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22話
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それから数秒後、
バキン!!!!と砕ける音がした。おそらく首が少しずつ割れてきているのだろう。
「あと少しだ!」
一度ひびが入り、体が割れ始めたらあとは早い。
音が鳴る頻度が徐々に増し、そして、
足が抜けた。
「うわああああ!!!!!」
全力で足に力を入れていた俺はとっさの出来事に反応できず、無防備な状態で真っ逆さまに落ちていった。
「っと、危ないわね」
そして頭が地面に激突しそうになる寸前で、落下してくる俺に気づいた杏奈さんが助けてくれた。
「ありがとうございます」
「チームなんだから当然よ。それよりよくやったわ」
「え?杏奈さんがやったんじゃないんですか?」
周囲に落ちているのは粉々に砕けたダイヤモンドメイルの肉体だった。俺がやろうとしたことは首を引っこ抜くことだけで、こんな状況になるまで敵を砕くことではない。
「でも、私は一切攻撃していないわよ」
「じゃあなんで……?」
「私からは見えていないから分からないけど、足の方の圧力で内側から崩壊したのではないかしら」
「足?」
「そう。ちらっと見ただけだけど、あなたはこいつの首を引き抜こうとしていたでしょう?」
「そうだけど」
首を抜いて倒れたらそれで終わりだし、そうでなくても首が十分に硬いからダイヤモンドメイルを倒す良い武器になると考えていたからね。
「その時、全力で踏ん張っていたじゃない。それがおそらく引っこ抜くよりもスキル補正が多く発動したお陰で大きなダメージになり、ひびを入れて体ごと崩壊させたのよ」
「なるほど?」
一か所だけに圧力を加えても穴が開くだけだと思うのだけど、杏奈さんが言うのならそういうことなのかもしれない。
それに違うなら何が原因なのかも分からないし。
「とにかく、これでダンジョンボスの討伐が完了したから素材を回収するわよ」
「あ、するんですね」
道中倒してきた敵は一切素材を回収しようとしなかったのでダンジョンボスも同じく放置で帰るのかと思ったけど。
「当然じゃない。ダンジョンから出るだけなんだから素材をどれだけ持っても悪影響は無いから取るだけ得よ。それに、ダイヤモンドメイルは金持ちに需要があるから高いのよ」
「なるほど」
「というわけでさっさとこれの上に乗せなさい」
杏奈さんはそう言いながら大きめのレジャーシートのようなものを地面に開いて置いた。
「何これ?」
「収納シートよ」
「収納シート?」
「そう。運びたい荷物をここに置いた後魔力を少し込めると荷物を異空間に収納した後勝手に畳まれるわ」
「滅茶苦茶便利だねそれ。ってかそれがあるんだったらわざわざ荷物を背負って移動する必要も道中の倒した敵も無視する必要無かったんじゃない?」
「そんな便利なものではないわ。だったらあなたの学校でこういうものがあるって教わるはずよ」
「確かに」
確かにアイテムを大量に収納できる便利なアイテムなんて授業で聞いたことも教科書で読んだことも無かった気がする。
「これは確かにアイテムを大量に収納できるけど、重さは据え置きなのよ。収納し終わったら試しにもって見なさい」
「分かったよ」
俺は言われた通りに素材をかき集め、シートの上に置いた。
全部を乗せたことを確認した杏奈さんが魔力を込めると、言われていた通りにシートの上からダイヤモンドメイルは消失しシートは自動的に畳まれた。
「っ!!」
本当に重いのか確かめるために軽い気持ちで手に取ろうとしたが、異常な程に重かった。
「重いでしょう?」
「持ち上げられない事は無いけど、これを持った状態で移動するのは無理だね」
倒すたびにモンスターを1体背負うハンデを背負ってダンジョン攻略なんて無理以外の何物でもない。
一応重いものを運んだって理由でスキル獲得はできそうだけどさ。
「じゃあ奥の部屋に行きましょう」
「そうだね」
俺はシートを両手で抱え杏奈さんと共にボス部屋の奥にある扉へと入った。
「当然知っているとは思うけれど、一度クリア済みのダンジョンはこのクリスタルに触れるとダンジョンの外に出られるわ」
「うん、分かってる」
「忘れ物をしたら取りに帰るのは骨だからちゃんと確認しなさい」
「大丈夫だよ」
そもそもシート以外は何も持ってきていないから忘れるもの自体が無いし。
「では帰りましょう」
「分かった」
そして中央にあるクリスタルに触れて帰ろうとすると、
『あなたはダンジョンボスを討伐し、この部屋に到達しました。ダンジョンボスになりますか?はい/いいえ』
という文字が目の前に現れた。
「え?なにこれ!?杏奈さん?……え?」
何が起こっているのかを杏奈さんに聞こうとしたが、既に杏奈さんはダンジョンを出ていてもうここには居なかった。
なんで俺だけ?しかもダンジョンボスになりますかって選択肢は何!?
「とりあえずならない方が良いよね……」
もしOKした場合、最悪このダンジョンに一生閉じ込められる羽目になりそうだし。それだけは嫌だ。
というわけでいいえを押すと、一瞬視界が真っ白になった後ダンジョンの外に出た。
バキン!!!!と砕ける音がした。おそらく首が少しずつ割れてきているのだろう。
「あと少しだ!」
一度ひびが入り、体が割れ始めたらあとは早い。
音が鳴る頻度が徐々に増し、そして、
足が抜けた。
「うわああああ!!!!!」
全力で足に力を入れていた俺はとっさの出来事に反応できず、無防備な状態で真っ逆さまに落ちていった。
「っと、危ないわね」
そして頭が地面に激突しそうになる寸前で、落下してくる俺に気づいた杏奈さんが助けてくれた。
「ありがとうございます」
「チームなんだから当然よ。それよりよくやったわ」
「え?杏奈さんがやったんじゃないんですか?」
周囲に落ちているのは粉々に砕けたダイヤモンドメイルの肉体だった。俺がやろうとしたことは首を引っこ抜くことだけで、こんな状況になるまで敵を砕くことではない。
「でも、私は一切攻撃していないわよ」
「じゃあなんで……?」
「私からは見えていないから分からないけど、足の方の圧力で内側から崩壊したのではないかしら」
「足?」
「そう。ちらっと見ただけだけど、あなたはこいつの首を引き抜こうとしていたでしょう?」
「そうだけど」
首を抜いて倒れたらそれで終わりだし、そうでなくても首が十分に硬いからダイヤモンドメイルを倒す良い武器になると考えていたからね。
「その時、全力で踏ん張っていたじゃない。それがおそらく引っこ抜くよりもスキル補正が多く発動したお陰で大きなダメージになり、ひびを入れて体ごと崩壊させたのよ」
「なるほど?」
一か所だけに圧力を加えても穴が開くだけだと思うのだけど、杏奈さんが言うのならそういうことなのかもしれない。
それに違うなら何が原因なのかも分からないし。
「とにかく、これでダンジョンボスの討伐が完了したから素材を回収するわよ」
「あ、するんですね」
道中倒してきた敵は一切素材を回収しようとしなかったのでダンジョンボスも同じく放置で帰るのかと思ったけど。
「当然じゃない。ダンジョンから出るだけなんだから素材をどれだけ持っても悪影響は無いから取るだけ得よ。それに、ダイヤモンドメイルは金持ちに需要があるから高いのよ」
「なるほど」
「というわけでさっさとこれの上に乗せなさい」
杏奈さんはそう言いながら大きめのレジャーシートのようなものを地面に開いて置いた。
「何これ?」
「収納シートよ」
「収納シート?」
「そう。運びたい荷物をここに置いた後魔力を少し込めると荷物を異空間に収納した後勝手に畳まれるわ」
「滅茶苦茶便利だねそれ。ってかそれがあるんだったらわざわざ荷物を背負って移動する必要も道中の倒した敵も無視する必要無かったんじゃない?」
「そんな便利なものではないわ。だったらあなたの学校でこういうものがあるって教わるはずよ」
「確かに」
確かにアイテムを大量に収納できる便利なアイテムなんて授業で聞いたことも教科書で読んだことも無かった気がする。
「これは確かにアイテムを大量に収納できるけど、重さは据え置きなのよ。収納し終わったら試しにもって見なさい」
「分かったよ」
俺は言われた通りに素材をかき集め、シートの上に置いた。
全部を乗せたことを確認した杏奈さんが魔力を込めると、言われていた通りにシートの上からダイヤモンドメイルは消失しシートは自動的に畳まれた。
「っ!!」
本当に重いのか確かめるために軽い気持ちで手に取ろうとしたが、異常な程に重かった。
「重いでしょう?」
「持ち上げられない事は無いけど、これを持った状態で移動するのは無理だね」
倒すたびにモンスターを1体背負うハンデを背負ってダンジョン攻略なんて無理以外の何物でもない。
一応重いものを運んだって理由でスキル獲得はできそうだけどさ。
「じゃあ奥の部屋に行きましょう」
「そうだね」
俺はシートを両手で抱え杏奈さんと共にボス部屋の奥にある扉へと入った。
「当然知っているとは思うけれど、一度クリア済みのダンジョンはこのクリスタルに触れるとダンジョンの外に出られるわ」
「うん、分かってる」
「忘れ物をしたら取りに帰るのは骨だからちゃんと確認しなさい」
「大丈夫だよ」
そもそもシート以外は何も持ってきていないから忘れるもの自体が無いし。
「では帰りましょう」
「分かった」
そして中央にあるクリスタルに触れて帰ろうとすると、
『あなたはダンジョンボスを討伐し、この部屋に到達しました。ダンジョンボスになりますか?はい/いいえ』
という文字が目の前に現れた。
「え?なにこれ!?杏奈さん?……え?」
何が起こっているのかを杏奈さんに聞こうとしたが、既に杏奈さんはダンジョンを出ていてもうここには居なかった。
なんで俺だけ?しかもダンジョンボスになりますかって選択肢は何!?
「とりあえずならない方が良いよね……」
もしOKした場合、最悪このダンジョンに一生閉じ込められる羽目になりそうだし。それだけは嫌だ。
というわけでいいえを押すと、一瞬視界が真っ白になった後ダンジョンの外に出た。
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