遅発性Ω

枝浬菰

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第二章

暗殺のプロ

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「んーじゃね説明するけど、航くんが恭平のことを助けたいと思っている、でもここから簡単には逃げられないとも思っているよね、1時間だけ君を自由にしてあげる、でも誰かに見つかればこの場所に逆戻り、うまくこの建物から脱出できて、恭平の元にたどり着ければ合格!!」

……。

「と言っても俺たち暗殺のプロだからな」

「……まぁそういうなよ、恭平が閉じ込められている鍵と地図をこの建物の5階から拾得して……。うーん恭平は地下にいる」

今さらっと居場所を吐いたが……。

「あの1つ質問が」
「はい、なんだい?」


「ここは何階ですか?」
「うーんと12階だったかな」
「親父、さらっといろいろ暴露するなよ」

「あ、ごめんごめん」
今親父って言ったような……。
ということはこの2人は親子になる?

「ということでえーと」
「あ、もうひとついいですか?」

「ん?」
「監視カメラに見つかった時はどのように対処すればいいでしょうか?」
「うーん、それはいいよ」
「素人だしな、というよりもプロの俺たちから恭平の場所までたどり着けるとは思わない」


「……そうですね、でも恭平さんは大事な人ですから、負けません」

「では、よーいスタート」
と開始された、数人いた男たちは部屋から出て行った。
この部屋も不思議な場所は特にない。
普通のオフィスというか……。

まず分かっている情報はここは12階だということ、それと恭平さんは地下の階にいる。
誰にも見つからずに5階の部屋に移動する。鍵と地図をゲットしたら恭平さんの元に向かう。

大丈夫だ、俺ならできる。
---------------
「おい!! ここからだせ!!」
ヘリコプターに乗せられ、そこから記憶がない、航が心配だ。
親父は何もしないと思うが兄さんは興味を示すとなにがなんでも手に入れたがるからな……。

と考えていると親父と兄さんが入ってきた。

「どもども、起きた?」
親父はなんというか見た目は怖い系男だが、中身子供なんだよな……。
どこかの探偵シリーズの反対バージョン的な。

「で、なに企んでるわけ?」
「んー恭平の相方の実力を試したいと思ってね」
「俺の?」

「そう、航くんだっけ? とても可愛いくていい子だけど本当に恭平に合うのかと思ってね」
「勝手な真似するなよ」

「あー勝手な真似といえば」
プロジェクターが起動して画面に航と兄さんが重なっているのが見えた。

怒りがこみ上げる。
「あーΩだっけ? すぐ足開いてよがっちゃってまぁ本当にΩって感じだなって思ったよ」
「ふざけんなっ!! いくら兄さんだろうが、それは許されないぞ」
航はそんなことしない、俺以外だなんて。

「んまぁ、で今航くんは頑張ってここまで来ようとしている」
「は? なんで?」

「そういうゲームだから」
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