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16話・試験 1
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俺は、受け取った用紙に、必要事項を書いていく。
「書けました」
俺は、書き終えた用紙を手渡す。
「確認しますね… はい、大丈夫です。では、今担当の方を呼びますね。 スタッフさ~ん!!」
スタッフって、そのまんまだな…
すると、酒場の方から、前世で言う所のヤーさんのような風貌のはげた男がやって来る。
「まだ、飯を食ってるんだけどなぁ… んで、お前が今回の試験者か?」
「はい…」
「何だか、ナヨナヨしてるガキだな… まぁいい、先に、奥の訓練所で待ってろ。俺は、飯を食べた後行くよ!!」
「…分かりました」
俺は、言われた通り、奥の訓練所へむかった。
◆
待つ事10分
やっと、はげた男がやって来た。
「遅れて、悪いな。それじゃあ、試験を始める前に、お前の名前でも聞こうか?」
「セウンです…」
「セウンか。俺の名は、スタッフだ。それでセウンは、何の武器を使うんだ?」
「一応、片手剣です…」
「片手剣か…」
そう言ってから、スタッフさんは、端の方にいき、置いてある木剣を2本取ったから戻ってくる。
「ほらよ」
木剣を投げてくる。それを、掴む。
見た目はあれだが、悪い奴じゃなさそうだな。やっぱり見た目に騙されたらいけないよな。
「なら、早速始めるぞ? 武器を構えろ?」
「その前に、1つ聞いていいですか?」
「ん、何だ?」
「この試験は、どうしたら合格になるですか?」
「そう言えば、言ってなかったな。なに簡単な事だ。試験管の俺に、セウンお前の腕を認めさせればいい。まぁ、簡単に言えば、俺に1発でも当てれば合格だな!!」
「分かりました。なら、お願いします!!」
「それじゃあ、行くぞ!!」
俺が構えると同時に、スタッフさんは、迫ってきて、怒涛の攻撃を繰り返す。今は、何とか捌けている… いや、俺が捌けるくらいの攻撃を仕掛けていると言った方が正しいか…
「おらおら、どうした。攻撃してこないと合格にならねぇぞ!!」
確かに、その通りだな…
俺は、構えをとき、スタッフさんの攻撃を生身で受け止める。
「!?」
スタッフの木剣は、俺の体に触れる前に、減速していき、俺に触れる事なく、止まった。
俺は、その隙を見逃さずに、戸惑っているスタッフに木剣を振る。
「うおっ、危ねぇ!!」
スタッフは、何なく、それを躱す。
やはり、かなりの実力者みたいだな。
「おいおい、何だよ今の…」
「ノーコメントです」
「だよなぁ… 冒険者がそう易々と手の内をあかす訳ねぇか… もう、今ので合格にしてやってもいい気もするが、久々に骨がありそうだから、本気で行くぞ!!」
スタッフが俺の前から消えた。と思うと同時に、後ろの方で、何かを振る音がした。振り返ると、木剣を俺の右肩に振り下ろした状態で、驚愕の顔のまま固まっているスタッフさんがいた。スタッフさんは、俺が反撃する前に、すぐにバックステップで後ろへ下がった。
「おいおい、これもダメかよ。結構ガチの攻撃だっんだがなぁ…」
どう見ても、スタッフさんは、記憶の中にあるあいつらよりも強いな。
「この模擬戦って、スキルの使用ってありですかね?」
「ん、あぁ、そいつは構わねぇが、あんまりハデな奴だと、流石に困るぞ?」
「大丈夫です。たぶん、一瞬で終わりますから?」
「ほう…」
スタッフの目付きが更に鋭くなる。
「それじゃあ、いきますよ」
「来てみろ!!」
「眠れ」
1番初めに覚えた、眠れを使う。
「なっ…」
バタンッ
スタッフは、そのまま前のめりに、倒れる。
近づい見ると、
「Zzz…」
寝息を立てて、完全に寝てる。
一応、寝ているスタッフのクビに木剣を当てておく。
「これで、合格だな。それじゃあ、起こすか」
体を揺すり、スタッフさんを起こす。
少しして、目を覚ました。
「うぅ… 俺はいったい何を…」
体を起こし、辺りをキョロキョロし、俺の所で視線が止まる。
「そういえば、お前の試験中だったな… って事は、俺は負けたのか…」
「そうなりますね」
「はぁ… マジかぁ…」
「それで、結果はどうですか?」
「そんなの決まってるだろ!! 当然、文句無しの合格だ!!」
「よしっ!!」
これで、あとクエストを達成するだけになった。
「書けました」
俺は、書き終えた用紙を手渡す。
「確認しますね… はい、大丈夫です。では、今担当の方を呼びますね。 スタッフさ~ん!!」
スタッフって、そのまんまだな…
すると、酒場の方から、前世で言う所のヤーさんのような風貌のはげた男がやって来る。
「まだ、飯を食ってるんだけどなぁ… んで、お前が今回の試験者か?」
「はい…」
「何だか、ナヨナヨしてるガキだな… まぁいい、先に、奥の訓練所で待ってろ。俺は、飯を食べた後行くよ!!」
「…分かりました」
俺は、言われた通り、奥の訓練所へむかった。
◆
待つ事10分
やっと、はげた男がやって来た。
「遅れて、悪いな。それじゃあ、試験を始める前に、お前の名前でも聞こうか?」
「セウンです…」
「セウンか。俺の名は、スタッフだ。それでセウンは、何の武器を使うんだ?」
「一応、片手剣です…」
「片手剣か…」
そう言ってから、スタッフさんは、端の方にいき、置いてある木剣を2本取ったから戻ってくる。
「ほらよ」
木剣を投げてくる。それを、掴む。
見た目はあれだが、悪い奴じゃなさそうだな。やっぱり見た目に騙されたらいけないよな。
「なら、早速始めるぞ? 武器を構えろ?」
「その前に、1つ聞いていいですか?」
「ん、何だ?」
「この試験は、どうしたら合格になるですか?」
「そう言えば、言ってなかったな。なに簡単な事だ。試験管の俺に、セウンお前の腕を認めさせればいい。まぁ、簡単に言えば、俺に1発でも当てれば合格だな!!」
「分かりました。なら、お願いします!!」
「それじゃあ、行くぞ!!」
俺が構えると同時に、スタッフさんは、迫ってきて、怒涛の攻撃を繰り返す。今は、何とか捌けている… いや、俺が捌けるくらいの攻撃を仕掛けていると言った方が正しいか…
「おらおら、どうした。攻撃してこないと合格にならねぇぞ!!」
確かに、その通りだな…
俺は、構えをとき、スタッフさんの攻撃を生身で受け止める。
「!?」
スタッフの木剣は、俺の体に触れる前に、減速していき、俺に触れる事なく、止まった。
俺は、その隙を見逃さずに、戸惑っているスタッフに木剣を振る。
「うおっ、危ねぇ!!」
スタッフは、何なく、それを躱す。
やはり、かなりの実力者みたいだな。
「おいおい、何だよ今の…」
「ノーコメントです」
「だよなぁ… 冒険者がそう易々と手の内をあかす訳ねぇか… もう、今ので合格にしてやってもいい気もするが、久々に骨がありそうだから、本気で行くぞ!!」
スタッフが俺の前から消えた。と思うと同時に、後ろの方で、何かを振る音がした。振り返ると、木剣を俺の右肩に振り下ろした状態で、驚愕の顔のまま固まっているスタッフさんがいた。スタッフさんは、俺が反撃する前に、すぐにバックステップで後ろへ下がった。
「おいおい、これもダメかよ。結構ガチの攻撃だっんだがなぁ…」
どう見ても、スタッフさんは、記憶の中にあるあいつらよりも強いな。
「この模擬戦って、スキルの使用ってありですかね?」
「ん、あぁ、そいつは構わねぇが、あんまりハデな奴だと、流石に困るぞ?」
「大丈夫です。たぶん、一瞬で終わりますから?」
「ほう…」
スタッフの目付きが更に鋭くなる。
「それじゃあ、いきますよ」
「来てみろ!!」
「眠れ」
1番初めに覚えた、眠れを使う。
「なっ…」
バタンッ
スタッフは、そのまま前のめりに、倒れる。
近づい見ると、
「Zzz…」
寝息を立てて、完全に寝てる。
一応、寝ているスタッフのクビに木剣を当てておく。
「これで、合格だな。それじゃあ、起こすか」
体を揺すり、スタッフさんを起こす。
少しして、目を覚ました。
「うぅ… 俺はいったい何を…」
体を起こし、辺りをキョロキョロし、俺の所で視線が止まる。
「そういえば、お前の試験中だったな… って事は、俺は負けたのか…」
「そうなりますね」
「はぁ… マジかぁ…」
「それで、結果はどうですか?」
「そんなの決まってるだろ!! 当然、文句無しの合格だ!!」
「よしっ!!」
これで、あとクエストを達成するだけになった。
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