男子校に入学しても絶対そっち側には行かないって思っていたのに、助けてくれた先輩が気になってます

天冨 七緒

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可愛い問題。

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毎週木曜日は先輩の家に泊まるようになった。
浮かれていると問題が起きた。



「兄ちゃんは寂しくないの?」

学校から帰ると凛が玄関で仁王立ちで待ち構えていた。

「毎週毎週誰と何処で何してるの?俺よりもその人のが大事なの?」

怒ったか顔も可愛いな。

「凛ごめんね。毎週木曜日だけは許して欲しいな。大事な先輩が一人暮らししてるの。ずっと一人は寂しいでしょ。だから週に一度だけでも一緒に居たいのダメ?」

お願いポーズで懇願すると凛は困った顔で悩み始める。

「その人一人なの?うちに呼んだら?」

凛はなんて良い子なんだろう。

「そうだね、そのうち呼ぼうかな」

「逢えるの楽しみにしてる」

俺に抱き付きながら無邪気に言う凛に少し複雑な思いで頷いた。
先輩は凛に手を出したりしない…よね。
考えると不安になってくる。
やっぱり凛と逢って欲しくないな。
こんなに素直で良い子、顔もとっても可愛いから好きになっちゃうかも。
怖い。

「兄ちゃん、今日は一緒に寝よっ」

「うん、いいよ。どっちの部屋にしよっか?」

「兄ちゃんの部屋が良い」

「わかった」


食事とお風呂を済ませ部屋へ。
既に凛が枕をセットしてベッドに座っている。

「電気消すよ」

「はーい」

布団へ潜り込む。
すぐに凛が抱き付いてきた。
この感じ先輩と似てるな。
体格は全く違うけど、二人は似てるのかもしれない。
甘えん坊で人の温もりが好きなこと、その願いを叶えてあげたくなる。
俺ってこういう系に弱いのかな?
凛を抱き締めると暖かい。
久しぶりの弟、熟睡出来そう。
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