転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第二十七章 ちびっ子たちの冒険者デビュー

八百三十二話 午前中はほのぼのとしています

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 今日も仕事をしているんですけど、宰相執務室が託児所みたいになっています。

「「かきかき」」
「あうー」
「はいはい、絵本を読みましょうね」
「エレノアが読んであげるの」

 ルカちゃんとエドちゃんは応接セットで書き取りの勉強をしていて、エリちゃんもリズに抱っこされつつエレノアに絵本を読んで貰っていました。
 急遽王妃様とアリア様に面会が入ったみたいで、ちびっ子を僕達に預けられました。
 サンディ、イヨも、ルカちゃんエドちゃんに勉強を教えています。
 因みに、今日はメアリは家で勉強するそうなのでお休みです。

「大人しくしてくれる分なら、全然問題ないわね。うちの子なんて、家中走り回っていたよ」
「ああ、分かります。うちの子も、腕白で凄かったんですよ。子どもは風の子って言いますけど、少しくらい落ち着いて欲しいものですよ」
「うんうん、そうですよね。素直に勉強してくれるなんて、絶対にありえませんので」

 シーラさんを始めとする職員の皆さんが、勉強をしている子ども達を見て羨ましそうにしていた。
 確かに、僕としても大人しくしてくれる分なら全然構いません。
 宰相も全く気にせずに仕事をしています。

「キュー!」
「グルルル」

 因みに、飛天虎の子どももマジカルラットに加えてスラちゃんとプリンから従魔たるものの心構えを教えて貰っています。
 皆からねこちゃんって言われているけど、今度ちゃんとした名前をつけてあげないと。
 うちにいる飛竜の子どもも、その内に名前を考えないとね。
 
「あっ、そうだ。お兄ちゃん、今度治療院で怪我した人を治療して欲しいんだって。今度の安息日に行ってこようよ!」
「いいよ。でも、王都と辺境伯領のどっちなの?」
「両方だって。辺境伯様と王妃様が行っていたの」

 サギー男爵領での騒乱があったら、怪我人が増えたのは事実。
 治療だったら僕たちの得意分野だし、冒険者活動だから僕も行いたいな。
 治療だったらミカエルとブリットを連れて行っても良いし、荷物運びとかもあるだろうな。

「「かきかき、できた!」」
「綺麗に書けてるね。上手だよ」
「じゃあ、次を頑張ろう」

 ルカちゃんとエドちゃんは、サンディとイヨが上手く褒めながら書き取りの続きをしています。
 まだまだ上手に文字は書けないけど、それでも少しずつ上達していますね。

「あー!」
「はいはい、次の絵本ね」
「じゃあ、これが良いかな」

 エリちゃんも、リズとエレノアに絵本を読んで貰って凄くご機嫌です。
 みんな子どもと接する機会が多いから、マジックバッグの中に数種類の絵本を常備しています。
 僕も何冊か持っていて、たまに読んであげる事もあります。
 では、僕は確認が終わった書類を。

「宰相、確認終わりました。今日は書類の量が少ないですね」
「新年も少し過ぎて、事業が動き出したのもあるだろう。順調にいっている証拠だ。途中修正が入ったら、それこそ訂正申請が沢山上がって来るぞ」

 宰相も、今日は書類が少なくてホッとしています。
 あっという間に承認作業が終わったので、手持ち無沙汰になった宰相はエリちゃんのところに向かって行きました。
 うん、嫌な予感しかしないよ。

「ほうれ、エリちゃん、絵本を読んであげようか?」
「ぷいっ」
「エリちゃんが嫌だって」
「エリちゃんに絵本を読んであげるのは、お姉ちゃんの役割なの」
「「「くすくす」」」

 やっぱりというか、エリちゃんは宰相に抱っこされるのも嫌がっていた。
 直ぐに、リズとエレノアが宰相からエリちゃんを隠しちゃった。
 職員もこの展開が読めたのか、やっぱりって感じで笑っていた。

「ほら、あんたは席に戻りなさい。前にもしつこくして孫に顔面をはたかれたでしょうが」
「とほほ……」

 宰相はシーラさんにも追撃をくらって、とぼとぼと席に戻っていった。
 レイカちゃんにしつこくして何回も顔をはたかれたのに、めげることなくしつこくするもんね。
 こうして、午前中の業務は無事に終了です。
 うーん、王妃様とアリア様が姿を見せなかった。
 何かあったのかな?
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