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第4問 死神と駅の中で【出題編】
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数藤により、その存在が明らかとなり、そして他の事件にも関与していたのではないかと思われる悪徳刑事なる存在。柚木に関与した人物はやや毛色が異なるように思われるが、それらしき人物は関与していたようだ。すなわち、これまでの流れから考えれば、今回のクイズとなった事件にも、この悪徳刑事とやらが関与していると考えられる。
「妙なところにこだわっているようですが、例えばそうだったとして、何になるのでしょうか? 事件に外部の人間が関与していようが、みなさんには関係ない――」
「あるから言ってんだよ」
のらりくらりとかわそうとする藤木の首根っこを掴むかのごとく言葉を遮る九十九。もうここまできて言い逃れをできるとでも思っているのだろうか。
「これまでの事件――いいや、おそらくこれまでのクイズ自体に、その悪徳刑事やらが大きく関与している。やり方が若干異なりはするものの、伊良部の事件にも関与はあったと考えられるだろう。また、遡って考えて司馬の事件だってその可能性が高い」
司馬の事件に対する疑問は当初からあった。それをひとつの事件と見た時、あまりにも警察が無能に見えてしまうのは気のせいではなかったのだ。あの事件だって、警察がしっかり捜査をしていれば、簡単に解決していたような事件なのである。数藤の事件は、犯人である数藤自身が悪徳刑事の関与を認めていた。あの事件もまた、悪徳刑事の助力があったからこそ、犯人が捕まらず未解決となったのだろう。藤木が何か言い返してくると思ったのだが反応がないため、九十九はさらに続けた。
「司馬、数藤の事件に関しては、犯人が実行に移した事件を、悪徳刑事が未解決へと持ち込むという形が取られたとのだと思われる。ただ、伊良部の事件に関しては、どうやら刑事が事件の手引きをしたらしい。もう伊良部本人に確かめる術はないが、これも悪徳刑事の仕業だったと考えていいだろう。これまでのやり方に限界を感じたのかもな」
九十九がそこまで言うと、藤木は小さく鼻で笑った。何がおかしいのか知らないが、変に腹が立つ。
「随分と都合の良い解釈ですねぇ。ですが、その悪徳刑事とやらは何がしたいのでしょうか?」
数藤の話だと、悪徳刑事は金と引き換えに事件の隠蔽を行っていたはず。となれば、第一に金が目的となる。わざわざクイズ番組を始める理由はないはずだ。あと少し――あと少しで全てがぴたりと音を立ててはまるような気がするのであるが、そのあと少しが遠い。残念ながら、藤木の問いかけに答えることはできなかった。
「妙なところにこだわっているようですが、例えばそうだったとして、何になるのでしょうか? 事件に外部の人間が関与していようが、みなさんには関係ない――」
「あるから言ってんだよ」
のらりくらりとかわそうとする藤木の首根っこを掴むかのごとく言葉を遮る九十九。もうここまできて言い逃れをできるとでも思っているのだろうか。
「これまでの事件――いいや、おそらくこれまでのクイズ自体に、その悪徳刑事やらが大きく関与している。やり方が若干異なりはするものの、伊良部の事件にも関与はあったと考えられるだろう。また、遡って考えて司馬の事件だってその可能性が高い」
司馬の事件に対する疑問は当初からあった。それをひとつの事件と見た時、あまりにも警察が無能に見えてしまうのは気のせいではなかったのだ。あの事件だって、警察がしっかり捜査をしていれば、簡単に解決していたような事件なのである。数藤の事件は、犯人である数藤自身が悪徳刑事の関与を認めていた。あの事件もまた、悪徳刑事の助力があったからこそ、犯人が捕まらず未解決となったのだろう。藤木が何か言い返してくると思ったのだが反応がないため、九十九はさらに続けた。
「司馬、数藤の事件に関しては、犯人が実行に移した事件を、悪徳刑事が未解決へと持ち込むという形が取られたとのだと思われる。ただ、伊良部の事件に関しては、どうやら刑事が事件の手引きをしたらしい。もう伊良部本人に確かめる術はないが、これも悪徳刑事の仕業だったと考えていいだろう。これまでのやり方に限界を感じたのかもな」
九十九がそこまで言うと、藤木は小さく鼻で笑った。何がおかしいのか知らないが、変に腹が立つ。
「随分と都合の良い解釈ですねぇ。ですが、その悪徳刑事とやらは何がしたいのでしょうか?」
数藤の話だと、悪徳刑事は金と引き換えに事件の隠蔽を行っていたはず。となれば、第一に金が目的となる。わざわざクイズ番組を始める理由はないはずだ。あと少し――あと少しで全てがぴたりと音を立ててはまるような気がするのであるが、そのあと少しが遠い。残念ながら、藤木の問いかけに答えることはできなかった。
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