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12.大人の階段
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場所は変わってシェアハウス。
7.5畳の俺の部屋で、エミさんと向かい合う。
「なんであんな、馬鹿なことを……」
「馬鹿じゃないですよ。これが一番丸く納まる方法でした」
「あんたはヤクザの恐ろしさを知らないのよ!!なんで私なんかのために……」
「別にエミさんのためじゃあないですよ。ただ俺が身勝手な義憤にかられて偽善を振りかざしただけです」
「本当に、馬鹿……」
エミさんはそっと俺の頬に触れる。
これはなかなかいい雰囲気なのではないだろうか。
エミさんは俺が反社会的組織のお仲間になってしまってお先真っ暗だと思っているようだけど、俺はそうは思っていない。
正直まだアウトローな人たちは怖いけれど、俺はそこまで悲観していない。
正面から戦えばチート能力を持っている俺は戦車とだって戦えるだろう。
だから俺にとって反社との付き合いは元々空白歴の長いダメダメな経歴に更に傷がついた程度のことで、命に関わるような深刻な問題ではない。
しかしエミさんがそう思っているのならばあえて訂正はしないほうが恩が売れるだろう。
そしてあわよくば童貞を卒業できるかもしれない。
自分でもそれはどうかと思うけれど、今は下半身にすべてをゆだねてしまいたい気分だ。
「エミさん……」
「ねえ、久志って呼んでもいい?」
「いいですよ」
「久志……」
「エミさん……」
『トテチンタン♪トテチンタン♪』
合体寸前のいい雰囲気は突然鳴り出したスマホによって霧散する。
あとちょっとだったのに、いったい誰なんだ。
「ちょっとぉ、童貞だからどうせこのあとワンチャンあるかもとか考えてたんでしょ?だったら電源くらい切っておいてよ。だから童貞なんだよ」
「す、すいません」
そんなに童貞童貞言わなくてもいいじゃないか。
もうなにもかもが台無しだよ。
俺は少しのイラ立ちを感じながら鳴り続けるスマホの画面を見る。
そこにはさっき登録したばかりのハイクラス強面、後藤さんの名前が表示されていた。
さっきの今でかけてくるなよとか思うけれど、たぶん出ないとまずいことになる。
俺は渋々通話ボタンをタップした。
「もしもし」
『やっと出やがったか。逃げたと思って追い込みかけようかと指示を出すところだったじゃねえか。もっと早く出やがれ』
「すみませんね。今ちょっといいところだったもので」
電話越しの俺はちょっと強気だよ。
怖い顔が見えないからね。
『うるせぇ!!口ごたえすんじゃねえ!!次口ごたえしたらぶっ殺すぞ!!』
「ひっ、す、すみません」
やっぱり怖いや。
電話口でもヤクザはヤクザだ。
「それで、何か用ですか?」
『ああ、早速だが仕事だ』
「荒事ですか?」
『ああ。俺の勘だが、戦争になるぜ』
戦争なんて嫌だな。
でもそんなところに就職してしまったのだから仕方がない。
こんなこと父さんい知られたらめちゃくちゃ怒られそうだ。
『1時間以内にさっき渡した住所にある事務所に来い。いいな?』
「わかりました」
俺の返事も聞かずにプツリと切れる電話。
勝手な人だ。
「すみません、事務所に行かないと」
「ちょっと、こっち来て」
「え、でも時間が……」
「すぐに済むから」
真面目な顔をしたエミさんに少しだけどきりとする。
さきほどまですごくいい雰囲気だったこともあり、少し期待してしまう。
だけど今は童貞を卒業するほどの時間は無い。
きっとほっぺにちゅーとかそんな感じだろう。
これも役得だ。
俺はにやけ笑いが顔に出ないように気を付けながらエミさんに近づいた。
「んむっ……」
「むぐっ……」
唇に柔らかいものが押し付けられる。
これは、もしかしたらまじもんのキスというやつなのではないだろうか。
童貞生活も長いために一瞬何をしているのかわからなかった。
すごいな、他人の唇っていうのはこんなにも柔らかいんだな。
「ふ……」
「ん……」
長いな。
こういうときって息はどうするんだろうか。
吐いてもいいのかな。
洋画とかでは演者同士が鼻息荒くしてキスしてるからたぶん吐いてもいいんだよね。
俺は鼻から少しだけ息を吐いて再び吸う。
そのタイミングでエミさんは少しだけ唇を離した。
もうキスは終わりだと思って気を抜いた瞬間、口の中にエミさんの舌が入ってきた。
「んむっ」
「んあぁっ」
背筋がぞくぞくして頭の中が真っ白になる。
何が起こっているのか全く想像もできないような感触。
頭がぼうっとして白目を剥いて倒れそうになった頃、ようやくエミさんの唇が離れる。
「久志、助けてくれてありがとね」
「はい……」
童貞には大人のキスの刺激が強すぎてまともに言葉を返すことができなかった。
「呼ばれてるんでしょ?早く行った方がいいよ」
「はい……」
俺はぼうっとした気分のまま、回れ右して部屋を飛び出した。
その後はどうやって事務所にたどり着いたのか定かではない。
「おせぇぞてめえ!!何してやがった!!」
「はっ、ここは……」
「ボケてんじゃねえ!!俺は1時間以内に来いっていったんだよ。時計を見ろ。もう2時間半も経ってる」
「あ、すいません」
「今度遅れたら殺すからな」
エミさんとキスしてから記憶がない。
でもどうやら少し遅れたけれど俺はヤクザの事務所にたどり着くことができたらしい。
「今回だけは許す。どうせてめえにはあの壁があるしな。殴っても俺の拳がいてえだけだ」
じゃあ次遅れたときにどう殺すんだと聞いてみたかったけど、きっとそれを言ったらすごく怒るだろう。
この後藤という人物のキレやすさを学習している俺は余計なことは言わない。
「状況を説明するぞ。一度しか言わねえからよく聞いとけ。俺の直属の上司にあたるのは米林組の傘下である皆沢組っていう組を任されている米林博嗣さんだ」
正直もう一回お願いしたかったけれど別にそのへんの関係図を必ずしも記憶する必要はないことに気が付いて俺は口をつぐむ。
まあ上司の上司ってわけだ。
「苗字からわかるかもしれねえが、米林さんは総本山である米林組組長の三男だ。で、さっき連絡があったんだが米林組の現組長は病気で今にもあの世に行っちまいそうなんだと」
「跡目争いってことですか」
「飲み込みが早いじゃねえか。米林組の組長の長男はすでに跡目は継がないと公言して堅気になっている。だから次期組長は次男だと言われているんだが、次男は今時珍しくもねえインテリで組内でも意見が分かれている」
「その上司の上司である三男の米林さんは武闘派なんですか?」
「武闘派中の武闘派だな。考えてみろよ、俺の上司だぞ?」
「あ、そうですね」
何をするかわからないヤクザっぽいヤクザってことか。
で、次男は拳よりも頭を使うタイプだから好き嫌いが分かれると。
うーん、俺はどっちかというとインテリのほうが組のためにはいいと思うけどね。
今の時代はインテリヤクザの時代だ。
脳筋に経営は無理だよ。
「次男さんが家を継いで三男さんが片腕として頑張るっていうのは無理なんですか?」
「無理だな。なにせ俺が煽りに煽ったからな。もう三男はやる気まんまん、次期当主って面してやがるぜ」
こいつ最悪だな。
7.5畳の俺の部屋で、エミさんと向かい合う。
「なんであんな、馬鹿なことを……」
「馬鹿じゃないですよ。これが一番丸く納まる方法でした」
「あんたはヤクザの恐ろしさを知らないのよ!!なんで私なんかのために……」
「別にエミさんのためじゃあないですよ。ただ俺が身勝手な義憤にかられて偽善を振りかざしただけです」
「本当に、馬鹿……」
エミさんはそっと俺の頬に触れる。
これはなかなかいい雰囲気なのではないだろうか。
エミさんは俺が反社会的組織のお仲間になってしまってお先真っ暗だと思っているようだけど、俺はそうは思っていない。
正直まだアウトローな人たちは怖いけれど、俺はそこまで悲観していない。
正面から戦えばチート能力を持っている俺は戦車とだって戦えるだろう。
だから俺にとって反社との付き合いは元々空白歴の長いダメダメな経歴に更に傷がついた程度のことで、命に関わるような深刻な問題ではない。
しかしエミさんがそう思っているのならばあえて訂正はしないほうが恩が売れるだろう。
そしてあわよくば童貞を卒業できるかもしれない。
自分でもそれはどうかと思うけれど、今は下半身にすべてをゆだねてしまいたい気分だ。
「エミさん……」
「ねえ、久志って呼んでもいい?」
「いいですよ」
「久志……」
「エミさん……」
『トテチンタン♪トテチンタン♪』
合体寸前のいい雰囲気は突然鳴り出したスマホによって霧散する。
あとちょっとだったのに、いったい誰なんだ。
「ちょっとぉ、童貞だからどうせこのあとワンチャンあるかもとか考えてたんでしょ?だったら電源くらい切っておいてよ。だから童貞なんだよ」
「す、すいません」
そんなに童貞童貞言わなくてもいいじゃないか。
もうなにもかもが台無しだよ。
俺は少しのイラ立ちを感じながら鳴り続けるスマホの画面を見る。
そこにはさっき登録したばかりのハイクラス強面、後藤さんの名前が表示されていた。
さっきの今でかけてくるなよとか思うけれど、たぶん出ないとまずいことになる。
俺は渋々通話ボタンをタップした。
「もしもし」
『やっと出やがったか。逃げたと思って追い込みかけようかと指示を出すところだったじゃねえか。もっと早く出やがれ』
「すみませんね。今ちょっといいところだったもので」
電話越しの俺はちょっと強気だよ。
怖い顔が見えないからね。
『うるせぇ!!口ごたえすんじゃねえ!!次口ごたえしたらぶっ殺すぞ!!』
「ひっ、す、すみません」
やっぱり怖いや。
電話口でもヤクザはヤクザだ。
「それで、何か用ですか?」
『ああ、早速だが仕事だ』
「荒事ですか?」
『ああ。俺の勘だが、戦争になるぜ』
戦争なんて嫌だな。
でもそんなところに就職してしまったのだから仕方がない。
こんなこと父さんい知られたらめちゃくちゃ怒られそうだ。
『1時間以内にさっき渡した住所にある事務所に来い。いいな?』
「わかりました」
俺の返事も聞かずにプツリと切れる電話。
勝手な人だ。
「すみません、事務所に行かないと」
「ちょっと、こっち来て」
「え、でも時間が……」
「すぐに済むから」
真面目な顔をしたエミさんに少しだけどきりとする。
さきほどまですごくいい雰囲気だったこともあり、少し期待してしまう。
だけど今は童貞を卒業するほどの時間は無い。
きっとほっぺにちゅーとかそんな感じだろう。
これも役得だ。
俺はにやけ笑いが顔に出ないように気を付けながらエミさんに近づいた。
「んむっ……」
「むぐっ……」
唇に柔らかいものが押し付けられる。
これは、もしかしたらまじもんのキスというやつなのではないだろうか。
童貞生活も長いために一瞬何をしているのかわからなかった。
すごいな、他人の唇っていうのはこんなにも柔らかいんだな。
「ふ……」
「ん……」
長いな。
こういうときって息はどうするんだろうか。
吐いてもいいのかな。
洋画とかでは演者同士が鼻息荒くしてキスしてるからたぶん吐いてもいいんだよね。
俺は鼻から少しだけ息を吐いて再び吸う。
そのタイミングでエミさんは少しだけ唇を離した。
もうキスは終わりだと思って気を抜いた瞬間、口の中にエミさんの舌が入ってきた。
「んむっ」
「んあぁっ」
背筋がぞくぞくして頭の中が真っ白になる。
何が起こっているのか全く想像もできないような感触。
頭がぼうっとして白目を剥いて倒れそうになった頃、ようやくエミさんの唇が離れる。
「久志、助けてくれてありがとね」
「はい……」
童貞には大人のキスの刺激が強すぎてまともに言葉を返すことができなかった。
「呼ばれてるんでしょ?早く行った方がいいよ」
「はい……」
俺はぼうっとした気分のまま、回れ右して部屋を飛び出した。
その後はどうやって事務所にたどり着いたのか定かではない。
「おせぇぞてめえ!!何してやがった!!」
「はっ、ここは……」
「ボケてんじゃねえ!!俺は1時間以内に来いっていったんだよ。時計を見ろ。もう2時間半も経ってる」
「あ、すいません」
「今度遅れたら殺すからな」
エミさんとキスしてから記憶がない。
でもどうやら少し遅れたけれど俺はヤクザの事務所にたどり着くことができたらしい。
「今回だけは許す。どうせてめえにはあの壁があるしな。殴っても俺の拳がいてえだけだ」
じゃあ次遅れたときにどう殺すんだと聞いてみたかったけど、きっとそれを言ったらすごく怒るだろう。
この後藤という人物のキレやすさを学習している俺は余計なことは言わない。
「状況を説明するぞ。一度しか言わねえからよく聞いとけ。俺の直属の上司にあたるのは米林組の傘下である皆沢組っていう組を任されている米林博嗣さんだ」
正直もう一回お願いしたかったけれど別にそのへんの関係図を必ずしも記憶する必要はないことに気が付いて俺は口をつぐむ。
まあ上司の上司ってわけだ。
「苗字からわかるかもしれねえが、米林さんは総本山である米林組組長の三男だ。で、さっき連絡があったんだが米林組の現組長は病気で今にもあの世に行っちまいそうなんだと」
「跡目争いってことですか」
「飲み込みが早いじゃねえか。米林組の組長の長男はすでに跡目は継がないと公言して堅気になっている。だから次期組長は次男だと言われているんだが、次男は今時珍しくもねえインテリで組内でも意見が分かれている」
「その上司の上司である三男の米林さんは武闘派なんですか?」
「武闘派中の武闘派だな。考えてみろよ、俺の上司だぞ?」
「あ、そうですね」
何をするかわからないヤクザっぽいヤクザってことか。
で、次男は拳よりも頭を使うタイプだから好き嫌いが分かれると。
うーん、俺はどっちかというとインテリのほうが組のためにはいいと思うけどね。
今の時代はインテリヤクザの時代だ。
脳筋に経営は無理だよ。
「次男さんが家を継いで三男さんが片腕として頑張るっていうのは無理なんですか?」
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