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第六章 バーボルド伯爵領
第三百七十四話 訓練場の地面を均します
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マイスター師団長さんはこの後もお仕事があるそうなのですが、とある依頼を受ける事になりました。
師団長執務室から窓の下を覗くと、広々とした土の訓練場がありました。
「ここは通常訓練を行う訓練場だ。でも、最近ボコボコになってきたので平らにして欲しいのだよ」
「それくらいでしたら、直ぐにできますよ。土の固さの指定もあれば、それに合わせてできます」
「おっ、それは助かる。報酬は、後ほど纏めて払おう」
そのくらいなら、サンダーランド辺境伯領へ通じる街道の土砂崩れを直した時もやっているし、全然問題ありません。
マイスター師団長さんとは執務室で別れて、僕はネストさんと何人かの軍人さんと共に事務棟から訓練場に降りて向かいました。
「うわあ、改めて下から見るととっても広いですね!」
「ここは行軍訓練も行うので、とても広く作られています。本日午後は、何も予定しておりません」
付き添ってくれた軍人さんが説明してくれたけど、縦横が二百メートル以上あるんじゃないかな。
小さな村が入っちゃいそうなくらい、とっても広い訓練場です。
まずは、どのくらいの固さにするのかを確認しないといけないので、一メートル四方の土を魔法で均していきます。
シュイーン、ぴかー!
「えっと、土の固さはどうですか?」
「うーん、そうですね。もう少し固めで良いですか?」
「私も、もう少し固いほうが良いと感じました」
ふむふむ、街道の土をイメージしたけど、もう少し固い方が良いんだ。
こういうのはキッチリとした固さにした方が良いよね。
ではでは、土をもう少し固くしてみましょう。
シュイーン、ぴかー!
「もう少し固くしてみました。まだ微妙可能です」
「そうですね。もう少しだけ固めの方が良いと思います」
「ほんの少しだけ固くして貰えれば」
おっ、今度はいい感じって軍人さんが言ってくれた。
さっきよりも、ほんの少しだけ固くしてっと。
シュイーン、ぴかー!
「これでどうでしょうか?」
「私はちょうど良いと感じました」
「私もです。これでお願いします」
土の固さはオッケーを貰ったので、今度は土を均す範囲を確認していきます。
僕は、地面に手を着いて土を均す範囲を示す光を発現させました。
シュインシュイン、ぴかー。
「えーっと、土を均す範囲を指定しました。こんな感じで良いですか?」
「か、確認します」
「ちょっと待っていて下さい」
軍人さんが光の範囲を確認する為に、走って確認しに行きました。
凄いなあ、あんなに早く走れるんだ。
僕とシロちゃんは、身体能力強化の魔法を使わないと駄目なんだよね。
そして、ぐるっと走ってきた軍人さんが戻ってきました。
「はあはあ、大丈夫です」
「ふうふう、やってください」
大丈夫ってオッケーを貰ったので、僕は溜めていた魔力を一気に解放しました。
「じゃあ、いきますね」
シュインシュインシュイン、ズゴゴゴゴゴ!
「な、何だこの魔法は!」
「一瞬にして、地面が均されていくぞ」
僕の周りに大量の魔法陣が現れたのと同時に、一気に地面が均されていきます。
事前に念入りに確認したので、派手な魔法に見えてそこまで魔力を使っていないんだよね。
一分もかからずに、訓練場の全ての土を均し終えました。
「な、何だ? あれは魔法か?」
「反則的な魔法だぞ」
「も、もしかして、あそこにいる小さな子が黒髪の魔術師なのか?」
何だろうと訓練場の方を見ていた人も、僕が使った魔法を見てビックリをしていました。
これで、マイスター師団長さんからの最初の依頼はこれで終わりですね。
ここで、黙って腕を組んで成り行きを見守っていたネストさんが豪快に笑い始めました。
「ははは、これが黒髪の魔術師の魔法か。しかも、ただ魔法を放つだけでなくキッチリと確認もするとは。幼いのに、中々できない配慮だ」
ネストさん的には、僕がキッチリと下準備をして魔法を使ったのが好印象みたいです。
やっぱり出来る人って、そういうところもちゃんと見ているんだね。
師団長執務室から窓の下を覗くと、広々とした土の訓練場がありました。
「ここは通常訓練を行う訓練場だ。でも、最近ボコボコになってきたので平らにして欲しいのだよ」
「それくらいでしたら、直ぐにできますよ。土の固さの指定もあれば、それに合わせてできます」
「おっ、それは助かる。報酬は、後ほど纏めて払おう」
そのくらいなら、サンダーランド辺境伯領へ通じる街道の土砂崩れを直した時もやっているし、全然問題ありません。
マイスター師団長さんとは執務室で別れて、僕はネストさんと何人かの軍人さんと共に事務棟から訓練場に降りて向かいました。
「うわあ、改めて下から見るととっても広いですね!」
「ここは行軍訓練も行うので、とても広く作られています。本日午後は、何も予定しておりません」
付き添ってくれた軍人さんが説明してくれたけど、縦横が二百メートル以上あるんじゃないかな。
小さな村が入っちゃいそうなくらい、とっても広い訓練場です。
まずは、どのくらいの固さにするのかを確認しないといけないので、一メートル四方の土を魔法で均していきます。
シュイーン、ぴかー!
「えっと、土の固さはどうですか?」
「うーん、そうですね。もう少し固めで良いですか?」
「私も、もう少し固いほうが良いと感じました」
ふむふむ、街道の土をイメージしたけど、もう少し固い方が良いんだ。
こういうのはキッチリとした固さにした方が良いよね。
ではでは、土をもう少し固くしてみましょう。
シュイーン、ぴかー!
「もう少し固くしてみました。まだ微妙可能です」
「そうですね。もう少しだけ固めの方が良いと思います」
「ほんの少しだけ固くして貰えれば」
おっ、今度はいい感じって軍人さんが言ってくれた。
さっきよりも、ほんの少しだけ固くしてっと。
シュイーン、ぴかー!
「これでどうでしょうか?」
「私はちょうど良いと感じました」
「私もです。これでお願いします」
土の固さはオッケーを貰ったので、今度は土を均す範囲を確認していきます。
僕は、地面に手を着いて土を均す範囲を示す光を発現させました。
シュインシュイン、ぴかー。
「えーっと、土を均す範囲を指定しました。こんな感じで良いですか?」
「か、確認します」
「ちょっと待っていて下さい」
軍人さんが光の範囲を確認する為に、走って確認しに行きました。
凄いなあ、あんなに早く走れるんだ。
僕とシロちゃんは、身体能力強化の魔法を使わないと駄目なんだよね。
そして、ぐるっと走ってきた軍人さんが戻ってきました。
「はあはあ、大丈夫です」
「ふうふう、やってください」
大丈夫ってオッケーを貰ったので、僕は溜めていた魔力を一気に解放しました。
「じゃあ、いきますね」
シュインシュインシュイン、ズゴゴゴゴゴ!
「な、何だこの魔法は!」
「一瞬にして、地面が均されていくぞ」
僕の周りに大量の魔法陣が現れたのと同時に、一気に地面が均されていきます。
事前に念入りに確認したので、派手な魔法に見えてそこまで魔力を使っていないんだよね。
一分もかからずに、訓練場の全ての土を均し終えました。
「な、何だ? あれは魔法か?」
「反則的な魔法だぞ」
「も、もしかして、あそこにいる小さな子が黒髪の魔術師なのか?」
何だろうと訓練場の方を見ていた人も、僕が使った魔法を見てビックリをしていました。
これで、マイスター師団長さんからの最初の依頼はこれで終わりですね。
ここで、黙って腕を組んで成り行きを見守っていたネストさんが豪快に笑い始めました。
「ははは、これが黒髪の魔術師の魔法か。しかも、ただ魔法を放つだけでなくキッチリと確認もするとは。幼いのに、中々できない配慮だ」
ネストさん的には、僕がキッチリと下準備をして魔法を使ったのが好印象みたいです。
やっぱり出来る人って、そういうところもちゃんと見ているんだね。
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