2 / 66
鬼の世界へ
2 河童の次は…
しおりを挟む
狙われているのは私の『女の部分』の方じゃなくて、お尻の穴の方!
硬い河童の手で、お尻のホッペがグイッと開かれた。
このままじゃ、尻子玉だか何だか分かんないけど、抜き取られて食べられてしまうよ!
それは、つまり、死ぬってことじゃないの?!
必死に抵抗しますが、物凄い力!
だ、ダメだ。やられる! こんなところで死にたくないよ……。
と思ったら、その河童、もんどりうって転がってゆきました。
駆けつけて来てくれた人が、一蹴りで撃退してくれたのです。
「ナキイチッア、ガキトゴパッカ、ダンテシニナ」
河童に向かって発せられた意味不明の言語。蹴り飛ばされて転がって尻餅をついていた河童は、大慌てで川の方へ逃げてゆきます。
た、助かった……。
脱がされかけたショーツを慌てて穿き直して、助けてくれた人をよく見ると、赤色の袴みたいなのを着用している巫女さんっぽいような、でもチョッと違うような、和服チックな格好の女性です。
お顔を見ると、すっごく美人で綺麗なお姉さん・・・じゃない!
二本の角がある!
お、鬼……。
でも、実際に、今助けられたのです。お礼を言わなきゃ。
「あ、あの、有難うございました。私、いきなりこの世界に迷い込んじゃったみたいで……」
なんて言っても、言葉、通じないよね…。
ところがです。
「へ~。そうなんだ。最近では珍しいね。ここは危険だよ。ついて来な」
返ってきたのは、流暢な日本語…。よ、よかった言葉が通じた。ホントに助かった!
私は歩き出した鬼のお姉さんの直ぐ後ろに、ついて行きました。
お姉さんの家は、右側に続いている塀の中に有りました。
15分程歩いて着いた仰々しい門を潜ると正面に見えるのは、途轍もなく立派な和風の邸宅です。
「「セマイサナリエカオ」」
意味不明ですけど、お出迎えの言葉なのかな?
角が生えている女小鬼ちゃんが二人、玄関前で丁寧にお辞儀します。私より小さくて小学校高学年くらいかも…。
この子たち、私のことを興味深そうにジロジロ見てきます。まるで舐め回されるような、ネッチリした視線を感じました。
小鬼ちゃんの服装はというと、典型的なメイド服。小さいけれども、どうやら使用人(使用鬼?)みたいなんですね。
こんなスゴイ御屋敷に住み、使用人まで居るということは、私を助けてくれたお姉さんは、かなりの地位の鬼さんなのでしょう。
豪華な部屋に案内され、ふかふかソファーに坐らされます。
外見は和風なのに、この部屋はクラッシックな洋風です。和洋折衷ってやつですね。明治とか大正とかって感じでしょうか。
そういえばお姉さんの着ているのは和服っぽい袴姿のような格好です。ですが、みんなが和服風かというと、そうでもないのです。キッチリしたパンツスーツ姿の若い女鬼さんもいますし、メイドの小鬼さんも洋装でしたね。
お姉さんが私の対面のソファーに坐り、スーツの二人の若い女鬼さんによって私とお姉さんの前に飲み物が置かれます。
この若い鬼さんたちは、私と同年代くらいかな? 家族って感じじゃないですね。やっぱり、使用人っぽいかも…。
飲み物を用意しながら、女鬼さんたちも珍しそうに私の顔を覗き込んできますよ。
あれ?同じ顔してるよね。双子さんなんですかね…。
お姉さんは、シッシというような手ぶりで女鬼さんを下がらせます。
「さてと、異界からの来訪者さん。ここは、あなたたちの世界とは異なる世界。妖の世界です。あなたはそこに迷い込んでしまったのです。
当然、あなたの世界とは異なる扱いを受けることになってしまうという事は、理解できますね」
「は、はい」
当たり前ですよね。そんなのは。
でもそれなら、私はこれからどうなるんでしょう。
奴隷として働かされる?
それとも動物園みたいなところで見世物とか…。
「ふん、ふん。あなた、かなり可愛い顔してるわ。上玉ね。名前は?」
「い、井上美玖です」
上玉ってどういうこと?と思いながらも、素直に答えました。
「ふん、美玖か。年齢は?」
「15歳です」
年齢を隠しても仕方ありませんから、こちらも素直に回答しました。
が、私の返答を聞いたお姉さん鬼が発した言葉は!
「あら、あら~、なんてこと~。ちょうど食べ頃じゃない~」
へっ? た、食べ頃って、どういうことですか??
「服を脱ぎなさい。今すぐ、全部よ。早く!」
へええっ?! 服を脱ぐ? な、なんで??
「言ってることが分からない? 早くしなさい。
さもないと、即刻縊り殺すわよ!」
お姉さん鬼の目つきと口調が、急に鋭くなりました。
部屋の出入り口には、さっきの二人の双子鬼さん。その鬼さんたちはスーツ上着の左側をまくり、隠すように腰に差していた短い刀を抜きました。そして、ニタニタ笑っている…。
逃げられない! 従わなければ、殺される!
これは、言われる通りにするしかありません。
硬い河童の手で、お尻のホッペがグイッと開かれた。
このままじゃ、尻子玉だか何だか分かんないけど、抜き取られて食べられてしまうよ!
それは、つまり、死ぬってことじゃないの?!
必死に抵抗しますが、物凄い力!
だ、ダメだ。やられる! こんなところで死にたくないよ……。
と思ったら、その河童、もんどりうって転がってゆきました。
駆けつけて来てくれた人が、一蹴りで撃退してくれたのです。
「ナキイチッア、ガキトゴパッカ、ダンテシニナ」
河童に向かって発せられた意味不明の言語。蹴り飛ばされて転がって尻餅をついていた河童は、大慌てで川の方へ逃げてゆきます。
た、助かった……。
脱がされかけたショーツを慌てて穿き直して、助けてくれた人をよく見ると、赤色の袴みたいなのを着用している巫女さんっぽいような、でもチョッと違うような、和服チックな格好の女性です。
お顔を見ると、すっごく美人で綺麗なお姉さん・・・じゃない!
二本の角がある!
お、鬼……。
でも、実際に、今助けられたのです。お礼を言わなきゃ。
「あ、あの、有難うございました。私、いきなりこの世界に迷い込んじゃったみたいで……」
なんて言っても、言葉、通じないよね…。
ところがです。
「へ~。そうなんだ。最近では珍しいね。ここは危険だよ。ついて来な」
返ってきたのは、流暢な日本語…。よ、よかった言葉が通じた。ホントに助かった!
私は歩き出した鬼のお姉さんの直ぐ後ろに、ついて行きました。
お姉さんの家は、右側に続いている塀の中に有りました。
15分程歩いて着いた仰々しい門を潜ると正面に見えるのは、途轍もなく立派な和風の邸宅です。
「「セマイサナリエカオ」」
意味不明ですけど、お出迎えの言葉なのかな?
角が生えている女小鬼ちゃんが二人、玄関前で丁寧にお辞儀します。私より小さくて小学校高学年くらいかも…。
この子たち、私のことを興味深そうにジロジロ見てきます。まるで舐め回されるような、ネッチリした視線を感じました。
小鬼ちゃんの服装はというと、典型的なメイド服。小さいけれども、どうやら使用人(使用鬼?)みたいなんですね。
こんなスゴイ御屋敷に住み、使用人まで居るということは、私を助けてくれたお姉さんは、かなりの地位の鬼さんなのでしょう。
豪華な部屋に案内され、ふかふかソファーに坐らされます。
外見は和風なのに、この部屋はクラッシックな洋風です。和洋折衷ってやつですね。明治とか大正とかって感じでしょうか。
そういえばお姉さんの着ているのは和服っぽい袴姿のような格好です。ですが、みんなが和服風かというと、そうでもないのです。キッチリしたパンツスーツ姿の若い女鬼さんもいますし、メイドの小鬼さんも洋装でしたね。
お姉さんが私の対面のソファーに坐り、スーツの二人の若い女鬼さんによって私とお姉さんの前に飲み物が置かれます。
この若い鬼さんたちは、私と同年代くらいかな? 家族って感じじゃないですね。やっぱり、使用人っぽいかも…。
飲み物を用意しながら、女鬼さんたちも珍しそうに私の顔を覗き込んできますよ。
あれ?同じ顔してるよね。双子さんなんですかね…。
お姉さんは、シッシというような手ぶりで女鬼さんを下がらせます。
「さてと、異界からの来訪者さん。ここは、あなたたちの世界とは異なる世界。妖の世界です。あなたはそこに迷い込んでしまったのです。
当然、あなたの世界とは異なる扱いを受けることになってしまうという事は、理解できますね」
「は、はい」
当たり前ですよね。そんなのは。
でもそれなら、私はこれからどうなるんでしょう。
奴隷として働かされる?
それとも動物園みたいなところで見世物とか…。
「ふん、ふん。あなた、かなり可愛い顔してるわ。上玉ね。名前は?」
「い、井上美玖です」
上玉ってどういうこと?と思いながらも、素直に答えました。
「ふん、美玖か。年齢は?」
「15歳です」
年齢を隠しても仕方ありませんから、こちらも素直に回答しました。
が、私の返答を聞いたお姉さん鬼が発した言葉は!
「あら、あら~、なんてこと~。ちょうど食べ頃じゃない~」
へっ? た、食べ頃って、どういうことですか??
「服を脱ぎなさい。今すぐ、全部よ。早く!」
へええっ?! 服を脱ぐ? な、なんで??
「言ってることが分からない? 早くしなさい。
さもないと、即刻縊り殺すわよ!」
お姉さん鬼の目つきと口調が、急に鋭くなりました。
部屋の出入り口には、さっきの二人の双子鬼さん。その鬼さんたちはスーツ上着の左側をまくり、隠すように腰に差していた短い刀を抜きました。そして、ニタニタ笑っている…。
逃げられない! 従わなければ、殺される!
これは、言われる通りにするしかありません。
1
あなたにおすすめの小説
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる