1 / 2
親子のねじれた関係から
〈ある少年の話〉僕、生きてる?
しおりを挟む僕の部屋にあるのはベッドと机とゲーミングPC。他使っているものは下の階の冷蔵庫とトイレ。時々風呂。
そう、それが僕の生きている場所。
今は何時なのか、時期はいつなのか、日付も何もかももうどうでもいい。知りたきゃパソコンが教えてくれる。
母親に言って雨戸は全部閉めさせている。
これなら家の中で僕が暮らしていても誰にも見られない。
部屋に篭るようになってから、いつの頃からか、あったかい食べ物は受け付けなくなった
あの湯気と温かさに吐き気がする。
そして、実際に吐いてしまう。
それを母親に言うと今度は冷たいパスタやサラダ、スープなど、熱を冷ました食い物を用意してくれたが、それも受け付けない。
なのでしばらくジュースやお茶だけで過ごしていたが、心配した母親がパンやらお菓子やらを冷蔵庫に入れてくれるようになった。コンビニの冷たくなった弁当はたべれると分かったので、腹が減ったら冷蔵庫からコンビニ弁当とコーラを出し部屋で食べる。
本当はあったかいとかそんな理由で食べられないわけではない。
あいつが、あの女が作った食べ物が食べたくないだけだ。
だけど、そんなこと言えないじゃないか。
そうやって、冷たいコンビニ弁当を食べる。でも毎日同じ味。ただ口に入れてコーラで流し込む。
食べた弁当ガラは部屋の中に捨てている。いつからか掃除もしなくなった。
誰も入れないからこの部屋はとても汚い。でも片付けたって何が変わるんだ。どうせ僕の人生なんて終わってもいいから。
そんな風に思う毎日。
今の僕の世界の全ては
与えられたパソコンとインターネット。
その世界が僕であり、僕の全て。
父親はどうしたんだって?
さあねー。何してるんだろうね。
僕がこうなってからしばらく母親と毎日喧嘩する声はしていたけれど。。。いつからだろう、声もしなくなったし、帰ってはきていないみたいだ。元々愛人がいる人だった。何回か父親がその愛人と会っているところを見たし、なんなら紹介されもした。本当にさどんな神経してるんだろうね。しかもその女母親とは違って派手でケバいんだよね。多分今も大方そのケバい愛人のとこにでも世話になってるんじゃないかな。
母親はそれをどう思っているかどうかなんて知ったこっちゃない。どうせ、母親だってあの男とイチャイチャしてるんじゃないのか。そうなんだよ。両親ともに愛人がいるんだよね。は!全く。
反吐が出る。
だからさあー。そんな女が作った飯なんて食えないよね。
下品な男と乳繰り合った手で作られたものなんだって考えてしまうともう全く受け付けないのさ。
こんな親から僕は生まれて幸せとは思えるはずがないだろ。
そして。。。最近ずっとおもうんだ。
『本当に僕は必要とされているのか』ってこと。
そう考えるとだんだん頭が痛くなってきて、大きな声が出てくるんだ。
『お前は必要とされていない。しね!お前なんか』
そう耳元で囁く声が聞こえてくるんだ。
僕はその声に抗う。
『いやだ、、いやだ!いやだ!いやだ!!』
イライラして、気づいたら部屋の中で叫んでた。
母親は心配して部屋の外からドアを叩いている。
ドンドンドン!
『イチロウちゃん!どうしたの!?ママよ!何があったの、、、イチロウちゃん、どうしてぇー。。。』
泣き始めた女に僕は罵声を浴びせる。
『このクソババア!何泣いてんねん!!テメエのせいで俺はこうなったんや!!全部全部何もかも!!お前らのせいだーー!』
壁をバットで叩く。
部屋の壁は穴だらけ。
そうしてひとしきり暴れ回ると自己嫌悪に陥る。
その時は冷静になってるから暴れたことや母親に罵声を浴びせたこと、そして毎日部屋に篭る日々を過ごしていることに罪悪感を感じる。悲しい。すごく悲しくなるんだ。
そしてその潰されそうになる感覚から逃れるために、ゲームの世界に没入する。
僕は。。。僕は。。。
本当に生きてるのか。わからない。わからない。
わからない。。。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる