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苏安皇国編 〜赤く染まる森、鳳と凰の章〜
悪戯
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地形を変えられた地下牢獄に爆発音が響く。
「もう、攻撃魔法も使えるなんて!」
ファズミルの放つ魔法は豪快に床を刳り、壁を破壊する。
「生存優先ったって、どうしろってんですかぁ!」
社龍は叫びながら器用に魔法を結界で弾いている。
「こうなったら、私も地形動かしちゃうわよ」
フレデリカは社龍の前に立った。
「動け!」
すると、壁が勢い良く動き始める。
「走って!」
フレデリカは閃光弾を投げると二人の背を押した。
三人がファズミルの攻撃を躱しながら壁の向こうにある部屋へ走ると、全ての壁が滅茶苦茶に移動してフレデリカ達の気配を遮断する。
「凄え、何て魔法なんだ?」
「古の魔法には、名前も相応しい詠唱も無いわ」
「詠唱が無い?」
詠唱とは、言霊で魔力を高めて精密に操作するための手段。しかし太古の昔には詠唱も名称も無かった。乱雑で、粗削りな魔法が銃弾と共に飛び交う時代。それが神代だ。
「建築物を操作する魔法は私とアレッサンドロが生まれるより前からあった。だけど、新世界に渡って来たのは愚かで脆弱な者達。この魔法が残っているなんておかしいのよ!」
ガロデル闘技場を操ったあの時。あの時に違和感に気付くべきだったのだ。
「階段がある。何か臭うけど…地下へ行くわよ!」
そしてネメシア達は。
「嘘でしょ、これ全部倒すの!?」
ネメシアの絶叫が響く。
それもそうだろう。目の前には死体が幾つも滅茶苦茶にくっついたような魔物がうじゃうじゃとひしめいているのだから。
「いや、倒す以外の選択肢は無かろう」
「匂い移りしそう…」
そう言ってネメシアはロルツのふさふさした白い腕の毛に顔を埋める。
「お日様の匂いだぁ」
「やめろよ気色悪い」
無情にも突き放されたネメシアは、今度は苏月の背中に顔をくっつける。
「え、めっちゃ良い匂い。お香かな、高級感がパネェ…髪の毛何で洗ってるんだろう」
水晶盤の向こうの舞蘭が答える。
『最近流行りのヘックスを使ってるわよ。ネメシア君も今度使ってみる?』
「え、良いの!?やったぁ!」
そう言って思い切り苏月の長く美しい髪に顔を埋める。
「…もう、四十路のオッサンの匂いを嗅ぐんじゃない。ほら敵、倒すぞ敵」
そう言って苏月が丁寧にネメシアを剥がして前を向かせると、ネメシアはおぇーっと言った。
「アレンを探して此処を出るぞ。早いうちに慣れておきなさい」
ロルツは短剣を取り出した。
地下の方が強い魔物が居る。アレンが何処まで落ちたのか分からない。早く合流しないと、全員が生きた状態で出られない可能性がある。此処でもたもたしている暇は無いのだ。
「ネメシア、貴公も武器を構えろ。さっさとこいつらを始末するぞ」
そしてそのアレンは。
「あ痛たたたたた…」
アレンは尻をさすりながら立ち上がる。どうやらかなり下まで落とされたらしく、腐敗臭が強く漂って来る。
(処刑場だって?こんな腐った匂いの立ち込める場所が処刑場なんて御免だね)
視界を覆い尽くす程の靄は人の形を作りながら嘲笑う。
『あれ、正義君だぁ!また僕の悪戯止めようってのかい?そうはいかないよ!』
何処か懐かしい、聞き覚えのある声。靄が形作るその人影の手を掴もうとすると、人影は踊るようにアレンの手を躱す。
何処まで落ちてしまったのか分からない。暗い地下監獄はひっそりと静まり返っており、不気味な事この上無い。しかしアレンが剣を持つと、白い刀身がアレンを導くように、守るように輝く。
『わっ、眩しい!ちぇっ、何だよ!』
アレンの視界は黒い靄で覆われていたが、白い光が靄と煩い声を取り払う。その光は温かく、懐かしいものだった。
『…ン、…レン、アレン』
突然響いた懐かしい声。
振り向くと、そこに背の高い白い魔人が居た。
「…コーネリアス?」
コーネリアスは頭をぽりぽり掻いて言った。
『本当にこの先へ進むのか?』
その声は心配で満ちていた。
「うん。進まなきゃ、皆の元へ戻れない」
『へぇ、仲間ができたのかい?』
アレンは少し視線を落とすが、暫くした後に頷いた。少し気恥ずかしいが、アレンには仲間ができた。背中を合わせられる仲間が居る。
『そうかい…俺は、お前が心配だったんだ。外へ出て、差別されてないかとかさ』
「差別は大丈夫。慣れてるし、皆が気を遣ってくれてる」
そう言うと、コーネリアスは少し暗い顔をした。
『この先行くんなら、気を付けなよ。何か禍々しい気配がする。憎悪と愉悦、憤怒…精神体になった俺だから分かるけど、色んな感情が入り乱れてる。前回みたいに守れないかも知れない』
前回とは、グラコス上空での戦いの事だろう。
「大丈夫だよ、俺はもう子供じゃない。俺はコーネリアスの息子だよ」
本当は違う。種馬はアレッサンドロだ。だが、アレンにとっての父は、名前と衣食住、言葉と幸せを与えてくれたコーネリアス唯一人だ。コーネリアスとは血の繋がりは無い。だが、たったの五年でも親子としての絆がある。
アレンの顔を見たコーネリアスは白い顔に笑みを浮かべてアレンの頭を撫でる。
『お前は俺の自慢の息子だ。気を付けて行くんだよ、今の父ちゃんじゃ大して何も出来ないけど…』
本当は側でアレンを守りたかった筈だ。それが出来ない悔しさでいっぱいの顔を隠すように笑みを浮かべると、姿がゆっくり消えていく。
姿は消えてしまったが、見えないだけで側に居る。それが今のアレンには心強かった。
コーネリアスの姿が消えると、次第にあの声が大きくなる。
『正義君さぁ、本当に人間に守る価値あると思ってんの?』
『馬鹿じゃない?人間は醜い種族だよ。人間は、ゴミだ』
『神々が知的生命体を滅ぼそうとする理由がよく分かるよ。僕達は神の戯れで生まれただけの分際で、文化と娯楽、そして力を得た。そしてその力で世界を汚しているんだから。害虫は取り除かないとね』
誰かの記憶のようだが、害虫、ゴミなど、アレンに向けられているかのようなその言葉は一歩進むごとに深く刻まれる。
『ドブネズミなんかを英雄にしようってのかい?君は本当に馬鹿だねぇ。それとも…憐れみのつもりかい?アレッサンドロ、テメェはいつからそんな偉くなったよ』
恐らく、シュルークの声だろう。自嘲気味な口調は自分だけでなく、他人も傷付ける諸刃の剣のようだ。その声と口調は何処か聞き覚えがある。
『こんな糞みたいな世界は滅んでしまえば良い。何だっけ、ああ、〈叡智の焔〉だ。これを新世界に送ったらどうなるだろう』
アレンが進むごとに大きくなるその声は、アレンの視線を目の前の扉へ導いた。
『新世界に核があると知ったら、皆どうなるんだろう。あーけど誰も核なんて信じてないか。だって、馬鹿なんだし』
黒い靄が形作る人影は、再びアレンの前に現れた。
『今のは僕の記憶。あの爆弾が一個でも爆発したらぁー、面白ぇ事になるよ?』
人影の口の部分が避けるように広がる。すると、正面の扉が開いた。その扉から黒い靄が凄い勢いで溢れ出している。
『憎悪の蓋が開いたねぇー。ねぇ正義君、テメェはこの世界の闇にどれだけ耐えられる?』
アレンより少し背の高い人影はアレンの顎を掴んでアレンの顔を覗き込む。その強引な仕草の割に顎を掴む力が余り無いのは、実体が無いからかも知れない。
「先ず、俺は正義君じゃない」
人影の避けたような口が一瞬丸くなる。そしてケタケタと笑い始めた。
『良いねぇ、その目!人を殺し過ぎた奴の目だ。やれ正義だの秩序だの言っていた昔の正義君より、僕は今の君の方が好きだよ』
「はいはい、どうも」
人影がアレンの顎から手を離すと、アレンは黒い靄が流れ出す扉へ向かった。
『正義君、五分で何人殺せる?』
「…?時間とか、敵の強さや相性によって変わるだろ」
扉の向こうへ足を踏み入れると、黒い靄で視界が一気に悪くなる。
『じゃあ質問。五分で民間人含め少なくとも二十万人を殺戮した男に、君は勝てる?』
突然、靄の中から分銅鎖が飛んでくる。
「うっ…!?」
何とか剣で弾くが、ミスリルやオリハルコンでできた刀身に傷ができる。
ジャラリ、と音がして靄がもう一つの人影を形作る。その人影が立ち上がると、身体に彩度の低い色が乗る。
「お前…!?」
『アンデッド大量発生の元凶、そしてこの城の人間を殺戮した張本人』
手脚を拘束された上裸の青年。長い白髪は溢れ出る魔力で靡き、手首からは拘束具とは別の、瞳と同じ赤黒い色の鎖が伸びている。
勝てる訳がない。瞬時にそう悟った。撤退を試みようとするも、鎖が行く手を阻む。
青年は心地良い低音で憎悪を込めて言葉を喋る。
『…皆、殺シニ…、シテ、ヤ、ル』
少なくとも二十万人を殺戮した化物。髪色は違うが、整ったその顔は間違い無く、若い頃の苏月だ。
「もう、攻撃魔法も使えるなんて!」
ファズミルの放つ魔法は豪快に床を刳り、壁を破壊する。
「生存優先ったって、どうしろってんですかぁ!」
社龍は叫びながら器用に魔法を結界で弾いている。
「こうなったら、私も地形動かしちゃうわよ」
フレデリカは社龍の前に立った。
「動け!」
すると、壁が勢い良く動き始める。
「走って!」
フレデリカは閃光弾を投げると二人の背を押した。
三人がファズミルの攻撃を躱しながら壁の向こうにある部屋へ走ると、全ての壁が滅茶苦茶に移動してフレデリカ達の気配を遮断する。
「凄え、何て魔法なんだ?」
「古の魔法には、名前も相応しい詠唱も無いわ」
「詠唱が無い?」
詠唱とは、言霊で魔力を高めて精密に操作するための手段。しかし太古の昔には詠唱も名称も無かった。乱雑で、粗削りな魔法が銃弾と共に飛び交う時代。それが神代だ。
「建築物を操作する魔法は私とアレッサンドロが生まれるより前からあった。だけど、新世界に渡って来たのは愚かで脆弱な者達。この魔法が残っているなんておかしいのよ!」
ガロデル闘技場を操ったあの時。あの時に違和感に気付くべきだったのだ。
「階段がある。何か臭うけど…地下へ行くわよ!」
そしてネメシア達は。
「嘘でしょ、これ全部倒すの!?」
ネメシアの絶叫が響く。
それもそうだろう。目の前には死体が幾つも滅茶苦茶にくっついたような魔物がうじゃうじゃとひしめいているのだから。
「いや、倒す以外の選択肢は無かろう」
「匂い移りしそう…」
そう言ってネメシアはロルツのふさふさした白い腕の毛に顔を埋める。
「お日様の匂いだぁ」
「やめろよ気色悪い」
無情にも突き放されたネメシアは、今度は苏月の背中に顔をくっつける。
「え、めっちゃ良い匂い。お香かな、高級感がパネェ…髪の毛何で洗ってるんだろう」
水晶盤の向こうの舞蘭が答える。
『最近流行りのヘックスを使ってるわよ。ネメシア君も今度使ってみる?』
「え、良いの!?やったぁ!」
そう言って思い切り苏月の長く美しい髪に顔を埋める。
「…もう、四十路のオッサンの匂いを嗅ぐんじゃない。ほら敵、倒すぞ敵」
そう言って苏月が丁寧にネメシアを剥がして前を向かせると、ネメシアはおぇーっと言った。
「アレンを探して此処を出るぞ。早いうちに慣れておきなさい」
ロルツは短剣を取り出した。
地下の方が強い魔物が居る。アレンが何処まで落ちたのか分からない。早く合流しないと、全員が生きた状態で出られない可能性がある。此処でもたもたしている暇は無いのだ。
「ネメシア、貴公も武器を構えろ。さっさとこいつらを始末するぞ」
そしてそのアレンは。
「あ痛たたたたた…」
アレンは尻をさすりながら立ち上がる。どうやらかなり下まで落とされたらしく、腐敗臭が強く漂って来る。
(処刑場だって?こんな腐った匂いの立ち込める場所が処刑場なんて御免だね)
視界を覆い尽くす程の靄は人の形を作りながら嘲笑う。
『あれ、正義君だぁ!また僕の悪戯止めようってのかい?そうはいかないよ!』
何処か懐かしい、聞き覚えのある声。靄が形作るその人影の手を掴もうとすると、人影は踊るようにアレンの手を躱す。
何処まで落ちてしまったのか分からない。暗い地下監獄はひっそりと静まり返っており、不気味な事この上無い。しかしアレンが剣を持つと、白い刀身がアレンを導くように、守るように輝く。
『わっ、眩しい!ちぇっ、何だよ!』
アレンの視界は黒い靄で覆われていたが、白い光が靄と煩い声を取り払う。その光は温かく、懐かしいものだった。
『…ン、…レン、アレン』
突然響いた懐かしい声。
振り向くと、そこに背の高い白い魔人が居た。
「…コーネリアス?」
コーネリアスは頭をぽりぽり掻いて言った。
『本当にこの先へ進むのか?』
その声は心配で満ちていた。
「うん。進まなきゃ、皆の元へ戻れない」
『へぇ、仲間ができたのかい?』
アレンは少し視線を落とすが、暫くした後に頷いた。少し気恥ずかしいが、アレンには仲間ができた。背中を合わせられる仲間が居る。
『そうかい…俺は、お前が心配だったんだ。外へ出て、差別されてないかとかさ』
「差別は大丈夫。慣れてるし、皆が気を遣ってくれてる」
そう言うと、コーネリアスは少し暗い顔をした。
『この先行くんなら、気を付けなよ。何か禍々しい気配がする。憎悪と愉悦、憤怒…精神体になった俺だから分かるけど、色んな感情が入り乱れてる。前回みたいに守れないかも知れない』
前回とは、グラコス上空での戦いの事だろう。
「大丈夫だよ、俺はもう子供じゃない。俺はコーネリアスの息子だよ」
本当は違う。種馬はアレッサンドロだ。だが、アレンにとっての父は、名前と衣食住、言葉と幸せを与えてくれたコーネリアス唯一人だ。コーネリアスとは血の繋がりは無い。だが、たったの五年でも親子としての絆がある。
アレンの顔を見たコーネリアスは白い顔に笑みを浮かべてアレンの頭を撫でる。
『お前は俺の自慢の息子だ。気を付けて行くんだよ、今の父ちゃんじゃ大して何も出来ないけど…』
本当は側でアレンを守りたかった筈だ。それが出来ない悔しさでいっぱいの顔を隠すように笑みを浮かべると、姿がゆっくり消えていく。
姿は消えてしまったが、見えないだけで側に居る。それが今のアレンには心強かった。
コーネリアスの姿が消えると、次第にあの声が大きくなる。
『正義君さぁ、本当に人間に守る価値あると思ってんの?』
『馬鹿じゃない?人間は醜い種族だよ。人間は、ゴミだ』
『神々が知的生命体を滅ぼそうとする理由がよく分かるよ。僕達は神の戯れで生まれただけの分際で、文化と娯楽、そして力を得た。そしてその力で世界を汚しているんだから。害虫は取り除かないとね』
誰かの記憶のようだが、害虫、ゴミなど、アレンに向けられているかのようなその言葉は一歩進むごとに深く刻まれる。
『ドブネズミなんかを英雄にしようってのかい?君は本当に馬鹿だねぇ。それとも…憐れみのつもりかい?アレッサンドロ、テメェはいつからそんな偉くなったよ』
恐らく、シュルークの声だろう。自嘲気味な口調は自分だけでなく、他人も傷付ける諸刃の剣のようだ。その声と口調は何処か聞き覚えがある。
『こんな糞みたいな世界は滅んでしまえば良い。何だっけ、ああ、〈叡智の焔〉だ。これを新世界に送ったらどうなるだろう』
アレンが進むごとに大きくなるその声は、アレンの視線を目の前の扉へ導いた。
『新世界に核があると知ったら、皆どうなるんだろう。あーけど誰も核なんて信じてないか。だって、馬鹿なんだし』
黒い靄が形作る人影は、再びアレンの前に現れた。
『今のは僕の記憶。あの爆弾が一個でも爆発したらぁー、面白ぇ事になるよ?』
人影の口の部分が避けるように広がる。すると、正面の扉が開いた。その扉から黒い靄が凄い勢いで溢れ出している。
『憎悪の蓋が開いたねぇー。ねぇ正義君、テメェはこの世界の闇にどれだけ耐えられる?』
アレンより少し背の高い人影はアレンの顎を掴んでアレンの顔を覗き込む。その強引な仕草の割に顎を掴む力が余り無いのは、実体が無いからかも知れない。
「先ず、俺は正義君じゃない」
人影の避けたような口が一瞬丸くなる。そしてケタケタと笑い始めた。
『良いねぇ、その目!人を殺し過ぎた奴の目だ。やれ正義だの秩序だの言っていた昔の正義君より、僕は今の君の方が好きだよ』
「はいはい、どうも」
人影がアレンの顎から手を離すと、アレンは黒い靄が流れ出す扉へ向かった。
『正義君、五分で何人殺せる?』
「…?時間とか、敵の強さや相性によって変わるだろ」
扉の向こうへ足を踏み入れると、黒い靄で視界が一気に悪くなる。
『じゃあ質問。五分で民間人含め少なくとも二十万人を殺戮した男に、君は勝てる?』
突然、靄の中から分銅鎖が飛んでくる。
「うっ…!?」
何とか剣で弾くが、ミスリルやオリハルコンでできた刀身に傷ができる。
ジャラリ、と音がして靄がもう一つの人影を形作る。その人影が立ち上がると、身体に彩度の低い色が乗る。
「お前…!?」
『アンデッド大量発生の元凶、そしてこの城の人間を殺戮した張本人』
手脚を拘束された上裸の青年。長い白髪は溢れ出る魔力で靡き、手首からは拘束具とは別の、瞳と同じ赤黒い色の鎖が伸びている。
勝てる訳がない。瞬時にそう悟った。撤退を試みようとするも、鎖が行く手を阻む。
青年は心地良い低音で憎悪を込めて言葉を喋る。
『…皆、殺シニ…、シテ、ヤ、ル』
少なくとも二十万人を殺戮した化物。髪色は違うが、整ったその顔は間違い無く、若い頃の苏月だ。
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