3 / 24
みんなの人気者
しおりを挟む
「大体、3年ってもう引退じゃないの?」
貴良が怪訝な顔をして、それでも素直に用意された席に座って俺を見た。
「うん、俺引退。だから本当は修ちゃんが会長だよ」
「そう、俺が会長なんだけどね、匠くんがまだいたいっていうから」
そう言って修ちゃんが俺をちらりと見た。
でも見逃さない。
俺を見る振りして、さりげなく貴良を見てる。
会長の佐伯修吾はイケメンで成績優秀、教師からの信頼も厚い優等生だけど。
頭がいいからこそ油断ならない男なんだよ。
「まだいたいって・・・・」
「だってうちのがっこ、どうせ大学までエスカレーター式だし、引退しても意味ないから。ここに来るとみんないるから楽しいじゃん」
小・中・高・大学まで一貫校であるうちの学校はそれぞれの段階で試験はあるにせよ、一度入ってしまえばほとんどの生徒が大学まで通っていた。
そのため高校の、しかも途中から編入してくる貴良のような生徒はとても珍しかった。
「匠さんは何もしないからそうなんでしょうよ。会長になった時から仕事は全部修吾さんがやってたじゃない」
ゲームから目を離さずにナリが言う。
会計兼書記をやっていた成田和樹は、1年生ながらその手腕は先生からも一目置かれる存在。
童顔でかわいらしく人当たりのよさそうな風貌だけど、意外と抜け目のない男なんだ。
実質、この生徒会修ちゃんとナリが動かしてるんだよなあ。
「たくちゃんは大体いつも何か食べてるか寝てるもんね。いっちばん楽してる!」
副会長の田部俊哉が楽しそうに笑った。
田部ちゃんは茶髪でスタイルがよく、その明るい性格でみんなの人気者だ。
「ふはは、田部ちゃんには言われたくねえよ!いつも一緒にスイーツ食べてるじゃん!」
「えへへ。あ、今日もあるよ、シュークリーム!貴ちゃんも食べるでしょ?」
「貴ちゃん・・・・・?」
貴良が目をぱちくりさせている。
「今日は誰からの差し入れ?また料理部?」
さっそく箱の中からシュークリームを取ろうと俺が手を伸ばすと、ナリに手をぱちんとはじかれた。
「手ぇ洗ってきなさいよ、汚いな。それから今日は貴良くん優先だから!」
「え・・・・俺?」
「そ。今日は貴良くんが生徒会に入ってくれた記念日だからね」
「記念日・・・・?」
貴良がきょとんと目を瞬かせた。
おもむろに田部ちゃんが立ち上がると棚から5人分のマグカップを取り、電気ポットの方へ行った。
「今お茶入れるね!あ、それね、今日は英語の佐野先生からの差し入れだよ。ナリがもらってきた」
「・・・・相変わらず先生にはうけがいいな、ナリ」
修ちゃんが苦笑する。
そういう修ちゃんだってかなり先生からのうけはいい。
先生だけじゃなくて生徒からも。
憧れの的、ってやつだ。
田部ちゃんも運動神経抜群で女子に絶大な人気があるし、ナリももてる。
俺は・・・・まぁ、そこそこ人気はある、と思う。
そんな俺たちが今一番気になってる存在。
それが、『志筑貴良』だった・・・・。
貴良が怪訝な顔をして、それでも素直に用意された席に座って俺を見た。
「うん、俺引退。だから本当は修ちゃんが会長だよ」
「そう、俺が会長なんだけどね、匠くんがまだいたいっていうから」
そう言って修ちゃんが俺をちらりと見た。
でも見逃さない。
俺を見る振りして、さりげなく貴良を見てる。
会長の佐伯修吾はイケメンで成績優秀、教師からの信頼も厚い優等生だけど。
頭がいいからこそ油断ならない男なんだよ。
「まだいたいって・・・・」
「だってうちのがっこ、どうせ大学までエスカレーター式だし、引退しても意味ないから。ここに来るとみんないるから楽しいじゃん」
小・中・高・大学まで一貫校であるうちの学校はそれぞれの段階で試験はあるにせよ、一度入ってしまえばほとんどの生徒が大学まで通っていた。
そのため高校の、しかも途中から編入してくる貴良のような生徒はとても珍しかった。
「匠さんは何もしないからそうなんでしょうよ。会長になった時から仕事は全部修吾さんがやってたじゃない」
ゲームから目を離さずにナリが言う。
会計兼書記をやっていた成田和樹は、1年生ながらその手腕は先生からも一目置かれる存在。
童顔でかわいらしく人当たりのよさそうな風貌だけど、意外と抜け目のない男なんだ。
実質、この生徒会修ちゃんとナリが動かしてるんだよなあ。
「たくちゃんは大体いつも何か食べてるか寝てるもんね。いっちばん楽してる!」
副会長の田部俊哉が楽しそうに笑った。
田部ちゃんは茶髪でスタイルがよく、その明るい性格でみんなの人気者だ。
「ふはは、田部ちゃんには言われたくねえよ!いつも一緒にスイーツ食べてるじゃん!」
「えへへ。あ、今日もあるよ、シュークリーム!貴ちゃんも食べるでしょ?」
「貴ちゃん・・・・・?」
貴良が目をぱちくりさせている。
「今日は誰からの差し入れ?また料理部?」
さっそく箱の中からシュークリームを取ろうと俺が手を伸ばすと、ナリに手をぱちんとはじかれた。
「手ぇ洗ってきなさいよ、汚いな。それから今日は貴良くん優先だから!」
「え・・・・俺?」
「そ。今日は貴良くんが生徒会に入ってくれた記念日だからね」
「記念日・・・・?」
貴良がきょとんと目を瞬かせた。
おもむろに田部ちゃんが立ち上がると棚から5人分のマグカップを取り、電気ポットの方へ行った。
「今お茶入れるね!あ、それね、今日は英語の佐野先生からの差し入れだよ。ナリがもらってきた」
「・・・・相変わらず先生にはうけがいいな、ナリ」
修ちゃんが苦笑する。
そういう修ちゃんだってかなり先生からのうけはいい。
先生だけじゃなくて生徒からも。
憧れの的、ってやつだ。
田部ちゃんも運動神経抜群で女子に絶大な人気があるし、ナリももてる。
俺は・・・・まぁ、そこそこ人気はある、と思う。
そんな俺たちが今一番気になってる存在。
それが、『志筑貴良』だった・・・・。
10
あなたにおすすめの小説
もう一度言って欲しいオレと思わず言ってしまったあいつの話する?
藍音
BL
ある日、親友の壮介はおれたちの友情をぶち壊すようなことを言い出したんだ。
なんで?どうして?
そんな二人の出会いから、二人の想いを綴るラブストーリーです。
片想い進行中の方、失恋経験のある方に是非読んでもらいたい、切ないお話です。
勇太と壮介の視点が交互に入れ替わりながら進みます。
お話の重複は可能な限り避けながら、ストーリーは進行していきます。
少しでもお楽しみいただけたら、嬉しいです。
(R4.11.3 全体に手を入れました)
【ちょこっとネタバレ】
番外編にて二人の想いが通じた後日譚を進行中。
BL大賞期間内に番外編も完結予定です。
華麗に素敵な俺様最高!
モカ
BL
俺は天才だ。
これは驕りでも、自惚れでもなく、紛れも無い事実だ。決してナルシストなどではない!
そんな俺に、成し遂げられないことなど、ないと思っていた。
……けれど、
「好きだよ、史彦」
何で、よりよってあんたがそんなこと言うんだ…!
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
台風の目はどこだ
あこ
BL
とある学園で生徒会会長を務める本多政輝は、数年に一度起きる原因不明の体調不良により入院をする事に。
政輝の恋人が入院先に居座るのもいつものこと。
そんな入院生活中、二人がいない学園では嵐が吹き荒れていた。
✔︎ いわゆる全寮制王道学園が舞台
✔︎ 私の見果てぬ夢である『王道脇』を書こうとしたら、こうなりました(2019/05/11に書きました)
✔︎ 風紀委員会委員長×生徒会会長様
✔︎ 恋人がいないと充電切れする委員長様
✔︎ 時々原因不明の体調不良で入院する会長様
✔︎ 会長様を見守るオカン気味な副会長様
✔︎ アンチくんや他の役員はかけらほども出てきません。
✔︎ ギャクになるといいなと思って書きました(目標にしましたが、叶いませんでした)
逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、
隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。
しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです…
オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が
なかたのでした。
本当の花嫁じゃない。
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
デコボコな僕ら
天渡清華
BL
スター文具入社2年目の宮本樹は、小柄・顔に自信がない・交際経験なしでコンプレックスだらけ。高身長・イケメン・実家がセレブ(?)でその上優しい同期の大沼清文に内定式で一目惚れしたが、コンプレックスゆえに仲のいい同期以上になれずにいた。
そんな2人がグズグズしながらもくっつくまでのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる