【完結】成り上がり令嬢暴走日記!

笹乃笹世

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 ーー労働者である彼らは、言われたことを淡々とこなすだけの日々を送っていたのだろう……
 そんな彼らに、いきなり買い取ってもらえるような商品を考えろ! と言っても“理解できないということだけは、理解した!”状態になってしまうんだろうな……ーーそう、考えていたのだ。

「ーー例えば……本当に例えばだよ? みんなで話し合って、反対する人が多かったら別の方法を探せば良いと思うけどね?」
「おう」

 青年は大きく頷きながら、視線で説明の続きを促した。

「例えば、料理が得意な人たちを集めた団体を作る。 それでそこの人たちにお菓子作りやジャム作りを頑張ってもらう」
「おう……?」
「商品になるものが一つでも出来上がれば、それをみんなでひたすら作る。 もちろん新しい商品をどんどん作れば買い取ってもらえる額もどんどん増える」
「ーーすげぇな⁉︎」

 リアーヌの説明に青年は目を輝かせながらズイッとリアーヌのほうにみを乗り出す。

「ーーただし、なんにも商品にならなかったら、みんなでくたびれ儲けで終わる」
「ーーあー……合格が出なきゃダメなのか……」

 そう答えた青年は、分かりやすく肩を落とすとスーッと元の位置に体を戻した。

「……でもここにいる人たちより、ずっと確率は高くなる」
「ーーそうなのかよ?」
「どれだけ集められるかにもよるけど、考える人も作る人も、比べ物にならないくらい多くなる……なる、と思ってるんだけど……どう?」
「……多分、一人でやるよりみんなでやりたがるやつのほうが多いと思う」
「んじゃ、それなりには集まるね。 だったら、商品化の確率も高くなる」
「……なんで他のやつらはやらないんだ?」

 青年は気まずそうに周りを見回しながら、ポソポソと声をひそめてたずねる。

「ーーそりゃ、儲けも少なくなるからでしょ」
「……少なくなるのか?」
「みんなで作るんだから、お金の分配もみんなでだよ。 そうなったら人数は少ない方がいいでしょ?」
「そっか……」
「ーー別に、それが嫌なら一人でやっていいと思うよ? 一人で考えて一人で商品化して、儲けも丸ごと独り占め」
「一人……」
「好きに選んでいいってこと。 あー……でもみんなで作ったジャムなのに、これ私のアイデアだから! とか言って、商品ごと離脱は……罰金にしとこうねー」
「罰金……」
「そ。 100Gぐらいにしとけば、まず出ないでしょ」
「100⁉︎」

 リアーヌの言葉に、青年どころか周りで聞き耳を立てていた多くの村人たちまでその金額の大きさにギョッと目を剥いた。
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