スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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35話・勝敗のゆくえ

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 シエルは、シャッフルする手を止め、話を聞く体勢をとってくれる。

「ならその間に、私がトランプを配っときますね」

「あ、じゃあ、お願い」

「悪いな、ラス」

 ラスが配る役をしてくれるとの事で、トランプを手渡し、その間に、俺はシエルに例の事を教える。

「なぁ、シエル。シエルが、魔王抜きをする時に、いつもやっている事とかはないか?」

「やっている事?」

「あぁ。何か心当たりはないか?」

 シエルは、目を閉じ考え始める。

「うーん…」

「やっている事を口に出してみたら、分かるかも知れないぞ」

「えっと、まず最初に、トランプが配られて、数字の揃っているカードを捨てる。次に、残ったカードを並び替えてから魔王抜きを始めるくらいかな。でもこれって、皆がやっている事と同じじゃないの?」

 どうやら、やっている事を口にしても、シエルは自分がやっている致命的な原因に気づいてないみたいだ。

「俺たちとは、一部やり方が違う所があるな」

「え、そうなの?」

「あぁ。俺たちの場合は、トランプが配られたら、揃っているカードを捨ててから、そのまま魔王抜きをやるんだ。それで、今のを聞いて、シエルのやり方とどこが違うと思う?」

「もしかして、残ったカードを並び替える?」

「そ、正解。だから、シエルは魔王抜きに負けるんだよ」

「え、なんでそれだけで負けるの? ただ、並べ直しただけだよ?」

「その並べ方に問題があるんだよ」

「え!?」

「だって、シエルの並べ方って、毎回数字が小さい順から左に並べてるだろ? しかも、魔王は必ず一番右に置くだろ。だから、ある程度どの数字のカードがどこら辺にあるのか予想出来るから、負けるんだよ」

「!? そうだったのね。じゃあ、並び直さなかったら、負けないのね!!」

「そこは、運しだいだから、何もいえないな。まぁでも、負ける可能性は少しは減るとは思うぞ。後ついでに言えば、カードを引いて揃ってなかったら、毎回自分の持ちカードをシャッフルしたら、より負けにくくなるんじゃないか?」

「分かったわ。さ、やりましょう!!」

 既に配り終えていたトランプを掴み、更にやる気を漲らせたシエルは、魔王抜きに挑んだ。
 そして、魔王抜きの勝敗は、

「やったー!! 勝てた!!」

 シエルがやっと1番であがれた。

「おめでとう、シエル」「「「おめでとう(ございます)(なのじゃ)」」」

「ありがとう、皆」

 これで満足して、魔王抜きを止めるのかと思ったのだが、味をしめたのか、もう数回やる事になった。
 だけど、

「また、負けた…」

 どうやらシエルは、もともとの魔王抜きじたいが弱いのか、数回ともビリになっていた。
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