離縁前提で嫁いだのにいつの間にか旦那様に愛されていました

Karamimi

文字の大きさ
18 / 54
番外編1

旦那様の誕生日パーティーを開きます~その1~

しおりを挟む
「ねえ、ローラ。来週はアーサーの22歳の誕生日ね。もちろんお祝いするのでしょう?」

キーキと一緒に、夕食後のティータイムを楽しんでいる時だった。急にキーキがそんな事を言いだしたのだ。そういえば私、旦那様の誕生日がいつなのか知らないわ。

「もしかしてローラ、アーサーの誕生日を知らなかったの?」

「ええ…」

せっかく旦那様と心が通じ合い、段々旦那様の事が分かって来たと思っていたのに…

「そんなに落ち込む必要は無いわ。きっとアーサーもローラに教えていなかったのでしょう。アーサーはあまり自分の事に興味がないのよ。現にこの屋敷に移り住んでから、誕生日パーティーなんて一度もしたことがないのよ」

確かにキーキの言う通り、旦那様なら自分の誕生日をスルーしそうだ。

「それなら、今年は盛大にパーティーを開きましょう。キーキも手伝ってくれる?」

「ええ、もちろんよ。私、パーティーとか大好きなのよね。当日は盛大にお祝いしましょう。もちろん、アーサーには内緒よ。アーサーがびっくりする顔、想像しただけで面白そう」

サプライズパーティーね。それは楽しそうだわ。早速モカラを呼び、2人と1匹で計画を立てる。

「当日は甘いお菓子をたくさん準備しましょう。私、お花を使ったケーキが食べたいわ」

「もう、キーキ。あなたの食べたいものばかり準備しても仕方がないでしょう。旦那様はお肉が好きだから、お肉料理をたくさん作ってもらいましょう。それから…」

「あら、人間界のお誕生日パーティーには、ケーキを食べると聞いたことがあるわ。せっかくなら色々なお菓子をお腹いっぱい食べたいわ。お菓子は絶対に準備してもらって!」

キーキがものすごい勢いで詰め寄って来る。

「わかったわ。モカラ、料理長にお菓子をたくさん準備してもらう様に、頼んでもらえるかしら?」

「かしこまりました。本当にキーキ様は、お菓子がお好きなのですね」

そう言ってモカラがクスクスと笑っている。

「そうよ、私はお菓子もお花も大好きなの。来週はどちらも沢山準備して頂戴ね」

「はい、かしこまりました」

キーキの要望に、笑顔で頷くモカラ。いつの間にかキーキのお誕生日パーティーみたいになっているが、まあいいか。

その時だった。

「ローラ、ここにいたんだな。なんだかとても楽しそうに話をしていたが、一体何を話していたんだ?」

やって来たのは旦那様だ。さっきの話、聞かれていないかしら?万が一旦那様に聞かれていたら、せっかくのサプライズ誕生日パーティーが台無しだ。

「別に大した話ではありませんわ。ねえ、キーキ」

「ええ、そうよ。それよりアーサー、女同士の会話を盗み聞きするなんて、一体どういう神経をしているのよ。気持ち悪い」

「何だと!お前、最近ちょっと自由に出してやっているからって、調子に乗るな。ほら、もう妖精界に戻れ」

そう言うと、さっさとキーキを妖精界に戻してしまった。

「本当にあいつは、言いたい事をズケズケというのだから。ローラ、もう寝る時間だ。寝室に行くぞ」

「わざわざ迎えに来てくれたのですね。ありがとうございます。あの…旦那様、明日はキーキを出してもらえますか?」

明日もお誕生日パーティーの打ち合わせをしたいのだが…

「しばらくダメだ。あいつは最近調子に乗っているからな」

「そうですか…」

久しぶりに眉間に皺を寄せて怒っている旦那様。この分だと、しばらくキーキは出してもらえなさそうね…

「もうキーキの事はいいだろう。寝室に行くぞ」

差し出された旦那様の手を取り、一緒に寝室へと向かった。寝室に着くと、そのままベッドに座らされる。

「ローラ、お前がキーキと仲がいいのは知っている。俺もお前の喜ぶことはしてやりたいと思っている。でも、最近キーキと一緒にいる時間の方が長いだろう。俺たちはやっと心が通じ合った夫婦なんだ。俺との時間も…その…」

なぜか最後の方、言葉を濁している。あら?もしかして旦那様…

「ごめんなさい。旦那様の気持ちに全く気が付きませんでしたわ」

そう言うと旦那様にギューッと抱き付いた。どうやら旦那様は、キーキに嫉妬していた様だ。まさか妖精に嫉妬するなんて…でも、そんな旦那様も可愛いわね。ついクスクスと笑ってしまう。

すると一気に唇を塞がれた。そしてゆっくり旦那様が離れる。

「お前、今笑っていただろう…まあいい、今日は俺がどれほどお前を愛しているか、徹底的に教えてやろう」

旦那様がニヤリと笑った。これは…マズイ展開だわ…

そう思った時はすでに遅し…
そのまま明け方近くまで、旦那様に可愛がられてしまったのであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました

放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。 だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。 「彼女は可哀想なんだ」 「この子を跡取りにする」 そして人前で、平然と言い放つ。 ――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」 その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。 「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」

もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

勝手にサインしろと仰いましたので、廃嫡書類に国璽を押して差し上げました

鷹 綾
恋愛
「確認? 面倒だ。適当にサインして国璽を押しておけ」 そう言ったのは、王太子アレス。 そう言われたのは、公爵令嬢レイナ・アルヴェルト。 外交も財政も軍備も―― すべてを裏で処理してきたのは彼女だった。 けれど功績はすべて王太子のもの。 感謝も敬意も、ただの一度もない。 そして迎えた舞踏会の夜。 「便利だったが、飾りには向かん」 公開婚約破棄。 それならば、とレイナは微笑む。 「では業務も終了でよろしいですね?」 王太子が望んだ通り、 彼女は“確認”をやめた。 保証を外し、責任を返し、 そして最後に―― 「ご確認を」と差し出した書類に、 彼は何も読まずに署名した。 国は契約で成り立っている。 確認しない者に、王の資格はない。 働きたくない公爵令嬢と、 責任を理解しなかった王太子。 静かな契約ざまぁ劇、開幕。 ---

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

側妃は捨てられましたので

なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」 現王、ランドルフが呟いた言葉。 周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。 ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。 別の女性を正妃として迎え入れた。 裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。 あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。 だが、彼を止める事は誰にも出来ず。 廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。 王妃として教育を受けて、側妃にされ 廃妃となった彼女。 その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。 実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。 それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。 屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。 ただコソコソと身を隠すつもりはない。 私を軽んじて。 捨てた彼らに自身の価値を示すため。 捨てられたのは、どちらか……。 後悔するのはどちらかを示すために。

【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです

白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。 ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。 「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」 ある日、アリシアは見てしまう。 夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを! 「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」 「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」 夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。 自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。 ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。 ※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。