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ー光ー 第四章 玲瓏美国
第六十二話 練習
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舞の練習をするなら、扇が必要だ。
護衛神に言って、先に部屋に行き、扇を持ったあと、稽古用の部屋に案内してもらった。
桜雲天国では、山の中に稽古用の場所があるが、玲瓏美国では城の中にある。
護衛神と別れ、部屋に入ると、端っこにはたくさんの弦楽器が並べてあった。
琴に二胡、ハープにウクレレ、ヴァイオリンなど。
玲瓏美国では、弦楽器を使って人間の願いを叶えるのだ。
どれも稽古用のため、シンプルなデザインのものばかりだ。
「母上は確かハープを使っていましたよね」
「そうよ」
天万姫の部屋には金色の美しいハープが置いてあった。
小さい頃、たまにハープで演奏してもらったこともあった。
とても美しかったのを覚えている。
ちなみに、桜雲天国で人間の願いを叶える際、ハープで演奏しても意味が無い。
その国の決まった方法ではないと、人間の願いは叶えられないのだ。
そのため、天万姫のように、結婚して他国の神になった場合、新しくその国の人間の願いを叶える方法を身につけなければいけないのだ。
「万姫様...舞も覚えさせられて、大変だっただろうな...」
天俊熙は練習用のハープを眺めながらそういった。
「さて、始めましょうか!」
「「はい!」」
三神は気分を切り替えた。
踊る舞は定番の"桜花爛漫之舞"だ。
「三神で踊るのは練習以外では初めてですよね!」
「そうだな。それに、練習だとしても、久しぶりだな!」
「確かにそうね」
三神は昔稽古をしている時に一緒に舞ったことはある。
しかし、舞台に立って一緒に披露するのは初めてだ。
「並びはどうします?」
「光琳の舞が一番綺麗だから、貴方が真ん中はどう?」
「俺もさんせー!」
「えぇ!?やだ!」
天光琳は嫌そうな顔をした。
無能神様が真ん中に立って踊るなんて......皆から痛い目で見られてしまうかもしれない。
「じゃあ、麗華様は...?」
「女神である姉上が真ん中の方が良いと思います!!」
天俊熙は恐る恐る聞いたが、天光琳からは圧を感じる。
「分かったわ」
天麗華は任せなさい!、と笑顔で言った。
振り付けは皆覚えているため、後は息を合わせる事だ。
「まずは一回やってみましょう!」
「「はい!」」
三神は自分の位置にたち、準備をした。
天麗華は右手をパチンと鳴らし、光を出す。
そしてその光から曲が流れた。
バッと扇を広げる音が合わさり、そのまま舞う。
入りはバッチリだ。
あとは最後までタイミンが合うかどうか......
「凄いわ...!」
「まさか一回で出来るとは思ってなかった......」
「俺たち天才じゃん!」
なんと、最後までタイミングがズレることなく舞い終わった。
これなら練習しなくても良かったかもしれない。
「それにしても勿体ないわ。光琳が真ん中の方が良いと思うの」
「いやです!」
天麗華は自分より美しく舞う天光琳が端っこで物足りなく感じた。
しかし天光琳は玲瓏美国の神々の目が気になるため、真ん中は絶対に嫌なのだ。
「じゃあ俺たちも光琳に追いつくぐらい綺麗な舞をできるようにしてみせましょうか!」
天光琳の気持ちを察した天俊熙はそう言うと、天麗華は頷いた。
「よし、もう一回やりましょう!」
「「はーい!」」
三神は夕食の時間になり、護衛神が呼びに来るまで舞の練習を続けた。
護衛神に言って、先に部屋に行き、扇を持ったあと、稽古用の部屋に案内してもらった。
桜雲天国では、山の中に稽古用の場所があるが、玲瓏美国では城の中にある。
護衛神と別れ、部屋に入ると、端っこにはたくさんの弦楽器が並べてあった。
琴に二胡、ハープにウクレレ、ヴァイオリンなど。
玲瓏美国では、弦楽器を使って人間の願いを叶えるのだ。
どれも稽古用のため、シンプルなデザインのものばかりだ。
「母上は確かハープを使っていましたよね」
「そうよ」
天万姫の部屋には金色の美しいハープが置いてあった。
小さい頃、たまにハープで演奏してもらったこともあった。
とても美しかったのを覚えている。
ちなみに、桜雲天国で人間の願いを叶える際、ハープで演奏しても意味が無い。
その国の決まった方法ではないと、人間の願いは叶えられないのだ。
そのため、天万姫のように、結婚して他国の神になった場合、新しくその国の人間の願いを叶える方法を身につけなければいけないのだ。
「万姫様...舞も覚えさせられて、大変だっただろうな...」
天俊熙は練習用のハープを眺めながらそういった。
「さて、始めましょうか!」
「「はい!」」
三神は気分を切り替えた。
踊る舞は定番の"桜花爛漫之舞"だ。
「三神で踊るのは練習以外では初めてですよね!」
「そうだな。それに、練習だとしても、久しぶりだな!」
「確かにそうね」
三神は昔稽古をしている時に一緒に舞ったことはある。
しかし、舞台に立って一緒に披露するのは初めてだ。
「並びはどうします?」
「光琳の舞が一番綺麗だから、貴方が真ん中はどう?」
「俺もさんせー!」
「えぇ!?やだ!」
天光琳は嫌そうな顔をした。
無能神様が真ん中に立って踊るなんて......皆から痛い目で見られてしまうかもしれない。
「じゃあ、麗華様は...?」
「女神である姉上が真ん中の方が良いと思います!!」
天俊熙は恐る恐る聞いたが、天光琳からは圧を感じる。
「分かったわ」
天麗華は任せなさい!、と笑顔で言った。
振り付けは皆覚えているため、後は息を合わせる事だ。
「まずは一回やってみましょう!」
「「はい!」」
三神は自分の位置にたち、準備をした。
天麗華は右手をパチンと鳴らし、光を出す。
そしてその光から曲が流れた。
バッと扇を広げる音が合わさり、そのまま舞う。
入りはバッチリだ。
あとは最後までタイミンが合うかどうか......
「凄いわ...!」
「まさか一回で出来るとは思ってなかった......」
「俺たち天才じゃん!」
なんと、最後までタイミングがズレることなく舞い終わった。
これなら練習しなくても良かったかもしれない。
「それにしても勿体ないわ。光琳が真ん中の方が良いと思うの」
「いやです!」
天麗華は自分より美しく舞う天光琳が端っこで物足りなく感じた。
しかし天光琳は玲瓏美国の神々の目が気になるため、真ん中は絶対に嫌なのだ。
「じゃあ俺たちも光琳に追いつくぐらい綺麗な舞をできるようにしてみせましょうか!」
天光琳の気持ちを察した天俊熙はそう言うと、天麗華は頷いた。
「よし、もう一回やりましょう!」
「「はーい!」」
三神は夕食の時間になり、護衛神が呼びに来るまで舞の練習を続けた。
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