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797.都合が良い

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 魔法使いはドキドキしながら更に服を着た自らの姿を想像する。
 昔のように肌を殆ど隠すような服を着て人前を歩く姿。

「……」

 魔法使いは一気に熱が引いて溜め息を吐く。
 何の刺激も無かったのを思い出してしまった。
 刺激の無い恥ずかしさとは何とも奇妙な感覚だ。
 今となっては視線で肌を突き刺されなければ物足りない。服を着るなんてもう考えられない。
 だとするなら呪いで着れないままにするか自らの意志で着ないかだが。

「敢えて呪いを受けたままにするのもありよね」

 呪われたままの方が言い訳が利きそうに思えた。
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