栄えだ。水色の万年筆にピンクサファイアがよく合っている。それに、しっかりと旦那様の誕生日も刻まれている。
世界に一つだけの万年筆。旦那様、喜んでくれるといいな…
その後も急ピッチで準備を進めた。美味しそうなお料理も次々に完成していく。もちろん、ケーキやお菓子もだ。
「ローラ、見て。こんなに沢山のお菓子が並んでいるわよ。美味しそうね。ねえ、一つ食べてもいいわよね」
「キーキ、ダ…」
ダメよ!そう言う前に、嬉しそうにお菓子を頬張っていた。キーキったら、本当に甘いものに目がないのだから…
「このお菓子、美味しいわ。もう一つ」
「キーキ、もうすぐ旦那様も帰って来るのだから、少し我慢して」
お菓子に手を伸ばしていたキーキを捕まえた。
「もう、ローラのケチ」
プンっと怒っていたが、これ以上つまみ食いを見逃すわけにはいかない。
「ローラ様、もうすぐ旦那様がお帰りになるとの連絡が入りました」
「わかったわ、ありがとう」
いよいよね。なんだかワクワクしてきたわ。
「旦那様、そろそろキーキを出してあげて下さいませんか?」
あの日以降、ずっとキーキを出してくれない旦那様。さすがに明日はキーキを出してもらわないと困る。キーキも、旦那様のお誕生日パーティーを楽しみにしているはずだ。
「ダメだ。あいつは最近調子に乗りすぎなんだ。ローラ、そんなにキーキがいないと寂しいか?俺が傍にいるのにか?」
うっ…そう言われると何も言い返せない。
「そんな事はありませんわ。旦那様が傍にいて下さるので、寂しくはないです。ただ…」
「ただ何だ?」
どうしよう。どういえばいいのかしら?
「アーサー様、実はローラ様は今回、妖精をモチーフにしたぬいぐるみ作りを依頼されていらっしゃるのです。それで、本物の妖精でもあるキーキ様を、モデルにしたいとお考えなのです」
すかさずモカラが助け船を出してくれた。
「そうなのか?ローラ」
「はい…明日1日だけでもいいので、朝からキーキを出していただけないでしょうか?」
嘘が苦手な私はすぐに旦那様に見破られてしまう。それでもできるだけ真剣な顔を作り、訴えた。すると旦那様が顎に手を当てて考えている。
「分かった…その代わり、明日1日だけだぞ」
「ありがとうございます、旦那様」
これで明日は朝からキーキも一緒に準備が出来るわ。以前旦那様と喧嘩して実家に帰った時、キーキ一匹で様子を見に来てくれた事があった。きっとキーキなら、旦那様が屋敷にいなくても、半日くらいなら問題ないだろう。
つい嬉しくて頬が緩んでしまう。
「ローラ、そんなにあいつに会えるのが嬉しいのか?」
私の耳元でそう呟くのは旦那様だ。しまった、また旦那様のご機嫌を損ねると面倒だわ。
「そうですわね、これでやっとぬいぐるみ作りが進むので、嬉しいですわ。オホホホホ」
どうだ、私の渾身の演技。チラリとモカラを見ると、なぜか頭を抱えていた。なぜだ…
「…まあいい。そろそろ寝るぞ」
なぜか旦那様も、何とも言えない顔をしているが、まあいいか。明日はいよいよ旦那様のお誕生日、盛大にお祝いをしないと!
翌日
「ローラ」
「キーキ、久しぶり。今日はよろしくね」
「ええ、任せて」
久しぶりに会ったキーキは、相変わらず可愛い。
「いいか、キーキ。今日は特別に朝から出してやるんだ。しっかりローラに協力しろよ」
「分かっているわよ。早く騎士団に行かないと遅刻するわよ」
シッシッと旦那様を追い払おうとするキーキ。そんなキーキを旦那様が睨んでいる。
「ローラ、出来るだけ早く帰って来るからな。それじゃあ、行ってくる」
私に口づけをして馬車に乗り込んだ旦那様。馬車が見えなくなるまで、しっかりお見送りをした。
「やっとアーサーが行ったわ。それにしても、まさか私にまで嫉妬するなんて、本当に情けない男ね…あんな男が騎士団長じゃあ、この国もお先真っ暗よ」
あきれ顔のキーキ。
「キーキ、ちょっと言い過ぎよ。旦那様はとても強くてカッコいいのよ」
「もう、ローラったら。すっかりアーサーの毒牙にかかっちゃって…」
毒牙って…相変わらずこの子は…
「ローラ様、キーキ様。そんなところでお話されていないで、早速アーサー様のお誕生日パーティーの準備をいたしましょう」
「そうね。それじゃあ、まずはお花を摘みに行きましょう。モカラ、ちゃんと料理長に沢山お菓子を作る様に言ってくれた?」
「はい、もちろんです。ローラ様やキーキ様がお好きなお店の料理長も、今日は手伝いに来てくれる予定ですわ」
「それは本当?あの可愛いお料理がまた食べられるのね。嬉しいわ」
羽をパタパタ動かし、周りを飛び回るキーキ。相当嬉しい様だ。
「さあキーキ、お庭に行きましょう。きっとマテオが今が見ごろのお花を色々と教えてくれるわよ」
「そうね、早くお花を見に行きましょう」
凄い速さで中庭に向かって飛んでいくキーキ。あんな小さな体なのに、あんなに早く飛べるだなんて。やっぱり妖精はすごいのね。私も急いでキーキに付いていく。
「ローラ様、キーキ様。お待ちしておりましたよ」
中庭に着くと、マテオが待っていてくれた。
「今はフリージアやグラジオスが奇麗ですよ。バラも見頃です」
「本当に綺麗ね。それじゃあ、これらの花にしましょう。キーキ、花はこれで…て、キーキ!どこにいるの?キーキ」
マテオと話をしている間に、キーキの姿が見えなくなってしまった。
どこに行ってしまったのかしら?
その時だった。
「ローラ、ちょっとこっちに来て。とてもいい香りの花があるの」
嬉しそうに私の方に向かって飛んできたキーキに連れられ、中庭の奥の方へと進む。すると、なんだかいい香りがして来た。
「ほら、ローラ。このお花。オレンジ色の小さなお花なんだけれど、とてもいい香りがするの」
確かにとてもいい香りがする。初めて見る花ね。
「それはキンモクセイという花です。異国の花で、先日取り寄せたのです」
「キンモクセイというのね。初めて聞いたわ。本当にいい香りね」
「ねえ、マテオ。このお花、少し貰ってもいい?私、この香りが気に入っちゃった」
「もちろんです。キーキ様が欲しい分だけ、持って行ってください」
「それじゃあ、私も少し頂いてもいい?寝室に置きたいの」
「かしこまりました。今準備しますね」
マテオがキンモクセイを上手に切り分けてくれた。本当にいい香りだ。早速寝室に飾らないと。
ふとキーキの方を見ると、小さなオレンジの花をとり、頭にのせていた。緑色の髪にオレンジのお花が良く似合っている。ちょうどキーキサイズのお花ね。
お花を選んだ後は、モカラと合流しお部屋を飾り付ける。こうやってお部屋を飾っていると、なんだか旦那様が討伐から帰って来た日の事を思い出すわ。あの日もこうやって飾りつけをしたのよね。
昼食後は、万年筆をお店の人が届けに来てくれた。仕上がりを見せてもらったが、とても素晴らしい出来栄えだ。水色の万年筆にピンクサファイアがよく合っている。それに、しっかりと旦那様の誕生日も刻まれている。
世界に一つだけの万年筆。旦那様、喜んでくれるといいな…
その後も急ピッチで準備を進めた。美味しそうなお料理も次々に完成していく。もちろん、ケーキやお菓子もだ。
「ローラ、見て。こんなに沢山のお菓子が並んでいるわよ。美味しそうね。ねえ、一つ食べてもいいわよね」
「キーキ、ダ…」
ダメよ!そう言う前に、嬉しそうにお菓子を頬張っていた。キーキったら、本当に甘いものに目がないのだから…
「このお菓子、美味しいわ。もう一つ」
「キーキ、もうすぐ旦那様も帰って来るのだから、少し我慢して」
お菓子に手を伸ばしていたキーキを捕まえた。
「もう、ローラのケチ」
プンっと怒っていたが、これ以上つまみ食いを見逃すわけにはいかない。
「ローラ様、もうすぐ旦那様がお帰りになるとの連絡が入りました」
「わかったわ、ありがとう」
いよいよね。なんだかワクワクしてきたわ。
10
お気に入りに追加
6,326
あなたにおすすめの小説

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
殿下、側妃とお幸せに! 正妃をやめたら溺愛されました
まるねこ
恋愛
旧題:お飾り妃になってしまいました
第15回アルファポリス恋愛大賞で奨励賞を頂きました⭐︎読者の皆様お読み頂きありがとうございます!
結婚式1月前に突然告白される。相手は男爵令嬢ですか、婚約破棄ですね。分かりました。えっ?違うの?嫌です。お飾り妃なんてなりたくありません。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。