元執着ヤンデレ夫だったので警戒しています。

くまだった

文字の大きさ
9 / 10
現執着ヤンデレ先輩なのでじっとり可愛がります

5

しおりを挟む

 次の休日に遊びに行くと、素朴な料理も温かい家も感じはよかった。
 隠し部屋や地下室もないか確認したがなかった。怪しい言動もない。近所の人間も、田舎の町の素朴な人間だった。

 リゲルの兄弟や、近所のリゲルの友達は僕を見て驚いていた。

 貴族の人間を初めて見たのだろうか。
 「あんな綺麗な人初めてみた」と騒いでいるから、悪い印象ではないのだろう。
 
 リゲルの母親も僕の容姿を気に入ってくれているようで、ほっとする。
 遠慮されない程度に土産も用意する。リゲルの家は裕福な商家でしかも堅実な家庭だ。
 何が喜ばれるのか本当に悩んだ。

 料理はリゲルも手伝ったと聞いて、「だからおいしかったんんだね」というと、リゲルが照れている。

 一生僕のために料理を作ってくれないかなと思う。

 だれにもこの可愛いリゲルを見せなくないと思う。

 リゲルが席を離れている間に、リゲルの人柄に惹かれて、将来は結婚を考えて付き合いたいということを両親に伝えた。

 アングリと二人とも口が閉まらないくらい驚いていた。
 「あの子は知っているんですか?」と聞かれたので、ご両親の許可を得てから、アプローチをしようと思っていること、リゲルの気持ちがこちらに向くまで無理強いはしないことを告げた。


 リゲルの両親はリゲルの人を疑うことを知らない性格と、抜けたところがあるので、商売人には向かないと思っていたことを教えてくれた。

 僕は深く頷く。何故これほどまでしっかりした両親からあのリゲルが生まれたのか・・・。

 「身分が・・」
 「問題ありません」
 「周囲の人間が黙っていないでしょう」
 「決してリゲルが傷付いたり、不安に思うようにならないようにしましょう」

 「まずはご両親の身分を貴族位にさせていただき、それでもまだ不安であれば、ご両親とリゲルが納得していただけるのであれば然るべき位の家に養子をしてもらってから、結婚してもらうのはどうでしょうか」

 「はあ」両親は突然の話にビックリしている。
 「どうして、そこまで」と聞かれて顔が赤くなる。
 「リゲルが可愛いんです。素直で感情表情が豊かなところも可愛らしい。ずっと守りたいと思ったのは、初めてなんです」

 「確かにリゲルはいい子ですけど、貴方様のそのお気持ちが冷めた時、あの子はどうなるんですか?」

 「決して冷めません!」僕は情熱のあまりに大声を出してしまって、コホンと咳払いをする。

 「心配されるお気持ちはわかります。私の気持ちは決して冷めませんが。結婚した時にリゲルに私有財産を一部譲ります。毎月伯爵夫人としての手当も入ります。万が一、万が一決してそんなことはありませんが、離縁した時は私の財産の半分を譲ります。全部書類に書き起こします」

 私は必死になってプレゼンテーションをする。王の御前より緊張している。

 「ほおー」
 リゲルの両親は私の熱意に圧倒されている。
 まだだめか。

 まだ言い募ろうとしたところで、父親に止められる。

 「私たちも欲をだしたいわけじゃないんです。あなたの気持ちを知りたかっただけなんです。それをわかってください」
 僕はもちろんと頷く。
 
 「貴族になることで商売も広がるなー」と父親が母親に言う。これは認められたということか?
 
 「本当に。夢みたいな話です」母親が頷いた。
 「それならこんな事業はいかがですか?」あらかじめ父親が気に入りそうな仕事の話を持ちかける。

 「へー」とか、「ほー」とか言いながら、父親の頭の中は計算が回っているだろう。

 母親にはリゲルがどれだけ学園で頑張っているか話す。

 そして両親からはリゲルの幼少の頃の貴重な話を聞いた。どれもちょっと抜けているリゲルらしいエピソードだったが、心配になる。よく何事もなくここまで成長したものだ。

 両親ならではのリゲルの情報をたくさん得た。
 リゲルの話で盛り上がった僕たちはすでにリゲルを守る仲間のようだ。

 「本当いい人に見初められて、リゲルは幸せものだ」
 両親は頷いている。
 リゲルの結婚に関してはリゲルの気持ち次第でと了承してくれた。

 僕は満足して学園に戻った。
 リゲルも同じ馬車に当然乗っている。
 「いいご両親だな」
 というとフカフカのクッションに埋もれたリゲルが嬉しそうに笑った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

腹を隠さず舌も出す

梅したら
BL
「後悔はしてるんだよ。これでもね」 幼馴染の佐田はいつも同じことを言う。 ポメガバースという体質の俺は、疲れてポメラニアンに変化したところ、この男に飼われてしまった。 ===== ヤンデレ×ポメガバース 悲壮感はあんまりないです 他サイトにも掲載

お疲れポメラニアンの俺を癒したのは眼鏡イケメンの同期だった

こたま
BL
前田累(かさね)は、商社営業部に勤める社員だ。接待では無理してノリを合わせており、見た目からコミュ強チャラ男と思われているが本来は大人しい。疲れはてて独身寮に帰ろうとした際に気付けばオレンジ毛のポメラニアンになっていた。累を保護したのは普段眼光鋭く厳しい指摘をする経理の同期野坂燿司(ようじ)で。ポメラニアンに対しては甘く優しい燿司の姿にびっくりしつつ、癒されると…

【BL】SNSで出会ったイケメンに捕まるまで

久遠院 純
BL
タイトル通りの内容です。 自称平凡モブ顔の主人公が、イケメンに捕まるまでのお話。 他サイトでも公開しています。

お姉ちゃんを僕のお嫁さんにするよ!「………私は男なのだが」

ミクリ21
BL
エリアスの初恋は、森で遊んでくれる美人のお姉ちゃん。エリアスは、美人のお姉ちゃんに約束をした。 「お姉ちゃんを僕のお嫁さんにするよ!」 しかし、お姉ちゃんは………実はお兄ちゃんだということを、学園入学と同時に知ってしまった。

平凡な僕が優しい彼氏と別れる方法

あと
BL
「よし!別れよう!」 元遊び人の現爽やか風受けには激重執着男×ちょっとネガティブな鈍感天然アホの子 昔チャラかった癖に手を出してくれない攻めに憤った受けが、もしかしたら他に好きな人がいる!?と思い込み、別れようとする……?みたいな話です。 攻めの女性関係匂わせや攻めフェラがあり、苦手な人はブラウザバックで。    ……これはメンヘラなのではないか?という説もあります。 pixivでも投稿しています。 攻め:九條隼人 受け:田辺光希 友人:石川優希 ひよったら消します。 誤字脱字はサイレント修正します。 また、内容もサイレント修正する時もあります。 定期的にタグ整理します。ご了承ください。 批判・中傷コメントはお控えください。 見つけ次第削除いたします。

俺の体に無数の噛み跡。何度も言うが俺はαだからな?!いくら噛んでも、番にはなれないんだぜ?!

BL
背も小さくて、オメガのようにフェロモンを振りまいてしまうアルファの睟。そんな特異体質のせいで、馬鹿なアルファに体を噛まれまくるある日、クラス委員の落合が………!!

冴えないおじさんが雌になっちゃうお話。

丸井まー(旧:まー)
BL
馴染みの居酒屋で冴えないおじさんが雌オチしちゃうお話。 イケメン青年×オッサン。 リクエストをくださった棗様に捧げます! 【リクエスト】冴えないおじさんリーマンの雌オチ。 楽しいリクエストをありがとうございました! ※ムーンライトノベルズさんでも公開しております。

お客様と商品

あかまロケ
BL
馬鹿で、不細工で、性格最悪…なオレが、衣食住提供と引き換えに体を売る相手は高校時代一度も面識の無かったエリートモテモテイケメン御曹司で。オレは商品で、相手はお客様。そう思って毎日せっせとお客様に尽くす涙ぐましい努力のオレの物語。(*ムーンライトノベルズ・pixivにも投稿してます。)

処理中です...