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第3章 精霊と新しい暮らしを始める元聖女
第45話 精霊救出作戦開始
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「……という事があり、リディア様のおかげで、内通者が判明し、それと同時にメリア大臣の悪行が暴露。晴れて更迭となりました」
「そ、そうなんですね」
「はい。これから、この国はシャルロット様を中心として、良い国へ変わって行く事でしょう。リディア様、本当にありがとうございます」
まだお昼過ぎだと言うのにクロードさんが帰ってきたかと思ったら、少し興奮した様子で話し始め、様々な事が一気に解決したと言ってくれた。
「えっと、私が見つけた人が商人ギルドの人に雇われていて、そのギルドの人が内通者の兄で、更に大臣の悪事の証拠を持っていた……ですか?」
「はい。膠着状態に陥っていたのですが、内通者さえ捕らえられれば、リディア様に来ていただく予定だったのですが、その必要も無く、解決いたしました」
良かった。大臣さんと直接対峙する事になっても、私は交渉なんて出来ないし、敵対する相手を説得する術だって持っていない。
私が出る幕無く解決するのであれば、その方が断然良いに決まっている。
『ふふん。これはウチのお手柄だよねっ! なんと言っても、ウチが黒幕? の顔をしっかり見たんだから』
(うん、そうね。エミリーのおかげだよ! ありがとう)
褒められて嬉しいのか、エミリーがクルクルと変な踊り? を踊りだす。
その一方で、クロードさんの表情が僅かに沈む。
「あの、どうかされたのですか?」
「……はい。一点ご相談させて頂きたい事がありまして。先程、元大臣のメリアの悪行が暴露され、更迭に至ったと申し上げたのですが、その悪行というのが、力の宿る石を破壊し、そこから石の力を抽出して薬にするという物で、我が国が保有していた石の大半が、無くなってしまっていたのです」
「えっ!? 石を破壊して、力を取り出す!? この国の石は質が良いので、十分効果が高いのに、どうしてそんな事を!?」
「はい。どうやら、複数の石から抽出した力を混ぜ、効果を高めるという事をしていたようです」
なんて事を。石は精霊さんに力を注いで貰えれば、何度でも使えるのに。
『……許せない! 石に宿ってくれた精霊はどうなるのっ!?』
(そうね。一先ず実態を知りたいわね。精霊さんを助けないと)
『酷い事になってなければ良いけど……ほんっと絶対に許さないんだからっ!』
激怒するエミリーの話を聞きつつ、クロードさんに実物を見せて欲しいと依頼すると、
「畏まりました。では、王宮へ参りましょう。そこで実物をご覧になっていただくのと、ご相談の内容をお話しさせていただきます」
クロードさんと共に王宮へ移動する事になった。
……
「あら、お久しぶりね。リディアちゃん。暫く隠れてもらって悪かったわね」
「いえ、大丈夫ですよ。沢山アクセサリーが作れましたし」
「……クロードちゃんも居たしねー」
数日ぶりに会ったロビンさんだけど、全く変わっていなかった。
「ロビンさん。リディア様が例の石をご覧になりたいと」
「あら……こっちよ」
ロビンさんに連れられ、地下へ降りると、薄暗い部屋の中に粉々に砕かれた、キラキラと輝く大量の砂があった。
「これが、元々は力の宿る石だったみたいなんだけど……」
「力は……全く無いですね」
「そう。だとすると、今後やるべき事は二つね。ドワーフと交易を正常化させて、新たな石を得る事と、メリアが作った薬の行方を追う事ね」
「え? ここに薬は無いんですか!?」
「残念ながら。既に闇ルートで捌いたあとらしいのよ」
実物が無ければ精霊の状態が確認出来ない。
どうしようかと考えていると、
『待って。周囲の精霊が、無理矢理石から出された精霊たちの居場所が分かるって!』
(ホント!? じゃあ、探しに行かなきゃ!)
エミリーが薬の追跡が出来ると。
なので、急いで追いかけようとして、
「あの、石の力を鑑定する力の応用で、薬の場所が分かるかもしれません。ちょっと行ってきます!」
「何ですって!? ……凄い事だけど、一人じゃダメよっ! クロードちゃん、貴方はリディアちゃんについて行って! ドワーフ側は私が対応するわ!」
クロードさんと二人で移動する事になった。
「そ、そうなんですね」
「はい。これから、この国はシャルロット様を中心として、良い国へ変わって行く事でしょう。リディア様、本当にありがとうございます」
まだお昼過ぎだと言うのにクロードさんが帰ってきたかと思ったら、少し興奮した様子で話し始め、様々な事が一気に解決したと言ってくれた。
「えっと、私が見つけた人が商人ギルドの人に雇われていて、そのギルドの人が内通者の兄で、更に大臣の悪事の証拠を持っていた……ですか?」
「はい。膠着状態に陥っていたのですが、内通者さえ捕らえられれば、リディア様に来ていただく予定だったのですが、その必要も無く、解決いたしました」
良かった。大臣さんと直接対峙する事になっても、私は交渉なんて出来ないし、敵対する相手を説得する術だって持っていない。
私が出る幕無く解決するのであれば、その方が断然良いに決まっている。
『ふふん。これはウチのお手柄だよねっ! なんと言っても、ウチが黒幕? の顔をしっかり見たんだから』
(うん、そうね。エミリーのおかげだよ! ありがとう)
褒められて嬉しいのか、エミリーがクルクルと変な踊り? を踊りだす。
その一方で、クロードさんの表情が僅かに沈む。
「あの、どうかされたのですか?」
「……はい。一点ご相談させて頂きたい事がありまして。先程、元大臣のメリアの悪行が暴露され、更迭に至ったと申し上げたのですが、その悪行というのが、力の宿る石を破壊し、そこから石の力を抽出して薬にするという物で、我が国が保有していた石の大半が、無くなってしまっていたのです」
「えっ!? 石を破壊して、力を取り出す!? この国の石は質が良いので、十分効果が高いのに、どうしてそんな事を!?」
「はい。どうやら、複数の石から抽出した力を混ぜ、効果を高めるという事をしていたようです」
なんて事を。石は精霊さんに力を注いで貰えれば、何度でも使えるのに。
『……許せない! 石に宿ってくれた精霊はどうなるのっ!?』
(そうね。一先ず実態を知りたいわね。精霊さんを助けないと)
『酷い事になってなければ良いけど……ほんっと絶対に許さないんだからっ!』
激怒するエミリーの話を聞きつつ、クロードさんに実物を見せて欲しいと依頼すると、
「畏まりました。では、王宮へ参りましょう。そこで実物をご覧になっていただくのと、ご相談の内容をお話しさせていただきます」
クロードさんと共に王宮へ移動する事になった。
……
「あら、お久しぶりね。リディアちゃん。暫く隠れてもらって悪かったわね」
「いえ、大丈夫ですよ。沢山アクセサリーが作れましたし」
「……クロードちゃんも居たしねー」
数日ぶりに会ったロビンさんだけど、全く変わっていなかった。
「ロビンさん。リディア様が例の石をご覧になりたいと」
「あら……こっちよ」
ロビンさんに連れられ、地下へ降りると、薄暗い部屋の中に粉々に砕かれた、キラキラと輝く大量の砂があった。
「これが、元々は力の宿る石だったみたいなんだけど……」
「力は……全く無いですね」
「そう。だとすると、今後やるべき事は二つね。ドワーフと交易を正常化させて、新たな石を得る事と、メリアが作った薬の行方を追う事ね」
「え? ここに薬は無いんですか!?」
「残念ながら。既に闇ルートで捌いたあとらしいのよ」
実物が無ければ精霊の状態が確認出来ない。
どうしようかと考えていると、
『待って。周囲の精霊が、無理矢理石から出された精霊たちの居場所が分かるって!』
(ホント!? じゃあ、探しに行かなきゃ!)
エミリーが薬の追跡が出来ると。
なので、急いで追いかけようとして、
「あの、石の力を鑑定する力の応用で、薬の場所が分かるかもしれません。ちょっと行ってきます!」
「何ですって!? ……凄い事だけど、一人じゃダメよっ! クロードちゃん、貴方はリディアちゃんについて行って! ドワーフ側は私が対応するわ!」
クロードさんと二人で移動する事になった。
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