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第四章 西の辺境伯領
散歩の三百二十七話 超面倒くさくて超危険な組織
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ここで、屋敷にアオを連れた先代様が戻ってきました。
「アオに探索魔法を使って貰いながら街中を調べたが、どうも捕まえた連中で全てみたいだな。ともあれ、防壁の検問も兵を増やして対応しないとならない」
アオって、探索魔法が使えたんだ。
僕達に向けて触手をふりふりとしているけど、いずれにせよ一先ず落ち着いたという事ですね。
「応接室に集まろう。これからの話をしないとならないな」
珍しく真面目な顔をしている辺境伯樣が、僕達を促しました。
色々な事を決めないとならないもんね。
という事で、皆で応接室に移動します。
「既に王都にあるカスアク伯爵家へは、軍が捜索に入ったそうだ。人神教は闇組織レッドスコーピオンとの繋がりが確認されているから、国も非合法組織として警戒していたんだ」
「まあ、読んで字の如く、人神教は人族主義の連中ね。主に、獣人に反感を持っている富裕層が絡んでいるわ」
非合法組織と言う割には、屋敷の前に現れた連中はあっさりと組織名を名乗っていたけどね。
辺境伯樣とエミリア様が面倒くさそうに応えていたけど、確かに厄介な組織だね。
「そういえば、東の辺境伯領で教会の中にいる人族主義の連中と対峙した事がありました。何か、関係があるんですか?」
「大アリだ。教会の中にも人神教が潜り込んでいて、表立って活動しているのが人族主義の連中だ。奴らは異様な程に人神を崇めているから、別に隠しているわけじゃない」
おおう、とりあえず超面倒くさくて超危険な組織ってのは分かりました。
相手にするのが、本当に嫌だなあ。
「貴族主義の中には、選民意識の強い者がいる。そいつ等と人神教が繋がっているだろう。カスアク伯爵家も、間違いなくそのパターンだな」
「確かにあのカスアク伯爵家の息子も、異常な程獣人を嫌っていましたね」
更に、貴族も絡んだ事にもなっている。
そういう連中から、犯罪組織に資金が流れているんだろうね。
「収穫祭はやるぞ。奴らに、住民の楽しみを潰されてたまるか。勿論、厳重警戒はするがな」
「広場の瓦礫の撤去も始まった。アオに吸収できるものは、既に対処して貰ったがな」
辺境伯様と先代様の言葉に、僕達も頷きます。
僕達も、ここまで来て止める気は全くありません。
準備はあと二日しかないけど、できる事をやらないと。
「さて、話し合いはこの辺にしましょう。朝食もまだですし、しっかりと食べて動きましょうね」
「「「はい!」」」
エミリア様がこの場を締めて、僕達は食堂に向かいました。
「「「おかえりー」」」
「お帰りなさいませ。朝食の準備が出来ておりますわ」
食堂に着くと、一足先にパンをもしゃもしゃと食べているケントちゃんとフランとホルンの姿がありました。
マリアさんがニコリと出迎えてくれて、僕達のちょっと荒んだ心も落ち着きました。
さて、朝食を食べて頑張ろう。
「アオに探索魔法を使って貰いながら街中を調べたが、どうも捕まえた連中で全てみたいだな。ともあれ、防壁の検問も兵を増やして対応しないとならない」
アオって、探索魔法が使えたんだ。
僕達に向けて触手をふりふりとしているけど、いずれにせよ一先ず落ち着いたという事ですね。
「応接室に集まろう。これからの話をしないとならないな」
珍しく真面目な顔をしている辺境伯樣が、僕達を促しました。
色々な事を決めないとならないもんね。
という事で、皆で応接室に移動します。
「既に王都にあるカスアク伯爵家へは、軍が捜索に入ったそうだ。人神教は闇組織レッドスコーピオンとの繋がりが確認されているから、国も非合法組織として警戒していたんだ」
「まあ、読んで字の如く、人神教は人族主義の連中ね。主に、獣人に反感を持っている富裕層が絡んでいるわ」
非合法組織と言う割には、屋敷の前に現れた連中はあっさりと組織名を名乗っていたけどね。
辺境伯樣とエミリア様が面倒くさそうに応えていたけど、確かに厄介な組織だね。
「そういえば、東の辺境伯領で教会の中にいる人族主義の連中と対峙した事がありました。何か、関係があるんですか?」
「大アリだ。教会の中にも人神教が潜り込んでいて、表立って活動しているのが人族主義の連中だ。奴らは異様な程に人神を崇めているから、別に隠しているわけじゃない」
おおう、とりあえず超面倒くさくて超危険な組織ってのは分かりました。
相手にするのが、本当に嫌だなあ。
「貴族主義の中には、選民意識の強い者がいる。そいつ等と人神教が繋がっているだろう。カスアク伯爵家も、間違いなくそのパターンだな」
「確かにあのカスアク伯爵家の息子も、異常な程獣人を嫌っていましたね」
更に、貴族も絡んだ事にもなっている。
そういう連中から、犯罪組織に資金が流れているんだろうね。
「収穫祭はやるぞ。奴らに、住民の楽しみを潰されてたまるか。勿論、厳重警戒はするがな」
「広場の瓦礫の撤去も始まった。アオに吸収できるものは、既に対処して貰ったがな」
辺境伯様と先代様の言葉に、僕達も頷きます。
僕達も、ここまで来て止める気は全くありません。
準備はあと二日しかないけど、できる事をやらないと。
「さて、話し合いはこの辺にしましょう。朝食もまだですし、しっかりと食べて動きましょうね」
「「「はい!」」」
エミリア様がこの場を締めて、僕達は食堂に向かいました。
「「「おかえりー」」」
「お帰りなさいませ。朝食の準備が出来ておりますわ」
食堂に着くと、一足先にパンをもしゃもしゃと食べているケントちゃんとフランとホルンの姿がありました。
マリアさんがニコリと出迎えてくれて、僕達のちょっと荒んだ心も落ち着きました。
さて、朝食を食べて頑張ろう。
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