111 / 239
そういう時期
しおりを挟む
「龍之介、おはよ」
「おは、んんっ」
出会い頭にぶちゅっとされて、龍之介は目を白黒させる。
「…お前、なんかキャラ違くない?」
「は?何が?今日も最高に可愛いな」
「……………(ゾッ)」
あの日、ダームウェルを混じえて3Pをした日からずっと、ルクシュの様子がおかしかった。
どうおかしくなったって?
「何処にいても何をしてても、俺のことを可愛いとしか言わなくなったんだけど…」
なんか理由聞いてる?と尋ねてみても、誰も明確な答えはくれなかった。ただみんな生暖かい目で見てくるばかりである。ちくしょう、人をバカップルを見るような目つきで見やがって…
「今まで抑え込んでいたものが決壊した結果ですね」
「それどういう意味?ミアちゃん」
「つまり、ルクシュは龍之介様のことが好きで好きで仕方がないのです」
「す…?」
好きで好きで?俺のことが??
「…………俺、もう結構な年のオジサンだけど…」
「お若く見えますよ」
「いや、そういうことじゃなくってさぁ!」
今までそんな素振りあった!?と聞くと、「それなりに」と返ってくる。そりゃ多少の好意はあるとは思ってたけど、もっとふんわり、うっすらしたものかと思っていた。
それこそちょっとヤリたいな、くらいのものだと思っていたのだ。だからこそ誘ったのだ。エルヴィンさんに言われたから、というのも勿論あったけれど…
「じゃあ俺、ずっとあいつに可愛いって言われ続けんの?」
「いいではないですか、好きにさせておけば」
「ド、ドライねミアちゃん…」
「ルクシュは龍之介様に恋人がいると知った上で、あの浮かれようなのですから」
龍之介様と関係が持てて、よほど嬉しかったのだと思いますよとミアは続けてこう言った。
「たまには相手をしてあげてくださいね。でないと落ち込んで鬱陶しいので」
「はは、は…(ルクシュのこと嫌いなのかな…?)善処します…」
とは言えだ。
「龍之介!昼メシ一緒に食おうぜ!」
「お、おう」
「龍之介!筋トレすんだろ?足持ってやるぜ!」
「お、おう」
「龍之介!風呂行くのか?洗ってやるぜ!」
「お…」
さ す が に う ざ い … !
「ねーエルヴィンさん、どうしたらいい?っていうかどうにかしてくれる?」
「業務自体に支障はきたしてないので、口出しする権限はありませんね」
「そんなあ」
そんなぁ…と思う。龍之介だってこれでも大人だから、年下からの純粋な好意(?)を無碍にはしたくない、という気持ちは一応あるのだ。
だがしかし、いかんせん鬱陶しい。鬱陶しいというかもう、申し訳ない。多少性格と性癖に問題はありそうだが、あんな見た目ジャ●●ズみたいな若い男の子にスキスキ攻撃されていい人間じゃないのだ、自分は。
(なんかこう、罪悪感がすごい…)
例えるなら何にも知らない未成年に淫行している気分である。
「なあなあ、今日レイノルド様視察でいないだろ?エッチなことしていいかな?」
「………………」
前言撤回。
淫行はする側ではなく、される側である。
「おは、んんっ」
出会い頭にぶちゅっとされて、龍之介は目を白黒させる。
「…お前、なんかキャラ違くない?」
「は?何が?今日も最高に可愛いな」
「……………(ゾッ)」
あの日、ダームウェルを混じえて3Pをした日からずっと、ルクシュの様子がおかしかった。
どうおかしくなったって?
「何処にいても何をしてても、俺のことを可愛いとしか言わなくなったんだけど…」
なんか理由聞いてる?と尋ねてみても、誰も明確な答えはくれなかった。ただみんな生暖かい目で見てくるばかりである。ちくしょう、人をバカップルを見るような目つきで見やがって…
「今まで抑え込んでいたものが決壊した結果ですね」
「それどういう意味?ミアちゃん」
「つまり、ルクシュは龍之介様のことが好きで好きで仕方がないのです」
「す…?」
好きで好きで?俺のことが??
「…………俺、もう結構な年のオジサンだけど…」
「お若く見えますよ」
「いや、そういうことじゃなくってさぁ!」
今までそんな素振りあった!?と聞くと、「それなりに」と返ってくる。そりゃ多少の好意はあるとは思ってたけど、もっとふんわり、うっすらしたものかと思っていた。
それこそちょっとヤリたいな、くらいのものだと思っていたのだ。だからこそ誘ったのだ。エルヴィンさんに言われたから、というのも勿論あったけれど…
「じゃあ俺、ずっとあいつに可愛いって言われ続けんの?」
「いいではないですか、好きにさせておけば」
「ド、ドライねミアちゃん…」
「ルクシュは龍之介様に恋人がいると知った上で、あの浮かれようなのですから」
龍之介様と関係が持てて、よほど嬉しかったのだと思いますよとミアは続けてこう言った。
「たまには相手をしてあげてくださいね。でないと落ち込んで鬱陶しいので」
「はは、は…(ルクシュのこと嫌いなのかな…?)善処します…」
とは言えだ。
「龍之介!昼メシ一緒に食おうぜ!」
「お、おう」
「龍之介!筋トレすんだろ?足持ってやるぜ!」
「お、おう」
「龍之介!風呂行くのか?洗ってやるぜ!」
「お…」
さ す が に う ざ い … !
「ねーエルヴィンさん、どうしたらいい?っていうかどうにかしてくれる?」
「業務自体に支障はきたしてないので、口出しする権限はありませんね」
「そんなあ」
そんなぁ…と思う。龍之介だってこれでも大人だから、年下からの純粋な好意(?)を無碍にはしたくない、という気持ちは一応あるのだ。
だがしかし、いかんせん鬱陶しい。鬱陶しいというかもう、申し訳ない。多少性格と性癖に問題はありそうだが、あんな見た目ジャ●●ズみたいな若い男の子にスキスキ攻撃されていい人間じゃないのだ、自分は。
(なんかこう、罪悪感がすごい…)
例えるなら何にも知らない未成年に淫行している気分である。
「なあなあ、今日レイノルド様視察でいないだろ?エッチなことしていいかな?」
「………………」
前言撤回。
淫行はする側ではなく、される側である。
54
お気に入りに追加
1,613
あなたにおすすめの小説
異世界のオークションで落札された俺は男娼となる
mamaマリナ
BL
親の借金により俺は、ヤクザから異世界へ売られた。異世界ブルーム王国のオークションにかけられ、男娼婦館の獣人クレイに買われた。
異世界ブルーム王国では、人間は、人気で貴重らしい。そして、特に日本人は人気があり、俺は、日本円にして500億で買われたみたいだった。
俺の異世界での男娼としてのお話。
※Rは18です
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
少年野球で知り合ってやけに懐いてきた後輩のあえぎ声が頭から離れない
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
少年野球で知り合い、やたら懐いてきた後輩がいた。
ある日、彼にちょっとしたイタズラをした。何気なく出したちょっかいだった。
だがそのときに発せられたあえぎ声が頭から離れなくなり、俺の行為はどんどんエスカレートしていく。
童貞が建設会社に就職したらメスにされちゃった
なる
BL
主人公の高梨優(男)は18歳で高校卒業後、小さな建設会社に就職した。しかし、そこはおじさんばかりの職場だった。
ストレスや性欲が溜まったおじさん達は、優にエッチな視線を浴びせ…
【完結済み】異世界でもモテるって、僕すごいかも。
mamaマリナ
BL
【完結済み 番外編を投稿予定】
モデルの仕事帰りに、異世界転移。召還された国は、男しかいない。別にバイだから、気にしないけど、ここでもモテるって、僕すごくない?
国を助けるために子ども生めるかなあ?
騎士団長(攻)×中性的な美人(受)
???×中性的な美人
体格差
複数プレイあり
一妻多夫
タイトルに※は、R18です
痴漢に勝てない肉便器のゆずきくん♡
しゃくな
BL
痴漢にあってぷるぷるしていた男子高校生があへあへ快楽堕ちするお話です。
主人公
花山 柚木(17)
ちっちゃくて可愛い男子高校生。電車通学。毎朝痴漢されている。
髪の色とか目の色はお好みでどうぞ。
3人の弟に逆らえない
ポメ
BL
優秀な3つ子に調教される兄の話です。
主人公:高校2年生の瑠璃
長男の嵐は活発な性格で運動神経抜群のワイルド男子。
次男の健二は大人しい性格で勉学が得意の清楚系王子。
三男の翔斗は無口だが機械に強く、研究オタクっぽい。黒髪で少し地味だがメガネを取ると意外とかっこいい?
3人とも高身長でルックスが良いと学校ではモテまくっている。
しかし、同時に超がつくブラコンとも言われているとか?
そんな3つ子に溺愛される瑠璃の話。
調教・お仕置き・近親相姦が苦手な方はご注意くださいm(_ _)m
小さい頃、近所のお兄さんに赤ちゃんみたいに甘えた事がきっかけで性癖が歪んでしまって困ってる
海野
BL
小さい頃、妹の誕生で赤ちゃん返りをした事のある雄介少年。少年も大人になり青年になった。しかし一般男性の性の興味とは外れ、幼児プレイにしかときめかなくなってしまった。あの時お世話になった「近所のお兄さん」は結婚してしまったし、彼ももう赤ちゃんになれる程可愛い背格好では無い。そんなある日、職場で「お兄さん」に似た雰囲気の人を見つける。いつしか目で追う様になった彼は次第にその人を妄想の材料に使うようになる。ある日の残業中、眠ってしまった雄介は、起こしに来た人物に寝ぼけてママと言って抱きついてしまい…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる