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第八章 帝国との紛争
第五百四十話 夜襲
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こんな感じで、拠点に来た最初の一週間は僕とシロちゃんは治療ではなくレンガ作りをずっと行っていました。
治療はユキちゃんやアイリーンさんたちにお任せしちゃっていたけど、その分魔力制御の勉強にもなりました。
基地の修復も充分に行えたみたいで、兵の評判も上々です。
更に、毎朝の剣の訓練に付き合ったりしてくれました。
「これだけ動きが速い相手をすると、こっちも良い訓練になる」
「だから、レオも気にせずにどんどんと相手をしていいぞ」
僕の相手をする兵の評判も上々で、中々良い感じだとハーデスさんも喜んでいました。
帝国も奇襲に失敗してこちらの様子を伺っていたので、戦闘も何もありません。
でも、ある日の夜、遂に帝国側に動きがありました。
それは、誰もが寝静まった深夜の事でした。
ちょんちょん、ちょんちょん。
「うーん、シロちゃんなあに?」
「フシュー、フシュー」
僕は割り当てられた部屋のベッドで寝ていたのだけど、急にシロちゃんにちょんちょんと起こされちゃいました。
ユキちゃんは丸くなってぐっすりと寝ていますね。
この部屋は三段ベッドが二つ置いてあって、治療班は纏まってこの部屋で寝泊りしています。
シロちゃんが僕のことを起こすなんて普通じゃないけど、何かあったのかな?
僕は、眠たい目をこすりながらシロちゃんに聞いてみた。
「えっ? 基地の外に怪しい人がいる? あっ、本当だ。周囲に誰かいるよ」
ベッドの中で周囲の探索を行ったけど、確かに周囲に怪しい反応があったよ。
僕は、上のベッドで寝ているアイリーンさんの側に行って声をかけた。
ゆさゆさ、ゆさゆさ。
「アイリーンさん、起きて下さい。起きて下さいよー」
「うーん、なあに? 怖いことでもあったの?」
アイリーンさんは眠気眼で僕の頭を撫でているけど、どうやら僕が怖くなってアイリーンさんのベッドに潜り込んだと勘違いしているみたいです。
シロちゃんも加わって、再びアイリーンさんに声をかけました。
「ある意味怖いことです。基地の周囲に不審者の反応があります」
「うーん、不審……不審者ですって!?」
急にアイリーンさんががばっと起きたのでビックリしたけど、事態の緊急性を理解してくれました。
僕の探索魔法の結果を伝えると、直ぐに僕とシロちゃんを連れて夜間帯の兵の詰め所に向かいました。
「うん? どうした? おしっこか?」
「ナオ君が、建物の周囲に不審者がいるのを見つけたのよ」
「「「はあ?」」」
兵が僕のことをからかってきたけど、アイリーンさんが話をすると直ぐに兵の表情が変わった。
五人の兵が外に出て周囲の確認に行ったら、直ぐに危険を知らせる笛が響き上がった。
多くの兵が外に出ていき、何だか大変なことになった。
僕も外に出ていくのは危ないので、探索魔法を使ってどこに怪しい人が隠れているかを伝えていた。
そのうちハーデスさんも集まってきて、状況を確認していた。
一時間後、怪しい人が全員捕まり僕たちの前に連れて行かれた。
黒尽くめの服を着ていて、誰が見ても不審者丸出しです。
そんな中、アイリーンさんが不審者に魔法を使った。
シュイーン、ぴかー!
「やっぱり帝国兵ね。ふふ、朝になったらおばちゃんに尋問してもらいましょうか」
ざわざわ……
アイリーンさんの発言を聞いた兵が、一斉にざわつき始めた。
おばちゃんの尋問って、本当に凄いんだなあ。
そして、帝国兵は厳重に拘束されて連れて行かれた。
「ふわぁ……」
「レオ君、お疲れ様。明日はゆっくりしていていいのよ」
「そうだな。シロちゃんとともに大手柄だし、ゆっくりしていていいぞ」
アイリーンさんとハーデスさんからの温かい言葉もあり、僕とシロちゃんは再び部屋に戻りました。
何だか大変な夜だったけど、取り敢えずなんとか落ち着いて良かった。
治療はユキちゃんやアイリーンさんたちにお任せしちゃっていたけど、その分魔力制御の勉強にもなりました。
基地の修復も充分に行えたみたいで、兵の評判も上々です。
更に、毎朝の剣の訓練に付き合ったりしてくれました。
「これだけ動きが速い相手をすると、こっちも良い訓練になる」
「だから、レオも気にせずにどんどんと相手をしていいぞ」
僕の相手をする兵の評判も上々で、中々良い感じだとハーデスさんも喜んでいました。
帝国も奇襲に失敗してこちらの様子を伺っていたので、戦闘も何もありません。
でも、ある日の夜、遂に帝国側に動きがありました。
それは、誰もが寝静まった深夜の事でした。
ちょんちょん、ちょんちょん。
「うーん、シロちゃんなあに?」
「フシュー、フシュー」
僕は割り当てられた部屋のベッドで寝ていたのだけど、急にシロちゃんにちょんちょんと起こされちゃいました。
ユキちゃんは丸くなってぐっすりと寝ていますね。
この部屋は三段ベッドが二つ置いてあって、治療班は纏まってこの部屋で寝泊りしています。
シロちゃんが僕のことを起こすなんて普通じゃないけど、何かあったのかな?
僕は、眠たい目をこすりながらシロちゃんに聞いてみた。
「えっ? 基地の外に怪しい人がいる? あっ、本当だ。周囲に誰かいるよ」
ベッドの中で周囲の探索を行ったけど、確かに周囲に怪しい反応があったよ。
僕は、上のベッドで寝ているアイリーンさんの側に行って声をかけた。
ゆさゆさ、ゆさゆさ。
「アイリーンさん、起きて下さい。起きて下さいよー」
「うーん、なあに? 怖いことでもあったの?」
アイリーンさんは眠気眼で僕の頭を撫でているけど、どうやら僕が怖くなってアイリーンさんのベッドに潜り込んだと勘違いしているみたいです。
シロちゃんも加わって、再びアイリーンさんに声をかけました。
「ある意味怖いことです。基地の周囲に不審者の反応があります」
「うーん、不審……不審者ですって!?」
急にアイリーンさんががばっと起きたのでビックリしたけど、事態の緊急性を理解してくれました。
僕の探索魔法の結果を伝えると、直ぐに僕とシロちゃんを連れて夜間帯の兵の詰め所に向かいました。
「うん? どうした? おしっこか?」
「ナオ君が、建物の周囲に不審者がいるのを見つけたのよ」
「「「はあ?」」」
兵が僕のことをからかってきたけど、アイリーンさんが話をすると直ぐに兵の表情が変わった。
五人の兵が外に出て周囲の確認に行ったら、直ぐに危険を知らせる笛が響き上がった。
多くの兵が外に出ていき、何だか大変なことになった。
僕も外に出ていくのは危ないので、探索魔法を使ってどこに怪しい人が隠れているかを伝えていた。
そのうちハーデスさんも集まってきて、状況を確認していた。
一時間後、怪しい人が全員捕まり僕たちの前に連れて行かれた。
黒尽くめの服を着ていて、誰が見ても不審者丸出しです。
そんな中、アイリーンさんが不審者に魔法を使った。
シュイーン、ぴかー!
「やっぱり帝国兵ね。ふふ、朝になったらおばちゃんに尋問してもらいましょうか」
ざわざわ……
アイリーンさんの発言を聞いた兵が、一斉にざわつき始めた。
おばちゃんの尋問って、本当に凄いんだなあ。
そして、帝国兵は厳重に拘束されて連れて行かれた。
「ふわぁ……」
「レオ君、お疲れ様。明日はゆっくりしていていいのよ」
「そうだな。シロちゃんとともに大手柄だし、ゆっくりしていていいぞ」
アイリーンさんとハーデスさんからの温かい言葉もあり、僕とシロちゃんは再び部屋に戻りました。
何だか大変な夜だったけど、取り敢えずなんとか落ち着いて良かった。
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