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第三三話 乙女はプンプンだぞ
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「昨日伊吹とデートしたんだって?」
「ゲフウウッ……! な、なん……」
翌日の朝、学園に登校した直後の教室でコンビニで購入したコーヒー牛乳を飲んでいた僕は、木瓜くんの一言で思い切り口に含んでいた液体を吹き出してしまう。
咳き込みながら鞄を弄りタオルを取り出した僕は、吹き出した液体を必死に拭う……誰だよ、伊吹さんとデートしたって言いふらし……そこまで考えた時、張本人が笑顔で話しかけてきた。
「千裕っち、昨日は楽しかったねえ~」
「お、お前らいつの間に名前で呼び合う仲に……」
「ちょっと伊吹さん、なんで急に名前呼びになってるの、昨日そうじゃなかったじゃない!」
「そりゃあ千裕っちと私はそういう仲になったからだよ……にひひ」
伊吹さんは僕の腕に自分の手を絡み付けるようにすると、なぜかピッタリとくっついて木瓜くんに笑顔を向けるが、木瓜くんは伊吹さんを見た後に軽く首を振って僕と目を合わせる。
だが……僕を見る木瓜くんの目は「次の犠牲者はお前か」と言わんばかりの憐れみを含んだものだった。
あれ? なんか憐れまれてる? 僕が木瓜くんの意図をうまく汲めずにぽかんとしていると、なぜか僕の肩をガシッと掴む手の感触がして僕はそちらを振り向く。
「千裕? どういうこと?」
「い、伊万里さん……僕にも何が何だか……」
僕の肩を掴む伊万里さんの目は、まるで汚物を見るかのような顔で僕をじっと睨みつけている……え? なんで伊万里さん怒ってるの?
そんな伊万里さんの顔を見て、伊吹さんが急に悪そうな笑顔を浮かべる……この顔は明らかに場をめちゃくちゃにしてやろうという意図を感じる。
「千裕っちに大事なところ見られたからさあ……もう私彼のお嫁さんになるしかないと思うんだよ」
「はぁ?! だ、大事なところって……アンタ一体何してるの?」
「し、してません……不可抗力です!」
「そんなぁ~、もっと私のこと大事にして欲しいの、ダーリン」
伊吹さんが僕にしがみついてくるが、恐ろしく良い匂いと柔らかい感触で僕は完全にフリーズする……なんなのこの人! そしてそんな僕を見て、伊万里さんは顔を真っ赤にして恐ろしい目つきになるが、そんな僕らを見て木瓜くんがやれやれと言った表情を浮かべる。
また教室にいる鬼灯さんと捩木くんも大したことしてねえな、と言わんばかりの興味なさそうな顔でそっぽを向いているが……どうしたら良いのか分からずに呆然としている僕に木瓜くんが本当に可哀想なものを見る目で話しかけてきた。
「秋楡……お前、可哀想なやつだな……でも犠牲者は一人でいいと思うんだよ、だから頑張れ」
「さ、千裕っちいくかねバイトに!」
放課後、イグニス・ヒーロー事務所へのアルバイトのため僕と伊吹さんは学園を出て、事務所最寄りの駅まで移動していた……とても元気な伊吹さんと対照的に僕はずっとげっそりした気分だ。
イグニスさんの事務所までは駅から数分なので、僕らは一緒に歩いているが……正直気分的にはもう疲れ切っている。
伊万里さんに何が起きたのか説明させられたり、木瓜くんからは可哀想な目で見られたり……もしかして伊吹さんってこの手口で今まで同級生に無理難題を押し付けてきたのではないだろうか? と思ってしまう。
「……伊吹さん、もう辛いっす……」
「んー? 七緒ちゃんって呼びなよ、もうそういう仲だろう?」
「いやいや、どういう仲なんですか……」
僕がそう答えると、まるで本当の恋人かのように伊吹さんは、僕の胸元にそっと手を当ててほんの少し頬を赤らめてから上目遣いでめちゃくちゃ恥ずかしそうな顔で見つめてくる。
うっ……伊吹さんは僕の目から見ても美少女だ。
気の強い伊万里さんや大人びてほんわかした鬼灯さんと違った系統の愛くるしい外見で、なんというか明るく元気で、そして割と気の利く性格をしている女性という印象を持っていた。
「……千裕っちはアタシのこと、嫌なの? 七緒って呼んで?」
「……い、嫌とは言ってません……七緒……さん」
七緒さんが潤んだ目で僕をじっと見つめているというシチュエーションに、強烈な恥ずかしさを感じて思わず目を逸らしてしまう……だってこの人本当に可愛いんだよ……。
僕が彼女のおねだりに負けて名前で呼んだところで、彼女がまるで面白いものを見たと言わんばかりに僕の胸を叩いて笑い出す。
何が面白いのか全然理解できず僕が呆然としていると、伊吹さんは涙がでそうとばかりに目元を指で擦りながらとびきりの笑顔で僕に微笑む。
「プークスクス! 千裕っち面白いね! 免疫ないにも程があるっしょ! やっぱドーテーかな? ん?」
「……七緒さん……やめてくださいよ……」
木瓜くんが忠告してくれたが伊吹さんは「小悪魔っぽいけど中身は邪神」だと言われた。
実は勇武学園への入学当初もっとたくさんの同級生がいて、中には伊吹さんのやたら近い距離感に勘違いする人も多かったそうだ。
伊吹さんのこの行動は特に恋愛とか感情が入っておらず、割と揶揄って遊んでいる傾向が強いそうで、勘違いをした連中は全員後悔する羽目になったとか。
「むー、私が揶揄っていると思ってるだろ、乙女はプンプンだぞ、千裕っち」
「それよりもバイトの方優先しましょうよ……」
「そうだな、目の前で高校生のいちゃつきを見せられるのはちょっと恥ずかしいよ」
真後ろから声を掛けられて思わず飛び上がりそうな気分になったが、振り向くと本当に頭が痛そうな表情を浮かべたヒーロースーツ姿のイグニスさんが立っていた。
彼女のヒーロースーツはどことなくライトニングレディ……千景さんのスーツと似たような形状をしており、緋色を基調としていることと、黄色い炎のデザインが施されているのが特徴だ。
「お疲れ様です、イグニスさん」
「おっつー、イグニス所長」
「二人ともよくきたね……で、なんで事務所の近くでそんなに乳繰り合ってるんだ?」
「そりゃあイグニス所長、千裕っちが可愛いからですよ、なんていうの? 保護者視点?」
イグニスさんの呆れ顔に、伊吹さんは腰に手を当ててふふん、となぜか誇らしげな顔で答えるが、なんで可愛いって答えるんだ?
僕がもう理解ができない、という顔をしているとイグニスさんがなぜか「お前も頑張ってるんだな」と言わんばかりに優しい表情で僕の肩にそっと手を置いて頷く。
なんで憐れまれてるの僕?
「七緒の言うことを間に受けるなよ? こいつは単なる悪戯好きだからな……」
「えー、イグニス所長そんなこと言うと私本気になっちゃいますよぉ?」
「七緒さん、本当にやめてください……」
七緒さんはイグニスさんに笑顔で答えるが、僕にその気がないのに全然聞いてくれないんだもんな……僕はとりあえず拒否の姿勢だけは示しておくが、そんな僕を見て残念そうな顔で両肩をすくめて首を振っている七緒さん。
イグニスさんがやれやれと言った表情を浮かべたあと、手招きをして事務所へと歩き出す。
「イグニス! 頑張ってね!」
「お、イグニスじゃん!」
「ありがとう、何かあったら言ってくださいね」
流石に一級ヒーローだけあってイグニスさんはこの街の有名人らしく、様々な人に声を掛けられている。
見た目も綺麗で、スタイルも良く、そして実力の超級並みということも加味しても、イグニスさんは相当に人気のあるヒーローだ。
水着姿の写真集なんかも出してたし、タレントみたいな活動にも積極的に参加している……女性ヒーローの地位向上、待遇改善なども訴えているんだっけ。
「私がイグニス所長の元でバイトしてるのは、本当に尊敬できる人だからなんだ……私あんなヒーローになりたい……」
「……え? 七緒……さん?」
七緒さんが街の人へ笑顔で応対しているイグニスさんを見ながら、目を輝かせて呟く。
こんな目をしている七緒さんはなかなか見ないな……本当に明るく天真爛漫と言っていい彼女が、こんな真剣な目でヒーローを見つめているのは、初めて見たかもしれない。
僕の視線に気がつくと、七緒さんは急に恥ずかしそうな顔で僕の背中を叩くと笑い出す。
「あ? あはは……やだな千裕っち、そんな目で見るなよぉ……恥ずかしーじゃん!」
「ゲフウウッ……! な、なん……」
翌日の朝、学園に登校した直後の教室でコンビニで購入したコーヒー牛乳を飲んでいた僕は、木瓜くんの一言で思い切り口に含んでいた液体を吹き出してしまう。
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「千裕っち、昨日は楽しかったねえ~」
「お、お前らいつの間に名前で呼び合う仲に……」
「ちょっと伊吹さん、なんで急に名前呼びになってるの、昨日そうじゃなかったじゃない!」
「そりゃあ千裕っちと私はそういう仲になったからだよ……にひひ」
伊吹さんは僕の腕に自分の手を絡み付けるようにすると、なぜかピッタリとくっついて木瓜くんに笑顔を向けるが、木瓜くんは伊吹さんを見た後に軽く首を振って僕と目を合わせる。
だが……僕を見る木瓜くんの目は「次の犠牲者はお前か」と言わんばかりの憐れみを含んだものだった。
あれ? なんか憐れまれてる? 僕が木瓜くんの意図をうまく汲めずにぽかんとしていると、なぜか僕の肩をガシッと掴む手の感触がして僕はそちらを振り向く。
「千裕? どういうこと?」
「い、伊万里さん……僕にも何が何だか……」
僕の肩を掴む伊万里さんの目は、まるで汚物を見るかのような顔で僕をじっと睨みつけている……え? なんで伊万里さん怒ってるの?
そんな伊万里さんの顔を見て、伊吹さんが急に悪そうな笑顔を浮かべる……この顔は明らかに場をめちゃくちゃにしてやろうという意図を感じる。
「千裕っちに大事なところ見られたからさあ……もう私彼のお嫁さんになるしかないと思うんだよ」
「はぁ?! だ、大事なところって……アンタ一体何してるの?」
「し、してません……不可抗力です!」
「そんなぁ~、もっと私のこと大事にして欲しいの、ダーリン」
伊吹さんが僕にしがみついてくるが、恐ろしく良い匂いと柔らかい感触で僕は完全にフリーズする……なんなのこの人! そしてそんな僕を見て、伊万里さんは顔を真っ赤にして恐ろしい目つきになるが、そんな僕らを見て木瓜くんがやれやれと言った表情を浮かべる。
また教室にいる鬼灯さんと捩木くんも大したことしてねえな、と言わんばかりの興味なさそうな顔でそっぽを向いているが……どうしたら良いのか分からずに呆然としている僕に木瓜くんが本当に可哀想なものを見る目で話しかけてきた。
「秋楡……お前、可哀想なやつだな……でも犠牲者は一人でいいと思うんだよ、だから頑張れ」
「さ、千裕っちいくかねバイトに!」
放課後、イグニス・ヒーロー事務所へのアルバイトのため僕と伊吹さんは学園を出て、事務所最寄りの駅まで移動していた……とても元気な伊吹さんと対照的に僕はずっとげっそりした気分だ。
イグニスさんの事務所までは駅から数分なので、僕らは一緒に歩いているが……正直気分的にはもう疲れ切っている。
伊万里さんに何が起きたのか説明させられたり、木瓜くんからは可哀想な目で見られたり……もしかして伊吹さんってこの手口で今まで同級生に無理難題を押し付けてきたのではないだろうか? と思ってしまう。
「……伊吹さん、もう辛いっす……」
「んー? 七緒ちゃんって呼びなよ、もうそういう仲だろう?」
「いやいや、どういう仲なんですか……」
僕がそう答えると、まるで本当の恋人かのように伊吹さんは、僕の胸元にそっと手を当ててほんの少し頬を赤らめてから上目遣いでめちゃくちゃ恥ずかしそうな顔で見つめてくる。
うっ……伊吹さんは僕の目から見ても美少女だ。
気の強い伊万里さんや大人びてほんわかした鬼灯さんと違った系統の愛くるしい外見で、なんというか明るく元気で、そして割と気の利く性格をしている女性という印象を持っていた。
「……千裕っちはアタシのこと、嫌なの? 七緒って呼んで?」
「……い、嫌とは言ってません……七緒……さん」
七緒さんが潤んだ目で僕をじっと見つめているというシチュエーションに、強烈な恥ずかしさを感じて思わず目を逸らしてしまう……だってこの人本当に可愛いんだよ……。
僕が彼女のおねだりに負けて名前で呼んだところで、彼女がまるで面白いものを見たと言わんばかりに僕の胸を叩いて笑い出す。
何が面白いのか全然理解できず僕が呆然としていると、伊吹さんは涙がでそうとばかりに目元を指で擦りながらとびきりの笑顔で僕に微笑む。
「プークスクス! 千裕っち面白いね! 免疫ないにも程があるっしょ! やっぱドーテーかな? ん?」
「……七緒さん……やめてくださいよ……」
木瓜くんが忠告してくれたが伊吹さんは「小悪魔っぽいけど中身は邪神」だと言われた。
実は勇武学園への入学当初もっとたくさんの同級生がいて、中には伊吹さんのやたら近い距離感に勘違いする人も多かったそうだ。
伊吹さんのこの行動は特に恋愛とか感情が入っておらず、割と揶揄って遊んでいる傾向が強いそうで、勘違いをした連中は全員後悔する羽目になったとか。
「むー、私が揶揄っていると思ってるだろ、乙女はプンプンだぞ、千裕っち」
「それよりもバイトの方優先しましょうよ……」
「そうだな、目の前で高校生のいちゃつきを見せられるのはちょっと恥ずかしいよ」
真後ろから声を掛けられて思わず飛び上がりそうな気分になったが、振り向くと本当に頭が痛そうな表情を浮かべたヒーロースーツ姿のイグニスさんが立っていた。
彼女のヒーロースーツはどことなくライトニングレディ……千景さんのスーツと似たような形状をしており、緋色を基調としていることと、黄色い炎のデザインが施されているのが特徴だ。
「お疲れ様です、イグニスさん」
「おっつー、イグニス所長」
「二人ともよくきたね……で、なんで事務所の近くでそんなに乳繰り合ってるんだ?」
「そりゃあイグニス所長、千裕っちが可愛いからですよ、なんていうの? 保護者視点?」
イグニスさんの呆れ顔に、伊吹さんは腰に手を当ててふふん、となぜか誇らしげな顔で答えるが、なんで可愛いって答えるんだ?
僕がもう理解ができない、という顔をしているとイグニスさんがなぜか「お前も頑張ってるんだな」と言わんばかりに優しい表情で僕の肩にそっと手を置いて頷く。
なんで憐れまれてるの僕?
「七緒の言うことを間に受けるなよ? こいつは単なる悪戯好きだからな……」
「えー、イグニス所長そんなこと言うと私本気になっちゃいますよぉ?」
「七緒さん、本当にやめてください……」
七緒さんはイグニスさんに笑顔で答えるが、僕にその気がないのに全然聞いてくれないんだもんな……僕はとりあえず拒否の姿勢だけは示しておくが、そんな僕を見て残念そうな顔で両肩をすくめて首を振っている七緒さん。
イグニスさんがやれやれと言った表情を浮かべたあと、手招きをして事務所へと歩き出す。
「イグニス! 頑張ってね!」
「お、イグニスじゃん!」
「ありがとう、何かあったら言ってくださいね」
流石に一級ヒーローだけあってイグニスさんはこの街の有名人らしく、様々な人に声を掛けられている。
見た目も綺麗で、スタイルも良く、そして実力の超級並みということも加味しても、イグニスさんは相当に人気のあるヒーローだ。
水着姿の写真集なんかも出してたし、タレントみたいな活動にも積極的に参加している……女性ヒーローの地位向上、待遇改善なども訴えているんだっけ。
「私がイグニス所長の元でバイトしてるのは、本当に尊敬できる人だからなんだ……私あんなヒーローになりたい……」
「……え? 七緒……さん?」
七緒さんが街の人へ笑顔で応対しているイグニスさんを見ながら、目を輝かせて呟く。
こんな目をしている七緒さんはなかなか見ないな……本当に明るく天真爛漫と言っていい彼女が、こんな真剣な目でヒーローを見つめているのは、初めて見たかもしれない。
僕の視線に気がつくと、七緒さんは急に恥ずかしそうな顔で僕の背中を叩くと笑い出す。
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