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879.性懲りもなく
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「おー! メアミ! 私の女神! 私と結婚しておくれ!」
ダンジョン庁長官秘書はその日の気分で言い方を変えつつゴーレムにプロポーズする。今日は歌劇調。
だがゴーレムは表情を変えない。毎日こんな調子ではゴーレムでなくてもすんとしてしまいそうなものだ。
長官だって引いてしまう。
「毎日毎日性懲りもなくプロポーズなんぞしおって。却ってゴーレムに嫌われてるのでないか?」
「おや、毎日毎日性懲りもなく『美しい』だのと話し掛けるだけの御仁のお言葉とも思えませんね」
「何が性懲りもなくだ!」
「そっくりお返ししますよ!」
「「……」」
「止めよう。空しくなるだけだ」
「ええ。全く同意します」
「しかし好感度などこれ以上どうやって上げればいいのだ?」
「それが判れば苦労しません」
長官はゴーレムの手を握ることはできてもそれ以外の場所に触れようとするとゴーレムの目が据わるので手を出せないでいる。
秘書はプロポーズ以外が何もできていないのだった。
ダンジョン庁長官秘書はその日の気分で言い方を変えつつゴーレムにプロポーズする。今日は歌劇調。
だがゴーレムは表情を変えない。毎日こんな調子ではゴーレムでなくてもすんとしてしまいそうなものだ。
長官だって引いてしまう。
「毎日毎日性懲りもなくプロポーズなんぞしおって。却ってゴーレムに嫌われてるのでないか?」
「おや、毎日毎日性懲りもなく『美しい』だのと話し掛けるだけの御仁のお言葉とも思えませんね」
「何が性懲りもなくだ!」
「そっくりお返ししますよ!」
「「……」」
「止めよう。空しくなるだけだ」
「ええ。全く同意します」
「しかし好感度などこれ以上どうやって上げればいいのだ?」
「それが判れば苦労しません」
長官はゴーレムの手を握ることはできてもそれ以外の場所に触れようとするとゴーレムの目が据わるので手を出せないでいる。
秘書はプロポーズ以外が何もできていないのだった。
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