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しおりを挟む「だ、だめだ、こいつ! 強すぎる……くそ、男のくせに!」
「くそぉ……ええい、撤退だぁ! 全員逃げろぉお!」
「おう、捕まってたまるかよぉ!」
一方で、誇りなき賊たちは、たとえ相手が男であろうと旗色悪くなれば逃げだす。
人の命や男の尊厳を軽んじる一方で、自分たちの命だけは何よりも惜しい。
「逃がすものか……ん?」
しかし、それを見逃すシュラではない。
その背を追って一人残らず成敗しようと駆けだした……その時だった。
「「「「今だああぁぁぁぁあ!!!!」」」」
「ッッ!?」
逃げたと思った賊たちが一斉に声を上げる。それは、合図。
「しまっ、これは魔法陣!? 罠!?」
完全な油断。迂闊。
シュラの足元に出現した魔法陣より幾重もの鎖が出現し、その身を完全に拘束した。
「へへへへ、ひっかかったー!」
「男のくせに脳筋な単純バカで助かったぜ~」
「あ~あ、あーしらに捕まって……ひひひひ、覚悟できてんだろうな~」
先ほどまで逃げる演技をしていた族の女たちが一斉に振り返ってニタニタと笑みを浮かべる。
自身の胸や股間をまさぐって、涎を垂らしている醜悪な姿。
「お、おのれ……卑怯な……貴様ら、それでも女か! 正々堂々と戦う誇りもないのか!」
己の四肢を引き千切る勢いで身を捩るシュラだが、その拘束から抜け出せそうもない。
ただただ己の不甲斐なさと、賊の女たちへの怒りで憤怒に染まる。
だが、女たちはヘラヘラ笑い……
「ばーか、あたいらみてーなクソ女に何を求めてんだよ~」
シュラの怒りなどまるで意に介さない。
この現実にシュラは項垂れ……
「くっ、殺せ!」
潔く誇り高い死を選ぶしかないと覚悟を決めた。
だが、賊の女たちはその覚悟すら踏みにじる。
「なーに言ってんだよ、殺すわけねーだろ? もったいねー」
「今からあんたは、あたしらの共用の肉竿になるんだからよ~」
「なあ、早くヤッちまおうぜ? 私、もう股が濡れ濡れなんだからさ~」
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