18 / 78
18,カモミールは青い精油
しおりを挟む
エリナリーゼの一日は忙しい。
今の生活は、
午前と午後それぞれ2時間のレッスンや勉強の授業を受けている。魔法の授業が週2日となってしまったが魔力量を上げる訓練は欠かさずに行っている。空いた時間は勉強や読書をしたりピアノを弾いたりしている。
ただピアノを弾いているわけではなく、前世で好きだった曲の採譜をしているのだ。
その中でも今最も力を入れているのは、この世界で二番目に話者が多いとされているアリアナ語である。隣国の言語は似通っていることが多くすぐに習得できたが、アリアナ語はなかなか難しい。
ダンスも自国のダンスは全て踊れるようになったので、他国のダンスを習っている。
あとは一般教養を中心に学んでいる。
ハーブのために使える時間はあまり多くはない。
ハーブを摘み、キレイに洗い、完全に乾燥させたら蒸留し、精油とフローラルウォーターを分離させ、最後に片付けをする。
一連の流れを全てやっていると時間が足りないので、ハーブを洗ってもらうところまでは新しく侍女になったマリーにやってもらうことにした。
マリーはアリアナ語を話せる教師兼侍女である。
アリアナ語を話せる者はあまりいないらしく、王宮で働いていた女官を無理矢理連れてきたらしい。
お父様すごい。でも王宮の方は大丈夫なのだろうか?
そんなことを聞いてしまったため、マリーには申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
当のマリーはその分お給金は沢山もらえるから気にしないでと言ってくれたけど。
それでも最初は遠慮していたのだが、何かやっている方がいいからと今では率先して手伝ってくれている。
アンナとも仲が良いみたいなので安心だ。
アンナとは交代で私の侍女の仕事をする。
そして私は、今日も今日とてハーブを蒸留している。
1ヶ月かかってラベンダーをやっと1瓶作れたので、次はカモミールに着手しようと思う。
キレイに洗われて日干しにされたカモミールが目の前にある。
「まだ少し濡れているわね。」
手にとって確認していると、マリーが素朴な疑問を投げかけてくる。
「完全に乾かすことは重要なのですか?」
「濡れていると精油やフローラルウォーターに不純物が含まれる原因になるから、完璧に乾かすことが重要なのよ。」
「そうなのですね、お嬢様が考えられたのですか?」
「本の知識よ。」
まさか前世の知識とは言えまい。
マリー相手なのでもちろんアリアナ語で、そんな会話をしながら、火魔法と風魔法でゆるやかな風を起こす。ドライヤーのイメージだ。
単なる風魔法ではなく複合魔法を使っているのは、単純に魔法の練習である。
この魔法は調節が難しいので、習得できるまで半月もかかってしまった。特に火魔法が大の苦手なのである。
達成したときの爽快感!本当に嬉しかったなー。
「よし、これで完全に乾いたわね。」
「本当に便利な魔法ですね。」
マリーは感心している。
「そうなの!私も使えるまで半月かかったわ!」
「えっ、お嬢様でもそんなにかかるものなのですか?」
「何言ってるのよ、私は平凡よ。それに私は火魔法は苦手なの。魔力のコントロールなんてコツを掴むのすっごい大変なんだから。」
そう言うと、マリーは真面目な顔をして
「とても努力をされたのですね。」
と言う。
「その甲斐あって、こういう時すごく便利でしょ?」
「 もしかしてそれを考えてこの魔法を?」
「もちろんよ!」
「先読みがすぎますね。。」
「目的から逆算して今必要なことをやってるのよ。」
そう、何度も言うが私の目的はハンドクリームを世界に広めることなのだ!勘違いされがちだが別に魔術師を目指しているわけではない。
「ということはもしかして、今アリアナ語を勉強しているのも?」
「正直アリアナ語まで手を出すつもりはなかったんだけどね。でも世界で二番目に話者の多い言語なら話せて損はないでしょ?それに勉強するなら子供のうちに学ぶに限るわ。」
「子供は勉強ですか?普通の子供だったらもっと遊びたいとか言いますよ?」
確かにね。でも子供時代がいかに大事かというのは私自身身にしみてわかっているのだ。
「子供はいろいろ吸収しやすいのよ。
同じ言語を学ぶにも子供の脳と大人の脳では、吸収速度が違うみたいよ。」
「確かにそれはありますね。でもなんでそんなこと知ってるんです?」
「…この間本で読んだのよ。」
「そうだったのですね。」
「えぇ。」
まだ勉強したばかりのアリアナ語で会話をしているうちに、フローラルウォーターと精油が抽出できた。
フローラルウォーターは500ml、精油は数滴しか取れなかった。
「精油って上に浮いている青いものですか?」
「えぇ、そうよ。
カモミールは花の部分だけを使うから精油が多くとれないのは仕方ないの。逆にフローラルウォーターはラベンダーと同じくらい採れたわね。」
「植物によっても抽出される量は全然違うのですね。」
「そうなの。それに見てこの色。カモミールって白いお花なのに精油は青なのよ!面白いわよね。」
「確かに。どうして青になるんでしょう?」
「これはお花の状態では含まれないけど、蒸留するときに作られる成分によって青に変色するのよ。」
「不思議ですねぇ。」
「本当ね。しかもこの成分には抗炎症作用があるから怪我をした時とか、発熱した時に使うと効果があるとされているのよ。
それにこの香りは体のバランスを整えてくれる作用もあるの。もちろん化粧水として使うのもいいと思うわ。とにかく万能な精油なのよね。でもあまり採れないから希少価値も上がりそうね。」
「本当に詳しいんですね。尊敬します。」
「暇だったからね、本ばかり読んでいたのよ。」
「いや、それでも普通そんなに詳しくはならないでしょう。」
「やっぱり好きだから、という理由が一番かしらね?」
本当に私は香りというものが好きなのだ。いろんな植物から精油を採ってみたい。その精油の効能を勉強するのも楽しいし、実際に抽出するのも実験をしているみたいで本当に楽しい。
「本当にすごいです、お嬢様。」
「アリアナ語はまだぎこちないけどね。」
「まだ初めて一年しか経ってないじゃないですか。むしろ一年でこれだけ話せるほうがすごいですよ。」
「そうかしら?早く正確に話せるように頑張るわね!」
「はい、では私もスパルタでいきますね。」
「…カモミールは一年草だから、もっと育ててもいいかもしれないわね。トミーに要相談だわ。」
マリーのスパルタ宣言を華麗にスルーして私は庭師のトミーのところへ向かったのだった。
今の生活は、
午前と午後それぞれ2時間のレッスンや勉強の授業を受けている。魔法の授業が週2日となってしまったが魔力量を上げる訓練は欠かさずに行っている。空いた時間は勉強や読書をしたりピアノを弾いたりしている。
ただピアノを弾いているわけではなく、前世で好きだった曲の採譜をしているのだ。
その中でも今最も力を入れているのは、この世界で二番目に話者が多いとされているアリアナ語である。隣国の言語は似通っていることが多くすぐに習得できたが、アリアナ語はなかなか難しい。
ダンスも自国のダンスは全て踊れるようになったので、他国のダンスを習っている。
あとは一般教養を中心に学んでいる。
ハーブのために使える時間はあまり多くはない。
ハーブを摘み、キレイに洗い、完全に乾燥させたら蒸留し、精油とフローラルウォーターを分離させ、最後に片付けをする。
一連の流れを全てやっていると時間が足りないので、ハーブを洗ってもらうところまでは新しく侍女になったマリーにやってもらうことにした。
マリーはアリアナ語を話せる教師兼侍女である。
アリアナ語を話せる者はあまりいないらしく、王宮で働いていた女官を無理矢理連れてきたらしい。
お父様すごい。でも王宮の方は大丈夫なのだろうか?
そんなことを聞いてしまったため、マリーには申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
当のマリーはその分お給金は沢山もらえるから気にしないでと言ってくれたけど。
それでも最初は遠慮していたのだが、何かやっている方がいいからと今では率先して手伝ってくれている。
アンナとも仲が良いみたいなので安心だ。
アンナとは交代で私の侍女の仕事をする。
そして私は、今日も今日とてハーブを蒸留している。
1ヶ月かかってラベンダーをやっと1瓶作れたので、次はカモミールに着手しようと思う。
キレイに洗われて日干しにされたカモミールが目の前にある。
「まだ少し濡れているわね。」
手にとって確認していると、マリーが素朴な疑問を投げかけてくる。
「完全に乾かすことは重要なのですか?」
「濡れていると精油やフローラルウォーターに不純物が含まれる原因になるから、完璧に乾かすことが重要なのよ。」
「そうなのですね、お嬢様が考えられたのですか?」
「本の知識よ。」
まさか前世の知識とは言えまい。
マリー相手なのでもちろんアリアナ語で、そんな会話をしながら、火魔法と風魔法でゆるやかな風を起こす。ドライヤーのイメージだ。
単なる風魔法ではなく複合魔法を使っているのは、単純に魔法の練習である。
この魔法は調節が難しいので、習得できるまで半月もかかってしまった。特に火魔法が大の苦手なのである。
達成したときの爽快感!本当に嬉しかったなー。
「よし、これで完全に乾いたわね。」
「本当に便利な魔法ですね。」
マリーは感心している。
「そうなの!私も使えるまで半月かかったわ!」
「えっ、お嬢様でもそんなにかかるものなのですか?」
「何言ってるのよ、私は平凡よ。それに私は火魔法は苦手なの。魔力のコントロールなんてコツを掴むのすっごい大変なんだから。」
そう言うと、マリーは真面目な顔をして
「とても努力をされたのですね。」
と言う。
「その甲斐あって、こういう時すごく便利でしょ?」
「 もしかしてそれを考えてこの魔法を?」
「もちろんよ!」
「先読みがすぎますね。。」
「目的から逆算して今必要なことをやってるのよ。」
そう、何度も言うが私の目的はハンドクリームを世界に広めることなのだ!勘違いされがちだが別に魔術師を目指しているわけではない。
「ということはもしかして、今アリアナ語を勉強しているのも?」
「正直アリアナ語まで手を出すつもりはなかったんだけどね。でも世界で二番目に話者の多い言語なら話せて損はないでしょ?それに勉強するなら子供のうちに学ぶに限るわ。」
「子供は勉強ですか?普通の子供だったらもっと遊びたいとか言いますよ?」
確かにね。でも子供時代がいかに大事かというのは私自身身にしみてわかっているのだ。
「子供はいろいろ吸収しやすいのよ。
同じ言語を学ぶにも子供の脳と大人の脳では、吸収速度が違うみたいよ。」
「確かにそれはありますね。でもなんでそんなこと知ってるんです?」
「…この間本で読んだのよ。」
「そうだったのですね。」
「えぇ。」
まだ勉強したばかりのアリアナ語で会話をしているうちに、フローラルウォーターと精油が抽出できた。
フローラルウォーターは500ml、精油は数滴しか取れなかった。
「精油って上に浮いている青いものですか?」
「えぇ、そうよ。
カモミールは花の部分だけを使うから精油が多くとれないのは仕方ないの。逆にフローラルウォーターはラベンダーと同じくらい採れたわね。」
「植物によっても抽出される量は全然違うのですね。」
「そうなの。それに見てこの色。カモミールって白いお花なのに精油は青なのよ!面白いわよね。」
「確かに。どうして青になるんでしょう?」
「これはお花の状態では含まれないけど、蒸留するときに作られる成分によって青に変色するのよ。」
「不思議ですねぇ。」
「本当ね。しかもこの成分には抗炎症作用があるから怪我をした時とか、発熱した時に使うと効果があるとされているのよ。
それにこの香りは体のバランスを整えてくれる作用もあるの。もちろん化粧水として使うのもいいと思うわ。とにかく万能な精油なのよね。でもあまり採れないから希少価値も上がりそうね。」
「本当に詳しいんですね。尊敬します。」
「暇だったからね、本ばかり読んでいたのよ。」
「いや、それでも普通そんなに詳しくはならないでしょう。」
「やっぱり好きだから、という理由が一番かしらね?」
本当に私は香りというものが好きなのだ。いろんな植物から精油を採ってみたい。その精油の効能を勉強するのも楽しいし、実際に抽出するのも実験をしているみたいで本当に楽しい。
「本当にすごいです、お嬢様。」
「アリアナ語はまだぎこちないけどね。」
「まだ初めて一年しか経ってないじゃないですか。むしろ一年でこれだけ話せるほうがすごいですよ。」
「そうかしら?早く正確に話せるように頑張るわね!」
「はい、では私もスパルタでいきますね。」
「…カモミールは一年草だから、もっと育ててもいいかもしれないわね。トミーに要相談だわ。」
マリーのスパルタ宣言を華麗にスルーして私は庭師のトミーのところへ向かったのだった。
47
お気に入りに追加
204
あなたにおすすめの小説
孤独な腐女子が異世界転生したので家族と幸せに暮らしたいです。
水都(みなと)
ファンタジー
★完結しました!
死んだら私も異世界転生できるかな。
転生してもやっぱり腐女子でいたい。
それからできれば今度は、家族に囲まれて暮らしてみたい……
天涯孤独で腐女子の桜野結理(20)は、元勇者の父親に溺愛されるアリシア(6)に異世界転生!
最期の願いが叶ったのか、転生してもやっぱり腐女子。
父の同僚サディアス×父アルバートで勝手に妄想していたら、実は本当に2人は両想いで…!?
※BL要素ありますが、全年齢対象です。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
転生したら唯一の魔法陣継承者になりました。この不便な世界を改革します。
蒼井美紗
ファンタジー
魔物に襲われた記憶を最後に、何故か別の世界へ生まれ変わっていた主人公。この世界でも楽しく生きようと覚悟を決めたけど……何この世界、前の世界と比べ物にならないほど酷い環境なんだけど。俺って公爵家嫡男だよね……前の世界の平民より酷い生活だ。
俺の前世の知識があれば、滅亡するんじゃないかと心配になるほどのこの国を救うことが出来る。魔法陣魔法を広めれば、多くの人の命を救うことが出来る……それならやるしかない!
魔法陣魔法と前世の知識を駆使して、この国の救世主となる主人公のお話です。
※カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
私の家族はハイスペックです! 落ちこぼれ転生末姫ですが溺愛されつつ世界救っちゃいます!
りーさん
ファンタジー
ある日、突然生まれ変わっていた。理由はわからないけど、私は末っ子のお姫さまになったらしい。
でも、このお姫さま、なんか放置気味!?と思っていたら、お兄さんやお姉さん、お父さんやお母さんのスペックが高すぎるのが原因みたい。
こうなったら、こうなったでがんばる!放置されてるんなら、なにしてもいいよね!
のんびりマイペースをモットーに、私は好きに生きようと思ったんだけど、実は私は、重要な使命で転生していて、それを遂行するために神器までもらってしまいました!でも、私は私で楽しく暮らしたいと思います!
子育てスキルで異世界生活 ~かわいい子供たち(人外含む)と楽しく暮らしてます~
九頭七尾
ファンタジー
子供を庇って死んだアラサー女子の私、新川沙織。
女神様が異世界に転生させてくれるというので、ダメもとで願ってみた。
「働かないで毎日毎日ただただ可愛い子供と遊んでのんびり暮らしたい」
「その願い叶えて差し上げましょう!」
「えっ、いいの?」
転生特典として与えられたのは〈子育て〉スキル。それは子供がどんどん集まってきて、どんどん私に懐き、どんどん成長していくというもので――。
「いやいやさすがに育ち過ぎでしょ!?」
思ってたよりちょっと性能がぶっ壊れてるけど、お陰で楽しく暮らしてます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる