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第4問 死神と駅の中で【出題編】
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「それに、こうして監視カメラ越しに――しかも、全員が目出し帽だなんてふざけた格好をしているから犯人が分からないだけで、そもそも現場には犯人以外の人間もいたわけだろ? ホームだけでも2人、事件直後に2人がホームに駆けつけてる。だったら、誰かが犯人の姿を目撃していてもおかしくはない。むしろ、誰の目にも触れずに駅から外に逃げ出すことは不可能だ」
藤木の言葉を待たずに続ける九十九。藤木は九十九のほうをじっと見つめたまま微動だにしない。
現場には犯人と被害者以外にも人がいた。しかも、事件が起きた時、たまたま駅舎の外には2人もの人間がおり、しかも事件が起きると同時にホームに向かって走り出しているのだ。仮に被害者をホームから突き落とした後、たまたま監視カメラに映らないような形で駅の外に出るにしても、必ず誰かしらの目に留まったはずである。ホームにだって人がいたのだから、下手をすれば犯行現場を目撃された可能性だってある。警察だって、事件が起きた時の目撃証言というものは重視するだろう。だとすれば、この事件を起こした犯人は簡単に捕まったはずだ。そもそも未解決というのがおかしいのである。
「目撃証言を集め、監視カメラをしっかり検証することができれば、こんな事件は未解決にならなかった。でも、実際に事件は未解決として処理されてしまった。なぜそんなことが起きたのか――やっぱり、俺の口から話すとペナルティーになるか?」
あえて挑発する。おそらく、このクイズ番組の全貌を把握しているであろう藤木に対して、ここで九十九は探りを入れる。目撃証言は簡単に集まるような状況だった。それにくわえて、監視カメラの映像だって、解析すれば犯人を絞り込めたはずだ。仮に事件が発生した当時、容疑者全員が他のカメラに映り込むという奇妙なことが起きていたとしても、被害者を突き落とした人物さえ分析できていれば、謎は謎にさえならなかったはずだ。
「いいえ――今回は特別に許可しましょうか。それだけ難問ですから」
藤木はそう言うと、気味の悪い笑みを浮かべた。断られたところで意図は通じるだろうと踏んでいた九十九であるが、許可を得たことで堂々と真意を周囲へと伝えることができるようになった。
「つまり、この事件には悪徳刑事やらが絡んでる。簡単に解決したはずの事件を未解決に追いやった刑事がな」
九十九の言葉に、誰かが固唾を飲み、そして誰かが答え合わせをしたかのごとく、大きな溜め息を落とした。
藤木の言葉を待たずに続ける九十九。藤木は九十九のほうをじっと見つめたまま微動だにしない。
現場には犯人と被害者以外にも人がいた。しかも、事件が起きた時、たまたま駅舎の外には2人もの人間がおり、しかも事件が起きると同時にホームに向かって走り出しているのだ。仮に被害者をホームから突き落とした後、たまたま監視カメラに映らないような形で駅の外に出るにしても、必ず誰かしらの目に留まったはずである。ホームにだって人がいたのだから、下手をすれば犯行現場を目撃された可能性だってある。警察だって、事件が起きた時の目撃証言というものは重視するだろう。だとすれば、この事件を起こした犯人は簡単に捕まったはずだ。そもそも未解決というのがおかしいのである。
「目撃証言を集め、監視カメラをしっかり検証することができれば、こんな事件は未解決にならなかった。でも、実際に事件は未解決として処理されてしまった。なぜそんなことが起きたのか――やっぱり、俺の口から話すとペナルティーになるか?」
あえて挑発する。おそらく、このクイズ番組の全貌を把握しているであろう藤木に対して、ここで九十九は探りを入れる。目撃証言は簡単に集まるような状況だった。それにくわえて、監視カメラの映像だって、解析すれば犯人を絞り込めたはずだ。仮に事件が発生した当時、容疑者全員が他のカメラに映り込むという奇妙なことが起きていたとしても、被害者を突き落とした人物さえ分析できていれば、謎は謎にさえならなかったはずだ。
「いいえ――今回は特別に許可しましょうか。それだけ難問ですから」
藤木はそう言うと、気味の悪い笑みを浮かべた。断られたところで意図は通じるだろうと踏んでいた九十九であるが、許可を得たことで堂々と真意を周囲へと伝えることができるようになった。
「つまり、この事件には悪徳刑事やらが絡んでる。簡単に解決したはずの事件を未解決に追いやった刑事がな」
九十九の言葉に、誰かが固唾を飲み、そして誰かが答え合わせをしたかのごとく、大きな溜め息を落とした。
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