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俺、先輩の事

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あんな風に言われたのに、俺はまたあの空き部屋に来てしまった。
そしていつものように先輩の膝枕をしている。

あいつは誰か一人と付き合うなんてしない。

その言葉が頭の中をぐるぐると巡る。
聞きたいけど、確信に触れるのが怖い。
今の関係を壊したくない。
先輩のこのさらさらの髪を触れなくなるのは嫌だ。切なく見つめていると、先輩も起きて俺の事を観ているのに気付いた。
先輩と視線が絡み合う。
反らすことが出来ない。
先輩の手がゆっくり伸びてきて、俺の頬に触れる。
先輩が上体を起こし近づいてくる。
キスされると予感し瞼を閉じる。
先輩の唇が触れた。
触れただけでビリビリと衝撃が走る。
多分触れるだけのキスで時間も数秒だった。
けれど、余韻が暫く続いた。
先輩とのキスは驚いたけど嫌じゃなかった。
先輩は何事もなかったようにまた眠ってしまった。
俺、先輩の事好きなんだ。
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