男子校に入学しても絶対そっち側には行かないって思っていたのに、助けてくれた先輩が気になってます

天冨 七緒

文字の大きさ
40 / 72

逆転

しおりを挟む
明日は終業式の為、今日は午前授業でした。
そして、今は先輩と一緒に先輩のマンションに向かっている最中です。
今日も先輩はバイト。
それでもバイトまでの時間がある為、先輩のマンションに寄ることにした。
寄ったらどうなるかは分かってるけど…あの日から全然してないし。
明日はどうせ終業式で終わりだから、いっかなって。
それにお預けし過ぎると、久しぶりの時何されるか…。
先輩手加減とかしてくれないし。
俺の身体のためにも、小出しにしてもらわないと。
うん、だから今日行くのは仕方がないの。
全然言い訳とかじゃないから。
それよりも、陽射しが日増しに強くなってきた。
あーん、早く建物の中に入りたいよ。
帰る途中、二人で飲み物を買った。
ただ飲んでいるだけなのに、先輩の色気ヤバい。
喉仏とかエロすぎる。
首筋とかなんで舐めるんだろ?って思ってたけど、今なら分かる。
超エロい。
そこには、大人の男の色気が有った。
やっぱり俺もキスマーク付けたい。
先輩は俺のって印付けておかないと危険。
夏でいろんな人が寄ってくる予感がする。
先輩はきっと男だけでなく女姓にもモテるはず。
男子校ということですっかり忘れてたけど、先輩めっちゃ格好いいよね?
背も高いし、モテないハズがない。
先程すれ違った女子高生達も、振り返って先輩を見ていた。
これは、エッチ禁止している場合じゃないのかも。
先輩のマンションに着き、玄関に入った瞬間俺からキスをした。
背伸びをして、先輩の首に腕を回した。
驚いていた先輩も俺を抱き締め返しながらキスに答えてくれる。
二人とも靴を脱ぎ散らかし、鞄をその場で手放す。

「熱烈だな」

唇が離れると挑発的な先輩がいたが、俺からまた唇を塞いだ。
唇が数センチでも離れることを許さず、先輩の部屋まで移動した。
ベッドに座らされるも、先輩の腕をつかみ引き寄せながら俺が先輩を押し倒した。
先輩に跨がりながら見下ろす。
普段とは違う体勢で、俺から先輩に覆い被さりキスを繰り返す。
先輩の手が俺のワイシャツのボタンに手が掛かるが、制止させる。

「ダメ、今日は俺がするから先輩は俺に触っちゃダメ」

先輩のワイシャツのボタンを外しに掛かる。
全て外しはだけた先輩の身体は、俺とは違い筋肉があり逞しさを感じる。
引き寄せられるように先輩の胸に口付けていく。
その間、先輩は俺の言葉通り何もせず俺の好きなようにさせてくれる。
胸の至るところに口付けてはいくものの、キスマークは全く付かない。
軽く噛んではみるものの、先輩が着けてくれる痕とは程遠い。
胸が難しいのかと思い、首へ移動するも全く付かない。
納得のいかない顔で先輩と見つめ合う。

「つかない」

「…ん」

「痕が付かない」

「………」

「キスマーク…どうやってつけるの」

仏頂面に聞く俺に対して、フッと笑う先輩が悔しい。

「来いよ、首貸してみな」

命令をされるが、素直に先輩の口元に無防備な首を差し出す。
先輩の大きな手で頭の側面を抑えられ反対側からカプリと首を咥えられ、強く吸われた。
数秒吸われた後、同じところを舐められた。

「付いた、鏡で見てこいよ」

先輩に促され洗面所の鏡に走った。
確認すると首には確りと痕がついていた。

「あっ、キスマークだ」

キスマークは吸うんだと理解し、先輩の元へ走る。
ベッドの上に起き上がって、座っている先輩がいた。
今度こそは絶対に付ける。
脇目も振らず先輩の首にかぶり付いた。
教わった通り沢山吸った。
口を離すとくっきりと痣かついた。
キスマークだ。
嬉しくて何度も吸い付いた。
首や胸に。

「ぅあっ」

キスマークを付けることに夢中になり過ぎてしまい、先輩が俺を抱き締めた状態でベッドへ倒れた。
まるで俺が押し倒したような格好になっている。

「キスマーク付けるだけかよ」

…わかってる。
先輩はその先をしたいことを。
それは、俺もしたい。






しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

アイドルくん、俺の前では生活能力ゼロの甘えん坊でした。~俺の住み込みバイト先は後輩の高校生アイドルくんでした。

天音ねる(旧:えんとっぷ)
BL
家計を助けるため、住み込み家政婦バイトを始めた高校生・桜井智也。豪邸の家主は、寝癖頭によれよれTシャツの青年…と思いきや、その正体は学校の後輩でキラキラ王子様アイドル・橘圭吾だった!? 学校では完璧、家では生活能力ゼロ。そんな圭吾のギャップに振り回されながらも、世話を焼く日々にやりがいを感じる智也。 ステージの上では完璧な王子様なのに、家ではカップ麺すら作れない究極のポンコツ男子。 智也の作る温かい手料理に胃袋を掴まれた圭吾は、次第に心を許し、子犬のように懐いてくる。 「先輩、お腹すいた」「どこにも行かないで」 無防備な素顔と時折見せる寂しげな表情に、智也の心は絆されていく。 住む世界が違うはずの二人。秘密の契約から始まる、甘くて美味しい青春ラブストーリー!

同僚に密室に連れ込まれてイケナイ状況です

暗黒神ゼブラ
BL
今日僕は同僚にごはんに誘われました

今日もBL営業カフェで働いています!?

卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ ※ 不定期更新です。

どうせ全部、知ってるくせに。

楽川楽
BL
【腹黒美形×単純平凡】 親友と、飲み会の悪ふざけでキスをした。単なる罰ゲームだったのに、どうしてもあのキスが忘れられない…。 飲み会のノリでしたキスで、親友を意識し始めてしまった単純な受けが、まんまと腹黒攻めに捕まるお話。 ※fujossyさんの属性コンテスト『ノンケ受け』部門にて優秀賞をいただいた作品です。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

ビッチです!誤解しないでください!

モカ
BL
男好きのビッチと噂される主人公 西宮晃 「ほら、あいつだろ?あの例のやつ」 「あれな、頼めば誰とでも寝るってやつだろ?あんな平凡なやつによく勃つよな笑」 「大丈夫か?あんな噂気にするな」 「晃ほど清純な男はいないというのに」 「お前に嫉妬してあんな下らない噂を流すなんてな」 噂じゃなくて事実ですけど!!!?? 俺がくそビッチという噂(真実)に怒るイケメン達、なぜか噂を流して俺を貶めてると勘違いされてる転校生…… 魔性の男で申し訳ない笑 めちゃくちゃスロー更新になりますが、完結させたいと思っているので、気長にお待ちいただけると嬉しいです!

学校一のイケメンとひとつ屋根の下

おもちDX
BL
高校二年生の瑞は、母親の再婚で連れ子の同級生と家族になるらしい。顔合わせの時、そこにいたのはボソボソと喋る陰気な男の子。しかしよくよく名前を聞いてみれば、学校一のイケメンと名高い逢坂だった! 学校との激しいギャップに驚きつつも距離を縮めようとする瑞だが、逢坂からの印象は最悪なようで……? キラキライケメンなのに家ではジメジメ!?なギャップ男子 × 地味グループ所属の能天気な男の子 立場の全く違う二人が家族となり、やがて特別な感情が芽生えるラブストーリー。 全年齢

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

処理中です...