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第九章 久々のセルカーク直轄領
第六百四十話 出発する朝
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アマード子爵領を出発する朝になりました。
僕は、起きて毎朝の訓練をしたらアマード子爵家の皆さんとともにメアリーさんが寝ている部屋に向かいました。
もちろん、僕たちがメアリーさんを治療するのを一緒に見るためです。
コンコン。
「お祖父様、デイジーです。みんなも来ています」
「おお、入ってくれ」
メアリーさんと一緒に部屋にいるサイオンさんが、デイジーさんの掛け声に返答しました。
メアリーさんは、サイオンさんに支えられながらベッドから上半身を起こしていました。
メアリーさんは顔色も良く、調子は良さそうです。
ではでは、早速治療しちゃいましょう。
僕たちは、魔力を溜め始めました。
シュイン、ぴかー!
うん、昨日よりも明らかに治療の手応えが良いです。
メアリーさんの体調が良くなったのもあるんでしょうね。
「ふう、これでだいぶ良くなったはずです。少し麻痺が残るかもしれないけど、リハビリすれば良くなるはずです」
「まあ、はっきりと喋ることができるわ。レオ君、本当にありがとうね」
メアリーさんは、涙ながらに僕のことをギュッと抱きしめました。
サイオンさんも、思わず涙を浮かべています。
やっぱり、元気になるのってとっても嬉しいよね。
でも、回復魔法と聖魔法の合わせ技でも麻痺は完全には良くならなかったです。
これは、水虫と並んで僕の今後の治すべき病気の一つになりました。
すると、ジョセフさんとデイジーさんがニコリとしながらメアリーさんに話しかけました。
「お祖母様、このまま良くなって是非とも私の結婚式に参加して下さい」
「そうですわ。家族全員揃っての結婚式がいいですわ」
「ふふ、そうですね。孫の結婚式に参加しないといけないし、ひ孫を抱かないといけないですわ」
三人ともちょっと涙目ながらも、とても楽しそうにあれこれと話をしていました。
うん、これで大丈夫だと僕は何となく確信しました。
そして、朝食を食べるために食堂に移動しました。
「レオ君には、本当に世話になった。まさか、母上があんなに元気になるとは思わなかった。私は、一時期最悪の事態を想定していた」
食事が終わり応接室に移動すると、改めてウィリアムさんが僕にお礼を言ってきました。
間違いなく、僕がアマード子爵家にやってきたタイミングのメアリーさんは、瀕死の重症だったはずです。
もし僕が少しでもアマード子爵家に到着が遅かったら、メアリーさんは命を落としていたのかもしれません。
そういう意味でも、家族は本当に気が気じゃなかったでしょうね。
コンコン。
「失礼します。工房の方々がお見えになりました」
「そうか、通してくれ」
ここで、工房の親方とドモンさんがやってきたと執事が伝えました。
すると、何故か二人とも布につつまれた長いものを持ってきました。
あれ?
確か作っていたのは、ミスリル製の剣一本だけだったはずだよ。
そして、親方さんとドモンさんは、布を取ってウィリアムさんと僕の前のテーブルに持ってきたものを並べました。
「これは、また凄いものが出来たな」
「ははは、久々に気合の入った仕事ができましたぞ」
親方が上機嫌に笑っているけど、ウィリアムさんももちろん僕もビックリする剣が目の前にありました。
鞘もとても綺麗な装飾がしてあって、ひと目見ただけでとても豪華な装飾がしてありました。
すると、親方は僕にあることを言ってきました。
「レオ、剣を鞘から抜いて魔力を流してみろ」
ウィリアムさんも許可をしたので、僕は鞘から剣を抜きました。
なんというか、とても綺麗な剣で思わず魅入っちゃいそうです。
そして、僕は剣にゆっくりと魔力を流しました。
シュイン、キラー!
すると、剣が黄金色に光り輝きました。
魔法剣を発動していないのに、何だか凄いことになっています。
これには、応接室に集まった人たちも度肝を抜かれていました。
「これまた凄いな。レオ君の魔力と合わさると、ミスリルの剣はこうも神々しく光り輝くのか」
「剣に魔力を注ぐだけで、魔法剣みたいな状態になるんだな。この状態で実際に魔法剣を発動したら、いったいどれだけの破壊力が生まれることやら」
ウィリアムさんと親方さんがだいたいのことを解説してくれたけど、実戦で使うには威力があり過ぎて怖すぎます。
そもそも、これは一種の護り刀だし、大切に飾っておいた方がいいですね。
そして、残りは無骨な作りのショートソードやダガーにナイフが幾つかありました。
「これは、前にレオにやったのと同じクズのミスリルと魔鉄を混ぜたものだ。普段は、こっちの剣を身に着けていた方がいいな」
今度はドモンさんが色々と教えてくれたけど、確かに普段使いは絶対にこっちの方がいいですね。
長さが異なる剣が複数あるので、せっかくだからダガーよりも少し長めの剣を腰に下げてもらいました。
「親方さん、ドモンさん、貴重なものを本当にありがとうございます」
僕は立ち上がって、二人にペコリと頭を下げました。
そんな二人も、ニコリとして僕に話しました。
「レオにはたくさん世話になっているし、このくらいは全然問題ないぞ。それに、あの有名な黒髪の天使様の護り刀を打ったとなれば、俺たちの仕事にも箔が付くってものだ」
「レオがこの町に及ぼした影響は、思ったよりも大きいぞ。だから、これは俺たちからのお礼も兼ねている」
ドモンさん曰く、僕がアマード子爵領の工房でお仕事をしたと各地に広まっていて、工房には注文が絶えないそうです。
そういう意味でも、お礼がしたいそうです。
僕が良い意味でみんなの力になれて、とっても嬉しいですね。
その後も、少しの時間だけど他愛のない話をしていました。
僕は、起きて毎朝の訓練をしたらアマード子爵家の皆さんとともにメアリーさんが寝ている部屋に向かいました。
もちろん、僕たちがメアリーさんを治療するのを一緒に見るためです。
コンコン。
「お祖父様、デイジーです。みんなも来ています」
「おお、入ってくれ」
メアリーさんと一緒に部屋にいるサイオンさんが、デイジーさんの掛け声に返答しました。
メアリーさんは、サイオンさんに支えられながらベッドから上半身を起こしていました。
メアリーさんは顔色も良く、調子は良さそうです。
ではでは、早速治療しちゃいましょう。
僕たちは、魔力を溜め始めました。
シュイン、ぴかー!
うん、昨日よりも明らかに治療の手応えが良いです。
メアリーさんの体調が良くなったのもあるんでしょうね。
「ふう、これでだいぶ良くなったはずです。少し麻痺が残るかもしれないけど、リハビリすれば良くなるはずです」
「まあ、はっきりと喋ることができるわ。レオ君、本当にありがとうね」
メアリーさんは、涙ながらに僕のことをギュッと抱きしめました。
サイオンさんも、思わず涙を浮かべています。
やっぱり、元気になるのってとっても嬉しいよね。
でも、回復魔法と聖魔法の合わせ技でも麻痺は完全には良くならなかったです。
これは、水虫と並んで僕の今後の治すべき病気の一つになりました。
すると、ジョセフさんとデイジーさんがニコリとしながらメアリーさんに話しかけました。
「お祖母様、このまま良くなって是非とも私の結婚式に参加して下さい」
「そうですわ。家族全員揃っての結婚式がいいですわ」
「ふふ、そうですね。孫の結婚式に参加しないといけないし、ひ孫を抱かないといけないですわ」
三人ともちょっと涙目ながらも、とても楽しそうにあれこれと話をしていました。
うん、これで大丈夫だと僕は何となく確信しました。
そして、朝食を食べるために食堂に移動しました。
「レオ君には、本当に世話になった。まさか、母上があんなに元気になるとは思わなかった。私は、一時期最悪の事態を想定していた」
食事が終わり応接室に移動すると、改めてウィリアムさんが僕にお礼を言ってきました。
間違いなく、僕がアマード子爵家にやってきたタイミングのメアリーさんは、瀕死の重症だったはずです。
もし僕が少しでもアマード子爵家に到着が遅かったら、メアリーさんは命を落としていたのかもしれません。
そういう意味でも、家族は本当に気が気じゃなかったでしょうね。
コンコン。
「失礼します。工房の方々がお見えになりました」
「そうか、通してくれ」
ここで、工房の親方とドモンさんがやってきたと執事が伝えました。
すると、何故か二人とも布につつまれた長いものを持ってきました。
あれ?
確か作っていたのは、ミスリル製の剣一本だけだったはずだよ。
そして、親方さんとドモンさんは、布を取ってウィリアムさんと僕の前のテーブルに持ってきたものを並べました。
「これは、また凄いものが出来たな」
「ははは、久々に気合の入った仕事ができましたぞ」
親方が上機嫌に笑っているけど、ウィリアムさんももちろん僕もビックリする剣が目の前にありました。
鞘もとても綺麗な装飾がしてあって、ひと目見ただけでとても豪華な装飾がしてありました。
すると、親方は僕にあることを言ってきました。
「レオ、剣を鞘から抜いて魔力を流してみろ」
ウィリアムさんも許可をしたので、僕は鞘から剣を抜きました。
なんというか、とても綺麗な剣で思わず魅入っちゃいそうです。
そして、僕は剣にゆっくりと魔力を流しました。
シュイン、キラー!
すると、剣が黄金色に光り輝きました。
魔法剣を発動していないのに、何だか凄いことになっています。
これには、応接室に集まった人たちも度肝を抜かれていました。
「これまた凄いな。レオ君の魔力と合わさると、ミスリルの剣はこうも神々しく光り輝くのか」
「剣に魔力を注ぐだけで、魔法剣みたいな状態になるんだな。この状態で実際に魔法剣を発動したら、いったいどれだけの破壊力が生まれることやら」
ウィリアムさんと親方さんがだいたいのことを解説してくれたけど、実戦で使うには威力があり過ぎて怖すぎます。
そもそも、これは一種の護り刀だし、大切に飾っておいた方がいいですね。
そして、残りは無骨な作りのショートソードやダガーにナイフが幾つかありました。
「これは、前にレオにやったのと同じクズのミスリルと魔鉄を混ぜたものだ。普段は、こっちの剣を身に着けていた方がいいな」
今度はドモンさんが色々と教えてくれたけど、確かに普段使いは絶対にこっちの方がいいですね。
長さが異なる剣が複数あるので、せっかくだからダガーよりも少し長めの剣を腰に下げてもらいました。
「親方さん、ドモンさん、貴重なものを本当にありがとうございます」
僕は立ち上がって、二人にペコリと頭を下げました。
そんな二人も、ニコリとして僕に話しました。
「レオにはたくさん世話になっているし、このくらいは全然問題ないぞ。それに、あの有名な黒髪の天使様の護り刀を打ったとなれば、俺たちの仕事にも箔が付くってものだ」
「レオがこの町に及ぼした影響は、思ったよりも大きいぞ。だから、これは俺たちからのお礼も兼ねている」
ドモンさん曰く、僕がアマード子爵領の工房でお仕事をしたと各地に広まっていて、工房には注文が絶えないそうです。
そういう意味でも、お礼がしたいそうです。
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