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第1問 理不尽な目覚め【出題編】
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上段は左から順に九十九、司馬、アカリ、柚木。下段は左から眠夢、凛、長谷川、数藤。自然と上下段へと綺麗に男と女が分かれた形での着席。それでも、合いの手を入れる手拍子は止まらず、またBGMも止まらない。解答者全員の入場は終わったわけであるし、もうBGMなどいらないだろうに――。誰もがそんなことを考えているであろう最中、マイクの男がさらに声を張り上げた。
「そして、皆様のお相手をさせていただくのは、司会の藤木流星です! 6月18日、現在は9時55分。もうまもなくスタート。さぁ、テレビの前のみなさんもご一緒にぃぃぃ!」
どうやら、マイクの男は司会進行をする役割を持っているらしい。言われてみれば納得だ。名前は藤木というらしいが、明らかに司馬達とは立場が違う。おそらく、藤木はあちら側――司馬達をこんな目に遭わせた側の人間であろう。何か知っているかもしれない。
「クイズ! 誰がやったのでSHOWぉぉぉぉぉ!」
そんな藤木がコールすると、あらかじめ仕掛けられていたのであろう。これまたいかにもといった具合のクラッカーが弾け、紙テープが一斉に宙へと舞う。本来ならば祝い事の時など、その場を盛り上げるために使われることの多いクラッカーではあるが、これほど場違いな使い方を見たことがなかった。紙テープは解答席へと降りかかり、一同がそれをすぐさま払いのける。
温度差――あまりにも温度差がある。わけも分からずにクイズ番組へと参加させられることになった一同と、そのクイズ番組を進行させようとしている藤木なる司会者。双方の温度差は明らかだった。ネオンの看板が、司馬達を小馬鹿にするかのごとく光り輝く。
「番組の開始は10時からです! それまで今しばらくお待ちくださぁぁぁぁいっ!」
藤木はカメラ目線で言うと、BGMに合わせて手拍子を続ける。構成的なものは良く分からないが、テレビなどではスポンサーの提供などが行われる間なのであろう。むろん、こんな馬鹿げた番組にスポンサーがいるとは思えないが。
軽快で安っぽいBGM。1人で手拍子を続けていることに――いいや、ようやく温度差というものが気になったのか、解答席の方へと視線を持ってきた藤木が、明らかに解答者へと手拍子を促すように、オーバーな手拍子を始める。それにまんまと従う気はなかったのであるが、ある意味で職業病というやつなのであろう。凛がカメラ目線で手拍子を始めた。位置的な都合で顔までは見えないが、きっと笑顔を見せていることだろう。
「そして、皆様のお相手をさせていただくのは、司会の藤木流星です! 6月18日、現在は9時55分。もうまもなくスタート。さぁ、テレビの前のみなさんもご一緒にぃぃぃ!」
どうやら、マイクの男は司会進行をする役割を持っているらしい。言われてみれば納得だ。名前は藤木というらしいが、明らかに司馬達とは立場が違う。おそらく、藤木はあちら側――司馬達をこんな目に遭わせた側の人間であろう。何か知っているかもしれない。
「クイズ! 誰がやったのでSHOWぉぉぉぉぉ!」
そんな藤木がコールすると、あらかじめ仕掛けられていたのであろう。これまたいかにもといった具合のクラッカーが弾け、紙テープが一斉に宙へと舞う。本来ならば祝い事の時など、その場を盛り上げるために使われることの多いクラッカーではあるが、これほど場違いな使い方を見たことがなかった。紙テープは解答席へと降りかかり、一同がそれをすぐさま払いのける。
温度差――あまりにも温度差がある。わけも分からずにクイズ番組へと参加させられることになった一同と、そのクイズ番組を進行させようとしている藤木なる司会者。双方の温度差は明らかだった。ネオンの看板が、司馬達を小馬鹿にするかのごとく光り輝く。
「番組の開始は10時からです! それまで今しばらくお待ちくださぁぁぁぁいっ!」
藤木はカメラ目線で言うと、BGMに合わせて手拍子を続ける。構成的なものは良く分からないが、テレビなどではスポンサーの提供などが行われる間なのであろう。むろん、こんな馬鹿げた番組にスポンサーがいるとは思えないが。
軽快で安っぽいBGM。1人で手拍子を続けていることに――いいや、ようやく温度差というものが気になったのか、解答席の方へと視線を持ってきた藤木が、明らかに解答者へと手拍子を促すように、オーバーな手拍子を始める。それにまんまと従う気はなかったのであるが、ある意味で職業病というやつなのであろう。凛がカメラ目線で手拍子を始めた。位置的な都合で顔までは見えないが、きっと笑顔を見せていることだろう。
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