122 / 157
第三章
大ファン
しおりを挟む
近藤さんとはちょくちょく会うようになった。
瑠衣くんも航平にくーちゃんをもらえたことがうれしいのかよく喋るようになり、なぜか俺にも懐くようになってしまった。
そんなある日
「航平くんのお兄さんも僕の家来て」
「行ってもいいんですか?」
「ええ、もちろんです」
家にお邪魔することになり、幼稚園の帰りに近藤さんの車で向かった。
恭平さんは出張なので帰ってくるのは明後日になる。
「うわぁ大きな家ですね」
「すごい」
「うまく仕事がいってね、妻には逃げられちゃったけどどうにか持ち直したんだ」
すごい……これが豪邸か。
恭平さんの実家に少し似ている感じがした。
「さぁ、どうぞ上がって」
「はい、お邪魔します」
「羽衣さんはコーヒーのほうがいいかな」
「お手伝いします」
「本当に? 嬉しいな」
「航平くん、こっちきて」
航平と瑠衣くんは手を繋いで2階に上がっていった。
「大丈夫ですよ、瑠衣がいろいろ遊び道具教えてくれます」
「そうですか」
「そうだ、さきほど玄関の近くにワインボトルがありましたが」
「ああ、あれは父がワインが好きでね、有名な柊航に自分専用のワインをブレンドしてもらったって言って、俺にもわけてくれたんですよ」
自分の名前が出てきて驚いた。
「本当に、柊航のワイン美味しくて、α専用のホテルって場所があるんですけど、バーに寄ってみたことがあって、ブレンドうまいし、俺も一時期ファンになってしまって……ってどうしたんですか?」
「いえ……その//// 実は俺 旧姓柊航なんです」
「……。 へ? だって羽衣さんΩじゃないですか」
「これにはわけがあって……」
「もしかしてですけど、羽衣さんってαからΩになった方ですか?」
「はい、実は」
ばしっと手を握られた。
「俺、大ファンなんですよ。 どうしよっサインしてもらおうかな」
「……嫌わないんですね」
「嫌うなんてもったいない、昔噂されていたのがαな柊航でも結婚したい男続出ってホテルのレビューに書いてあったんですがご存じですか?」
「いえ」
「あー信じられない、今俺の家にいるなんて、あの今度俺専用にワインブレンドしていただいてもいいですか?」
「はい、喜んで」
「楽しみです」
たわいない話をしていると時間がすぎていき、夕方の6時をまわるところだった。
「そろそろ帰り……」
ぐらっと机に手をつく。
「大丈夫ですか?」
「はい」
眩暈??
「お母さん、お腹すいた」と航平がきた。
「お母さん!! 大丈夫??」
「うん、そろそろ帰ろうか」
うまく歩けない。
「おっと、あぶない、もう少し休んでいかれたら? 夜ごはんは俺が作りますので」
「……すみません」
抱き上げ寝室のベッドに寝かせた。
瑠衣くんも航平にくーちゃんをもらえたことがうれしいのかよく喋るようになり、なぜか俺にも懐くようになってしまった。
そんなある日
「航平くんのお兄さんも僕の家来て」
「行ってもいいんですか?」
「ええ、もちろんです」
家にお邪魔することになり、幼稚園の帰りに近藤さんの車で向かった。
恭平さんは出張なので帰ってくるのは明後日になる。
「うわぁ大きな家ですね」
「すごい」
「うまく仕事がいってね、妻には逃げられちゃったけどどうにか持ち直したんだ」
すごい……これが豪邸か。
恭平さんの実家に少し似ている感じがした。
「さぁ、どうぞ上がって」
「はい、お邪魔します」
「羽衣さんはコーヒーのほうがいいかな」
「お手伝いします」
「本当に? 嬉しいな」
「航平くん、こっちきて」
航平と瑠衣くんは手を繋いで2階に上がっていった。
「大丈夫ですよ、瑠衣がいろいろ遊び道具教えてくれます」
「そうですか」
「そうだ、さきほど玄関の近くにワインボトルがありましたが」
「ああ、あれは父がワインが好きでね、有名な柊航に自分専用のワインをブレンドしてもらったって言って、俺にもわけてくれたんですよ」
自分の名前が出てきて驚いた。
「本当に、柊航のワイン美味しくて、α専用のホテルって場所があるんですけど、バーに寄ってみたことがあって、ブレンドうまいし、俺も一時期ファンになってしまって……ってどうしたんですか?」
「いえ……その//// 実は俺 旧姓柊航なんです」
「……。 へ? だって羽衣さんΩじゃないですか」
「これにはわけがあって……」
「もしかしてですけど、羽衣さんってαからΩになった方ですか?」
「はい、実は」
ばしっと手を握られた。
「俺、大ファンなんですよ。 どうしよっサインしてもらおうかな」
「……嫌わないんですね」
「嫌うなんてもったいない、昔噂されていたのがαな柊航でも結婚したい男続出ってホテルのレビューに書いてあったんですがご存じですか?」
「いえ」
「あー信じられない、今俺の家にいるなんて、あの今度俺専用にワインブレンドしていただいてもいいですか?」
「はい、喜んで」
「楽しみです」
たわいない話をしていると時間がすぎていき、夕方の6時をまわるところだった。
「そろそろ帰り……」
ぐらっと机に手をつく。
「大丈夫ですか?」
「はい」
眩暈??
「お母さん、お腹すいた」と航平がきた。
「お母さん!! 大丈夫??」
「うん、そろそろ帰ろうか」
うまく歩けない。
「おっと、あぶない、もう少し休んでいかれたら? 夜ごはんは俺が作りますので」
「……すみません」
抱き上げ寝室のベッドに寝かせた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
111
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる