【完結】成り上がり令嬢暴走日記!

笹乃笹世

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「うわぁ……近くで見てもやっぱりおっきい……」

 リアーヌはツリーの真下から、首を大きく逸らしながら感心したように呟く。

(そうか、ここまでツリーが大きいとそのその飾り自体もでっかくなるのか……ーーあ、この光も庭のイルミネーションと一緒だ! ふよふよ浮いててめっちゃ可愛いんだけどー。 ーーそろそろアウセレがスマホの開発に成功してくんないかなぁ……こんなに綺麗なツリーなのに見て終わりじゃ勿体無いって! どうにかこれを映像にーー……映像に? あれ? これ、私出来てしまうのでは⁇)

 目の前の光景を“コピー”してしまえば、その後もずっと楽しめると気がついたリアーヌは持っていたハンカチにツリーをコピーし、その前に自分とゼクスが踊っている光景を頭の中で思い描きながら、それをコピーした。

(……ーー普通のプリンターで写真を印刷したぐらいのクオリティだけど……ーーゆうて布だし、こんなもんでしょー。 ーー初めてにしてはいい出来栄えだよね? こうして見ると、このドレスも案外悪くないのでは⁇)

 リアーヌがハンカチを眺めながら自画自賛していると、その作業を間近で見ていたゼクスが、目をギラつかせながら自分のハンカチを差し出していた。
 苦笑しながらも悪い気のしなかったリアーヌはゼクスのハンカチに手をかざす。

(……あ、今日の日付とか“クリスマスパーティにて”とか付け加えたら記念品として取っといて貰えるかも……?)

と、思いつくままにサササッとコピしていく。
 それを受け取ったゼクスは、悪徳商人のような人の悪い笑顔を浮かべると、ハンカチに移された風景や文字を眺めながら、ブツブツと呟き一人の世界に旅立っていった。

「……つまりは絵でもいいわけだ。 元の風景となる絵をあらかじめ大量に刷っておいて、そこに人物を書き込むーー値段によっては文字を書き入れーーいや違う、スタンプだ。 そうだあれを使えば文字なんてすぐに変えられる。 名前や日付どうとでも出来るーーリアーヌ、これは発明だよ⁉︎」
「……私のギフトは発明だった……?」

 ギフトをのみを使って作り上げたものを“発明”と言われ困惑するリアーヌ。
 しかし、そんなリアーヌをゼクスが手放しで誉めそやし始めーー訳がわからないながらもリアーヌは照れ臭そうに身を捩るのだった。

 ーーこの後、この話を聞きつけた友人たちが「私も!」とハンカチを突きつけてくるまではーー

「レジアンナ、もう充分素敵だと思う……」
「ダメよダメ! このドレスはフィリップ様が私のために用意してくれたものなのよ、もっと素敵に描いて!」
「描いてるわけじゃねぇんだよなぁ……?」

 うんざりしているということを隠そうともしないリアーヌの呟きが、ホールに空しく響き渡ったーー
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