453 / 880
第二十三章 ルルーさんの結婚式と新たな命の誕生
五百七十九話 ジンさんのスピーチと披露宴
しおりを挟む
披露宴会場となっている屋敷の中のダンスホールには、沢山の人が集まっていました。
その中を、馬車から降りてきた新郎新婦に僕達が入ってきました。
「おお、新郎新婦のお出ましだぜ」
「早く座らないと」
主にランディさんの同級生と思わしき男性陣から冷やかしの声がかけられる中、ランディさんとルルーさんとクラヴィーアさんが席に座りました。
そして、乾杯の音頭をジンさんが務める事に。
「「「うう、うぅ……」」」
商務卿一家の男性陣は、相変わらず使い物にならないもんね。
というか、泣きすぎで水分がカラカラにならないのかな?
「えー、まさかこうして妹と妹が仕えていた令嬢の結婚式のスピーチをするとは思っていませんでした。三人とも結婚おめでとう。幸せになってくれ」
「お兄ちゃん……」
ストレートなジンさんの祝福の言葉に、ルルーさんも思わず泪目です。
そんなルルーさんに、ランディさんがそっとハンカチを差し出してくれました。
「ランディに一言、妻の言う事に苦言を呈すのは良いが逆らうなよ。特に子どもができたら、家の中は妻が実権を握る事になるぞ」
ジンさんが半ば実体験の様な忠告をすると、会場がどっとわきました。
まあ、僕も妻が実権を握っているのは良く見たよね。
「それでは、ブランダーク男爵家の益々の発展を祝って、乾杯!」
「「「乾杯!」」」
ジンさんらしい挨拶で、乾杯がされました。
後は各々自由な時間です。
早速ランディさんの同級生の男性陣がひな壇に向かって行ったけど、そこに割り込んでいった集団が。
「「「おめでとー!」」」
「ありがとうね」
「皆も頑張ったね」
「偉かったわ。後でお小遣いを上げるわ」
「「「えへへ」」」
結婚式でフラワーボーイやフラワーガールを頑張った、ミカエル達がおめでとうと言いに行きました。
もう、ほんわかとした雰囲気で、ランディさんは何故かルカちゃんとエドちゃんに抱っこをせがまれていました。
そして、クラヴィーアさんがお酒を両手に集まってきた男性陣をギロリと睨みつけました。
「あんた達、ルカリオ王子殿下とエドガー王子殿下の前で、私達にお酒を無理に飲ませようとしないわよね?」
「「「ひぇぇぇ……」」」
おお、クラヴィーアさんは先輩モードですね。
流石に男性陣も、ランディさんにお酒を飲ませるのは諦めたみたいです。
「「「うぅ、ううう……」」」
「ほらほら、言ったじゃないか。娘さんを送り出す時にも泣くんじゃないかって」
「「「うわーん!」」」
「駄目だこりゃ……」
商務卿の所には、レイナさんの結婚式で隣に座った冒険者がいました。
あの時と、全く同じ光景ですね。
「よし、今度こそ」
「行くぞ!」
あっ、またランディさんの同級生がひな壇に向かったよ。
でも残念なことに、既にひな壇には別の人がいました。
「ふふ、とても和やかな結婚式ですわね」
ひな壇にいたのは、ニコニコとしたカレン様でした。
うん、流石に聖女様だというのは直ぐに分かったらしく、ランディさんの同級生はすごすごと逃げ帰ってきました。
そして、ランディさんの同級生は、三回目のひな壇への突撃は叶いませんでした。
「おっ、若い子が沢山いるねー」
「お姉さん達と飲んでいかない?」
「「「ひえー」」」
そう、独身女性軍団とクレイモアさんに絡まれてしまったのです。
ランディさんの同級生は独身女性軍団にかっちりと肩を組まされて、そのままどこかに連れて行かれました。
うん、見なかった事にしておこう。
全般的にはとても和やかな披露宴で、よく見ると男女二人で和やかに話をしている人もいます。
リズ達とミカエル達もとても楽しそうにしているし、良い披露宴ですね。
「あー!」
「助けてー!」
「ふふふ、逃さないわよ」
何処かで独身女性の餌食になっている人がいるけど、気にしないことにしよう。
その中を、馬車から降りてきた新郎新婦に僕達が入ってきました。
「おお、新郎新婦のお出ましだぜ」
「早く座らないと」
主にランディさんの同級生と思わしき男性陣から冷やかしの声がかけられる中、ランディさんとルルーさんとクラヴィーアさんが席に座りました。
そして、乾杯の音頭をジンさんが務める事に。
「「「うう、うぅ……」」」
商務卿一家の男性陣は、相変わらず使い物にならないもんね。
というか、泣きすぎで水分がカラカラにならないのかな?
「えー、まさかこうして妹と妹が仕えていた令嬢の結婚式のスピーチをするとは思っていませんでした。三人とも結婚おめでとう。幸せになってくれ」
「お兄ちゃん……」
ストレートなジンさんの祝福の言葉に、ルルーさんも思わず泪目です。
そんなルルーさんに、ランディさんがそっとハンカチを差し出してくれました。
「ランディに一言、妻の言う事に苦言を呈すのは良いが逆らうなよ。特に子どもができたら、家の中は妻が実権を握る事になるぞ」
ジンさんが半ば実体験の様な忠告をすると、会場がどっとわきました。
まあ、僕も妻が実権を握っているのは良く見たよね。
「それでは、ブランダーク男爵家の益々の発展を祝って、乾杯!」
「「「乾杯!」」」
ジンさんらしい挨拶で、乾杯がされました。
後は各々自由な時間です。
早速ランディさんの同級生の男性陣がひな壇に向かって行ったけど、そこに割り込んでいった集団が。
「「「おめでとー!」」」
「ありがとうね」
「皆も頑張ったね」
「偉かったわ。後でお小遣いを上げるわ」
「「「えへへ」」」
結婚式でフラワーボーイやフラワーガールを頑張った、ミカエル達がおめでとうと言いに行きました。
もう、ほんわかとした雰囲気で、ランディさんは何故かルカちゃんとエドちゃんに抱っこをせがまれていました。
そして、クラヴィーアさんがお酒を両手に集まってきた男性陣をギロリと睨みつけました。
「あんた達、ルカリオ王子殿下とエドガー王子殿下の前で、私達にお酒を無理に飲ませようとしないわよね?」
「「「ひぇぇぇ……」」」
おお、クラヴィーアさんは先輩モードですね。
流石に男性陣も、ランディさんにお酒を飲ませるのは諦めたみたいです。
「「「うぅ、ううう……」」」
「ほらほら、言ったじゃないか。娘さんを送り出す時にも泣くんじゃないかって」
「「「うわーん!」」」
「駄目だこりゃ……」
商務卿の所には、レイナさんの結婚式で隣に座った冒険者がいました。
あの時と、全く同じ光景ですね。
「よし、今度こそ」
「行くぞ!」
あっ、またランディさんの同級生がひな壇に向かったよ。
でも残念なことに、既にひな壇には別の人がいました。
「ふふ、とても和やかな結婚式ですわね」
ひな壇にいたのは、ニコニコとしたカレン様でした。
うん、流石に聖女様だというのは直ぐに分かったらしく、ランディさんの同級生はすごすごと逃げ帰ってきました。
そして、ランディさんの同級生は、三回目のひな壇への突撃は叶いませんでした。
「おっ、若い子が沢山いるねー」
「お姉さん達と飲んでいかない?」
「「「ひえー」」」
そう、独身女性軍団とクレイモアさんに絡まれてしまったのです。
ランディさんの同級生は独身女性軍団にかっちりと肩を組まされて、そのままどこかに連れて行かれました。
うん、見なかった事にしておこう。
全般的にはとても和やかな披露宴で、よく見ると男女二人で和やかに話をしている人もいます。
リズ達とミカエル達もとても楽しそうにしているし、良い披露宴ですね。
「あー!」
「助けてー!」
「ふふふ、逃さないわよ」
何処かで独身女性の餌食になっている人がいるけど、気にしないことにしよう。
295
お気に入りに追加
8,637
あなたにおすすめの小説
あれ?なんでこうなった?
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、正妃教育をしていたルミアナは、婚約者であった王子の堂々とした浮気の現場を見て、ここが前世でやった乙女ゲームの中であり、そして自分は悪役令嬢という立場にあることを思い出した。
…‥って、最終的に国外追放になるのはまぁいいとして、あの超屑王子が国王になったら、この国終わるよね?ならば、絶対に国外追放されないと!!
そう意気込み、彼女は国外追放後も生きていけるように色々とやって、ついに婚約破棄を迎える・・・・はずだった。
‥‥‥あれ?なんでこうなった?
王家も我が家を馬鹿にしてますわよね
章槻雅希
ファンタジー
よくある婚約者が護衛対象の王女を優先して婚約破棄になるパターンのお話。あの手の話を読んで、『なんで王家は王女の醜聞になりかねない噂を放置してるんだろう』『てか、これ、王家が婚約者の家蔑ろにしてるよね?』と思った結果できた話。ひそかなサブタイは『うちも王家を馬鹿にしてますけど』かもしれません。
『小説家になろう』『アルファポリス』(敬称略)に重複投稿、自サイトにも掲載しています。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?
【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する
土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。
異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。
その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。
心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。
※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。
前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。
主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。
小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
聖女の姉が行方不明になりました
蓮沼ナノ
ファンタジー
8年前、姉が聖女の力に目覚め無理矢理王宮に連れて行かれた。取り残された家族は泣きながらも姉の幸せを願っていたが、8年後、王宮から姉が行方不明になったと聞かされる。妹のバリーは姉を探しに王都へと向かうが、王宮では元平民の姉は虐げられていたようで…聖女になった姉と田舎に残された家族の話し。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。