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第六章 バーボルド伯爵領

第四百話 グラウンドでの訓練

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「うーん、暇だね。まだ訓練始まっていないね」

 あっという間に治療施設での治療が終わったので、僕とシロちゃんは一足先にグラウンドにやってきました。
 兵も誰もいないし、ちょっと早く来ちゃったかも。
 じゃあ、少し時間つぶしをしようと。
 僕とシロちゃんは、それぞれ木剣を取り出しました。

「じゃあ、魔法無しで身体能力強化だけ使うよ」

 僕とシロちゃんは、グラウンドの隅で木剣を構えました。
 たまに朝もやっている手合わせを行います。
 魔法有りだと他の人が来た時に当たる可能性があるので、いつも魔法無しでやっています。

 カンカンカン、カンカンカン!

 僕とシロちゃんは、お互いに身体能力強化を全開にして木剣を打ち合います。
 バッツさんに色々と教えて貰ったので、最近は剣技もレベルアップしたと思います。
 やっぱり腕の良い人に教わると、上達するのも早いのかも。

 カンカンカン!

「あっ、シロちゃん、人が集まってきたから終わりにしよう」

 五分ほど手合わせをしていたら、続々と兵が集まってきました。
 そして、マイスター師団長さん達もグラウンドの前の方にやってきました。
 今度は、チャーリーさんがユキちゃんを抱っこしてもふもふしていますね。
 僕とシロちゃんは、マイスター師団長さんのところに向かいました。

「レオ君、中々良い剣さばきだったよ。バッツの教えが、徐々に生かされてきているね」
「でも、僕とシロちゃんが同時にバッツさんと戦っても絶対に勝てないと思います」
「ははは、攻撃魔法抜きではレオ君といえどもバッツには勝てないだろう。なにせバッツは『剣鬼』という二つ名をもっているからな」

 バッツさんって、物凄い二つ名を持っていたんだ。
 前線で活躍していた頃は、きっと物凄い功績を上げていたんだね。
 でも、バッツさんにピッタリな二つ名だと思うよ。
 そして、陣形が整ったところでマイスター師団長さんが声を上げました。

「それでは、これから模擬戦を始める。今日は治療班もいるので、思いっきりやって欲しい」
「「「はっ」」」

 よく見ると、簡易テントが設置されていて治療班が控えていました。
 という事は、治療班で対応できなかった怪我人を僕たちが治療すれば良いんだ。

「それでは、訓練始め!」
「「「うおおおー!」」」

 そして、一斉に訓練が始まりました。
 凄い凄い、今まで見た中で一番凄い訓練だよ。
 二つに分かれて、お互いに真剣に対決しています。
 僕もシロちゃんも、チャーリーさんに抱っこされているユキちゃんも思わず大興奮です。
 でも、真剣な分怪我人も多く発生しています。

「それでも、真剣だからこそ大怪我はしないぞ。中途半端にやっている時の方が、大怪我をするのがいる」

 ブランドルさんの言う通り、大怪我をする兵は多くなく、治療班のポーションで十分に対応可能です。
 なので、僕達の出番は全くありません。
 せっかくなので、訓練をしっかりと見学する事にしました。

「レオ君なら、これだけの兵がいても全く問題なく対応できるだろう。それだけのレベルの大魔法使いだ」
「えっ、でも僕も囲まれちゃったら駄目だと思います」
「遠距離からの魔法攻撃だったら、兵も手も足も出ないだろう。レオ君は広範囲スタンも出来るから、一気に相手を戦闘不能に出来る。一騎当千の実力だろう」

 チャーリーさんがユキちゃんをもふりながら僕に話しかけたけど、僕はまだまだな魔法使いだから大勢と戦うのは駄目だと思うよ。
 それに、僕はやっぱり人を殺すことはできないから、エリアスタンとかを使って痺れさせる作戦になりそうです。
 こうして、二時間に渡る大規模訓練は無事に終了しました。
 後片付けをしたら、僕たちは大食堂に移動します。
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