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第一章
柊はどこだ!!
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α専用のホテルに1台の高級車が止まる。
お客様専用のロータリーではなく、従業員専用のロータリーに。
一流のホテルともなれば従業員口という扉ではなく、バスロータリーやタクシーが止まる場所もある。
ズカズカと自分の家のようにホテル内に入り、近場の社員に話しかける。
「おい、今日は柊どこにいる?」
「!?国枝様!?」
次期社長といえど、社員は様とつけたがる人が多い。
αから見ても国枝は王族のような気高い印象を持っていた。
「じ、自分は柊さんの居場所はわかりません」
「……」
社員を押し退けてロビーに向かう。
東雲と速水がいた。
「おい、東雲」
「!? 国枝さん??」
「お、お疲れ様です」
東雲と速水は驚き顔で答えた。
「東雲、柊はどこだ?」
「あっと、もしかして約束されていましたか?」
「ああ」
東雲と速水は目をあわせ、
「申し訳ないのですが、今柊さんは体調を崩し、その病院に行ってます」
「はぁ??」
大声を出したので、くつろいでいたお客様が驚いていた。
「……」
「と……とりあえず、バックヤードに移りませんか?」
「ちっ」
舌打ちをしたことでαでも萎縮してしまう。
それはお客様も同様で。
「あ! 国枝さん」
「てんめ、杉本! 柊の居場所はけ!!」
「柊と約束してたのですか?」
「ちっ、何度もそう言ってるだろ!!」
「1回しか聞いてません」
杉本には国枝の威嚇モードが効かないので淡々と話しをする二人を すごい
と思う感情で見守る。
「はぁ、やっぱお前むかつく」
「ちょっ急にそんなこと言われても困ります」
「それよりもご報告したいことがありますので、バックヤードにお願いします」
「仕方ないな」
ボリボリと頭を掻きながら杉本の後についていく。
「やっぱ、お母さんスゲーな」
「だな、俺お客様にお詫びの茶菓子持っていくわ」
「おう、サンキュー」
応接間
「落ち着いて聞いてくださいね」
「なんだ? 癌か?」
「いえ」
「なんだよ」
「そのとても言いづらいのですが…」
「はっきり言え」
「その、柊がαからΩに性質を変えてしまって…」
「はぁ?」
固まってしまう国枝。
少し珍しい。
5秒くらい経ってから口を開く。
「杉本、お前どこか強く打ったか?」
珍しくほかの人のことを心配してくれた。
「いや、本当のことなんですよ」
「えーと柊はαからΩにねー、そんなことあるわけねぇじゃねぇか!!」
ちゃぶ台をひっくり返さんかとばかりに立ち上がり声を上げた。
「これを見てください、検査結果です」
書類を国枝の前に置くと。
「……」
「え?」
国枝は立ち上がりどこかに向かう。
「ちょっダメですよ、病院は、そこΩ専用なので」
と必死に止めるが、車に乗り込み、運転手に伝えると驚いた顔をしていた。
だが威圧的な態度により車が発車する。
杉本も慌てて追いかける。
「ちょっ杉本さん!?」
「東雲悪い、もう2時間耐えて」
と返ってきた。
速水と目を合わせ
「まぁ今日は午前中混まなかったので、午後死ぬ気で頑張りましょ」
「……おう」
お客様専用のロータリーではなく、従業員専用のロータリーに。
一流のホテルともなれば従業員口という扉ではなく、バスロータリーやタクシーが止まる場所もある。
ズカズカと自分の家のようにホテル内に入り、近場の社員に話しかける。
「おい、今日は柊どこにいる?」
「!?国枝様!?」
次期社長といえど、社員は様とつけたがる人が多い。
αから見ても国枝は王族のような気高い印象を持っていた。
「じ、自分は柊さんの居場所はわかりません」
「……」
社員を押し退けてロビーに向かう。
東雲と速水がいた。
「おい、東雲」
「!? 国枝さん??」
「お、お疲れ様です」
東雲と速水は驚き顔で答えた。
「東雲、柊はどこだ?」
「あっと、もしかして約束されていましたか?」
「ああ」
東雲と速水は目をあわせ、
「申し訳ないのですが、今柊さんは体調を崩し、その病院に行ってます」
「はぁ??」
大声を出したので、くつろいでいたお客様が驚いていた。
「……」
「と……とりあえず、バックヤードに移りませんか?」
「ちっ」
舌打ちをしたことでαでも萎縮してしまう。
それはお客様も同様で。
「あ! 国枝さん」
「てんめ、杉本! 柊の居場所はけ!!」
「柊と約束してたのですか?」
「ちっ、何度もそう言ってるだろ!!」
「1回しか聞いてません」
杉本には国枝の威嚇モードが効かないので淡々と話しをする二人を すごい
と思う感情で見守る。
「はぁ、やっぱお前むかつく」
「ちょっ急にそんなこと言われても困ります」
「それよりもご報告したいことがありますので、バックヤードにお願いします」
「仕方ないな」
ボリボリと頭を掻きながら杉本の後についていく。
「やっぱ、お母さんスゲーな」
「だな、俺お客様にお詫びの茶菓子持っていくわ」
「おう、サンキュー」
応接間
「落ち着いて聞いてくださいね」
「なんだ? 癌か?」
「いえ」
「なんだよ」
「そのとても言いづらいのですが…」
「はっきり言え」
「その、柊がαからΩに性質を変えてしまって…」
「はぁ?」
固まってしまう国枝。
少し珍しい。
5秒くらい経ってから口を開く。
「杉本、お前どこか強く打ったか?」
珍しくほかの人のことを心配してくれた。
「いや、本当のことなんですよ」
「えーと柊はαからΩにねー、そんなことあるわけねぇじゃねぇか!!」
ちゃぶ台をひっくり返さんかとばかりに立ち上がり声を上げた。
「これを見てください、検査結果です」
書類を国枝の前に置くと。
「……」
「え?」
国枝は立ち上がりどこかに向かう。
「ちょっダメですよ、病院は、そこΩ専用なので」
と必死に止めるが、車に乗り込み、運転手に伝えると驚いた顔をしていた。
だが威圧的な態度により車が発車する。
杉本も慌てて追いかける。
「ちょっ杉本さん!?」
「東雲悪い、もう2時間耐えて」
と返ってきた。
速水と目を合わせ
「まぁ今日は午前中混まなかったので、午後死ぬ気で頑張りましょ」
「……おう」
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