遅発性Ω

枝浬菰

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第二章

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柊が出た後部屋に戻り電話をかける。
『接触した、なかなか可愛い子じゃないか』
『恭平が気に入るわけだろ』

『ああ、もし彼に危険なことが及んだらあの子はどのようなことを私たちにするのか、見ものだな』

『作戦はどうする?』
『手始めに誘拐と行くか?』

『大事になるのはよしたほうがいい、花咲には連絡したのか?』
『まだだ、この茶番に乗ってくれるかな?』

『どうだろうな、だが1週間後花咲はアメリカに経つ、狙うならそこじゃないか?』


『そうだな』
---------------
バックヤードに戻ると
東雲がいきなり抱き着いてきた。
へ?

「あーずるい!!」と碓井が

「やっぱ腰細くなってますよ、ちゃんと食べてますか?」
「食べてるけど、なにしてんの?」

「あ、さっき調べ事していて、碓井の彼女がΩなんですけど、セック〇してる時に腰が細くて掴みやすいって言ってて、なら柊さんはどうかね? 的な感じで触りました」


「君たちは何してるんだ、仕事しなさい」
「今日は仕事終了だと思いますよ」

「なんで?」
「外大嵐なので」

テレビからは突如発生した大嵐の影響によりみなさん家の中に避難をと書いてあった。

「うわぁ!!」
外を見るとすごい吹き荒れていた。

「自動ドアとかも手動に変えておきました」
「あ、ありがと、気が付かずごめん」

「全然いいっすよ、責任者柊さんだけじゃ手回らないと思ったので」


今日泊まりに来るお客様のメンバーリストを見ると速水と碓井が対応してくれたのかキャンセル扱いになっていた。

「来れるとしても車でしょうか……」
「テレビ見てたけど全然外に人がいないっすよ」

「困ったね」
そこに私用スマホが鳴った。

「ちょっと待ってて」


着信には恭平さんと書いてあった。
『もしもし』
『あ、航!! そっちは大丈夫?』
『はい、すごい大雨ですがなんとか大丈夫です』
『そっか、よかった、今……ざ…に』

『あのなんて』
『だ…ろ……し』
言葉がとぎれとぎれに聞こえる。

プツンと電話が切れてしまった。

「恭平さん大丈夫かな……」
「せ……先輩!!」
小柳が走ってこちらに来た。

「どうした?」
「瓦礫が飛んできて、沢村さんが怪我しちゃったみたいで、一緒に医務室に運んでくれませんか」

「えええ! すぐ行く」
「東雲悪い、ちょっと医務室に行ってくる、上層部から連絡きたら、医務室に連絡してくれる」

「わかりました、気を付けて」


小柳のあとをついていくと
「え! 外!?」
「はい、実は俺たちゴミ出しに行っててその帰りに大雨と風に見舞われて……」
「そうだったんだ、お疲れ様だ、小柳は怪我してない?」
「はい、大丈夫です」
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