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第二九話 シャルロッタ・インテリペリ 一三歳 一九
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「ケヒヒッ、お前いしつ、かなり怖い……でもあの王子、ワシ、手放す気ない……使い潰す」
サルヨバドスはニヤニヤといやらしい笑みを浮かべて咲うと、全身にみなぎる魔力を高めていく。
上質な生命力と魔力を味わってしまったがために、この疫病の悪魔は殿下を手放す気がない。
おそらく戦闘能力においてわたくしは相当に危険だと思われているが、それでも手放さないと発言したからには、死に物狂いで獲物を守ろうとするだろうな。
「ま、仕方ないですわね……殿下を殺されるとこの国の政治が乱れるの、だから倒させてもらいますわ」
「お前頑丈、人間、まずは弱らせる……」
疫病の悪魔の眼が真っ赤に光ると、辺りの空間に不気味とも言える緑色の不思議なモヤのようなものが立ち上がる。
これは……腐敗の帷か、刺激臭と腐敗臭、そしてねっとりとした空気があたりに充満していき、不快感と不気味な雰囲気に背中がゾワっとした感覚に襲われる。
腐敗の帷は術者を中心とした一〇メートル四方くらいの空間に、混沌神ディムトゥリアの息吹を充満させる魔法で、視覚的には薄暗いモヤのように見えるがこれは魔術的な雲の一つだ。
ディムトゥリアの息吹は魔法防御能力のない生命体に干渉し、肉体を徐々に分解していく痛みと、意志を貪り思考を鈍らせたり、最悪の場合は生命体そのものを変質させてしまう呪いを発生させる。
「うわ! これ……臭っ!」
鼻が曲がりそうな悪臭……というのはなかなか日常生活では感じることはないが、タンパク質が腐っていく際に放つ匂いと、何年も汚水が沈澱して発酵したような匂い、そしてアンモニアやカビなどのむせかえる臭いなど人間が感じられるありとあらゆる悪臭が入り混じったような匂いにわたくしは口元を押さえて、喉の奥から込み上げる酸っぱいものを我慢する。
対魔法の防御結界で本来発生するであろう肉体への侵食や、思考鈍化などの効果は完全に防いでいるのだけど、そもそもそれとは無関係の悪臭は素通りしていくわけで、わたくしは凄まじい激臭に咳き込みながら後退していく。
「いやぁ! 臭ああっ!……ゲホッ! ゲホッ!」
「ケヒヒッ! とてもいい匂い、これでお前も幸せッ!」
その隙を見逃さないとばかりにサルヨバドスは、そのずんぐりとした見た目を裏切るくらいの俊敏な動作でわたくしとの距離を詰める……細く長い腕は一見体つきから考えると細すぎるようにも見えるのだけど、実際には成人男性の腕よりもはるかに太く、筋骨隆々と言っても良いのだが、その剛腕を大きく振りかぶってサルヨバドスは必殺の拳をわたくしへと放つ。
だが、わたくしは咳き込みながらもなんとか長剣を使って、その拳をギリギリのところで受け流した。
ギャリギャリギャリ! という凄まじい音を立てながら体のすぐ脇を通過していく拳、あぶね……これまともに受けたら剣が折れるヤツだ。
「ユ、ユルッ! ちょっとだけヘルプっ!」
「シャルッ! 炎よ踊れッ! 火球!!」
影から飛び出したユルが苦しむわたくしを庇うように立つと、サルヨバドスに向かって炎魔法である火球を放つが、疫病の悪魔へと攻撃が届く前に、緑色のモヤが魔法の炎を爆発させてしまう。
だがその爆発の威力で多少空間に充満していたモヤが吹き飛ばされ、わたくしの周りのモヤが薄くなっていく……今のうちに魔法でなんとかしないと……ッ!
「風よ荒れ狂えっ! 旋風ッ!」
わたくしの詠唱と共に周囲に旋風が巻き起こり、その場の不浄なるモヤを吹き飛ばしていく……この魔法は本来対象に強い風をぶつける魔法で、風を受けた相手は人間くらいのサイズであればその場に転倒してしまうくらいの強さはある。
ただ殺傷能力は全然高くなく、精々転倒して体を痛めたとか、頭にコブを作った程度のものなんだけど、使いようによっては相手を高所から落としたりすることもできるからバカにできるほど弱い魔法でもないのがミソだ。
元々腐敗の帷は魔術的な雲を発生させる魔法ではあるが、一度空間へと充満した雲は風の流れなどに従って流れる性質があり、わたくしは無理やりに空気の流れを作り出すことで空間を強制的に清浄化させた。
「ゲホッ、うええっ……貴方最悪ですわ!」
「ケヒヒヒッ!」
「こいつ……ッ! 神なる御霊よ、大いなる怒りよ、我が元へ顕現せよ! 魂の焔ッ!」
わたくしの周囲に輝く白銀の炎が巻き起こる……この魂の焔は勇者であった前世で大活躍した魔法の一つで、術者を中心に五メートルくらいの範囲に聖なる炎による嵐を巻き起こし混沌神の眷属や、邪悪な生物を焼き尽くす範囲攻撃魔法の一つだ。
聖なる炎というのがポイントで、術者に対して悪意を持っていても本質的に邪悪ではない場合、炎は熱くもないし身を焦がしたりしないという対混沌、魔物に特化しているのが特徴になる。
「ケギャーッ! ギャッギャッ! グギャアアアッ!」
目の前の疫病の悪魔は混沌神の眷属……つまりこの聖なる焔は目の前の悪魔にとって強烈な攻撃になる。
白銀の炎に包まれて悶え苦しむサルヨバドスだが、大きく吠え声をあげるとその音で今いる地下水路全体が大きく振動する。
あまりの大音量にわたくしは思わず耳を覆ってしまうが、次の瞬間白銀の炎がまるでかき消されるように消滅していく……音に魔力をのせて相殺しやがった。
「クヒヒヒッ! お前、やっぱり、強い! コロスッ!」
「やってくれますわ……ここまで強い疫病の悪魔なんて初めてでしてよ」
これも殿下から搾り取っている魔力の質が本当に良いのだろう……そりゃ自分がここまでパワーアップできるのであれば、手放すなんて選択肢は生まれるわけもない。
もう一度長剣を片手で構え直すと、わたくしは一気に集中力を高める……こいつは魔法よりも剣戦闘術を使った方が良さそうだ。
わたくしの放つ気が変わったことに気がついたのか、サルヨバドスはそれまでと違ってその大きな口から歯茎を剥き出しにするくらい威嚇を始める。
「ケヒ?! お前、何しようと……ケヒイイッ!」
次の瞬間、わたくしは一気に前に出る……疫病の悪魔が突進してくるわたくしに向かってカウンターの攻撃を仕掛けるため、大きく息を吸い込むと前方の空間に再び緑色の雲を発生させる。
そのまま飛び込んだらわたくしと言えども再び動きを止められただろうな……だが、わたくしはその腐敗の帷が当たるか当たらないか、境界の際ギリギリの位置で長剣を大きく振りかぶると剣戦闘術を発動させた。
「——我が白刃、切り裂けぬものなし」
振りかぶった長剣の刀身に先程の魂の焔に似た白銀の炎がまとわりつく……剣戦闘術を含めた戦闘術は単なる武器を振り回すだけの戦闘方法ではない、剣戦闘術ですら剣術というよりは剣と魔法の複合技に近い総合戦闘技術の一つなのだ。
ただ不思議なのは前世の世界であるレーヴェンティオラでは割とメジャーな戦闘技術だったはずの戦闘術は、このマルヴァースでは全く普及しておらず、この世界に転生してこのかた、誰も使っているところを見ないことが不思議で仕方がない。
「剣戦闘術二の秘剣、聖炎乃太刀ッ!」
「ウ……ギャアアアアッ!」
わたくしはそのまま長剣を振り抜く……その斬撃に合わせて白銀の炎が柱となって目の前の空間ごと焼き尽くしていく。
爆炎は空間に展開された緑色の雲ごとサルヨバドスを燃やしつくしていく……聖炎乃太刀は聖なる炎を刀身に纏わせ空間ごと焼き尽くす元勇者であるわたくしの代名詞とも言える技の一つだ。
まあ、魂の焔と一緒で邪悪な眷属じゃないと効果がないんだよね……人間に使っても「わー、明るぅい」って喜ばれるだけというちょっと残念な攻撃ではある。
「燃え尽きなさい、混沌神の眷属よ……」
疫病の悪魔が燃え尽きるのと同時に、この辺り一体に漂っていた不快な空気が一掃されていく。
まあ神聖な魔力をぶっ放したのだがそりゃあそうなるよね……まるでそれまでの澱んだ空気が浄化されていくかのように、心地よいものへと変わっていく。
おそらく殿下にかけられていた呪いはこれで解消されるだろう、いやいや下手に政変なんて起こされたりしても本当に困るからな、わたくしはくるりと剣を回して鞘へと収めると大きくため息をつく。
「また人知れず王国の危機を救ってしまいましたわ……前世とやっていることが全然変わらない気がしますけど、王国に被害が出るよりかは良いでしょう」
サルヨバドスはニヤニヤといやらしい笑みを浮かべて咲うと、全身にみなぎる魔力を高めていく。
上質な生命力と魔力を味わってしまったがために、この疫病の悪魔は殿下を手放す気がない。
おそらく戦闘能力においてわたくしは相当に危険だと思われているが、それでも手放さないと発言したからには、死に物狂いで獲物を守ろうとするだろうな。
「ま、仕方ないですわね……殿下を殺されるとこの国の政治が乱れるの、だから倒させてもらいますわ」
「お前頑丈、人間、まずは弱らせる……」
疫病の悪魔の眼が真っ赤に光ると、辺りの空間に不気味とも言える緑色の不思議なモヤのようなものが立ち上がる。
これは……腐敗の帷か、刺激臭と腐敗臭、そしてねっとりとした空気があたりに充満していき、不快感と不気味な雰囲気に背中がゾワっとした感覚に襲われる。
腐敗の帷は術者を中心とした一〇メートル四方くらいの空間に、混沌神ディムトゥリアの息吹を充満させる魔法で、視覚的には薄暗いモヤのように見えるがこれは魔術的な雲の一つだ。
ディムトゥリアの息吹は魔法防御能力のない生命体に干渉し、肉体を徐々に分解していく痛みと、意志を貪り思考を鈍らせたり、最悪の場合は生命体そのものを変質させてしまう呪いを発生させる。
「うわ! これ……臭っ!」
鼻が曲がりそうな悪臭……というのはなかなか日常生活では感じることはないが、タンパク質が腐っていく際に放つ匂いと、何年も汚水が沈澱して発酵したような匂い、そしてアンモニアやカビなどのむせかえる臭いなど人間が感じられるありとあらゆる悪臭が入り混じったような匂いにわたくしは口元を押さえて、喉の奥から込み上げる酸っぱいものを我慢する。
対魔法の防御結界で本来発生するであろう肉体への侵食や、思考鈍化などの効果は完全に防いでいるのだけど、そもそもそれとは無関係の悪臭は素通りしていくわけで、わたくしは凄まじい激臭に咳き込みながら後退していく。
「いやぁ! 臭ああっ!……ゲホッ! ゲホッ!」
「ケヒヒッ! とてもいい匂い、これでお前も幸せッ!」
その隙を見逃さないとばかりにサルヨバドスは、そのずんぐりとした見た目を裏切るくらいの俊敏な動作でわたくしとの距離を詰める……細く長い腕は一見体つきから考えると細すぎるようにも見えるのだけど、実際には成人男性の腕よりもはるかに太く、筋骨隆々と言っても良いのだが、その剛腕を大きく振りかぶってサルヨバドスは必殺の拳をわたくしへと放つ。
だが、わたくしは咳き込みながらもなんとか長剣を使って、その拳をギリギリのところで受け流した。
ギャリギャリギャリ! という凄まじい音を立てながら体のすぐ脇を通過していく拳、あぶね……これまともに受けたら剣が折れるヤツだ。
「ユ、ユルッ! ちょっとだけヘルプっ!」
「シャルッ! 炎よ踊れッ! 火球!!」
影から飛び出したユルが苦しむわたくしを庇うように立つと、サルヨバドスに向かって炎魔法である火球を放つが、疫病の悪魔へと攻撃が届く前に、緑色のモヤが魔法の炎を爆発させてしまう。
だがその爆発の威力で多少空間に充満していたモヤが吹き飛ばされ、わたくしの周りのモヤが薄くなっていく……今のうちに魔法でなんとかしないと……ッ!
「風よ荒れ狂えっ! 旋風ッ!」
わたくしの詠唱と共に周囲に旋風が巻き起こり、その場の不浄なるモヤを吹き飛ばしていく……この魔法は本来対象に強い風をぶつける魔法で、風を受けた相手は人間くらいのサイズであればその場に転倒してしまうくらいの強さはある。
ただ殺傷能力は全然高くなく、精々転倒して体を痛めたとか、頭にコブを作った程度のものなんだけど、使いようによっては相手を高所から落としたりすることもできるからバカにできるほど弱い魔法でもないのがミソだ。
元々腐敗の帷は魔術的な雲を発生させる魔法ではあるが、一度空間へと充満した雲は風の流れなどに従って流れる性質があり、わたくしは無理やりに空気の流れを作り出すことで空間を強制的に清浄化させた。
「ゲホッ、うええっ……貴方最悪ですわ!」
「ケヒヒヒッ!」
「こいつ……ッ! 神なる御霊よ、大いなる怒りよ、我が元へ顕現せよ! 魂の焔ッ!」
わたくしの周囲に輝く白銀の炎が巻き起こる……この魂の焔は勇者であった前世で大活躍した魔法の一つで、術者を中心に五メートルくらいの範囲に聖なる炎による嵐を巻き起こし混沌神の眷属や、邪悪な生物を焼き尽くす範囲攻撃魔法の一つだ。
聖なる炎というのがポイントで、術者に対して悪意を持っていても本質的に邪悪ではない場合、炎は熱くもないし身を焦がしたりしないという対混沌、魔物に特化しているのが特徴になる。
「ケギャーッ! ギャッギャッ! グギャアアアッ!」
目の前の疫病の悪魔は混沌神の眷属……つまりこの聖なる焔は目の前の悪魔にとって強烈な攻撃になる。
白銀の炎に包まれて悶え苦しむサルヨバドスだが、大きく吠え声をあげるとその音で今いる地下水路全体が大きく振動する。
あまりの大音量にわたくしは思わず耳を覆ってしまうが、次の瞬間白銀の炎がまるでかき消されるように消滅していく……音に魔力をのせて相殺しやがった。
「クヒヒヒッ! お前、やっぱり、強い! コロスッ!」
「やってくれますわ……ここまで強い疫病の悪魔なんて初めてでしてよ」
これも殿下から搾り取っている魔力の質が本当に良いのだろう……そりゃ自分がここまでパワーアップできるのであれば、手放すなんて選択肢は生まれるわけもない。
もう一度長剣を片手で構え直すと、わたくしは一気に集中力を高める……こいつは魔法よりも剣戦闘術を使った方が良さそうだ。
わたくしの放つ気が変わったことに気がついたのか、サルヨバドスはそれまでと違ってその大きな口から歯茎を剥き出しにするくらい威嚇を始める。
「ケヒ?! お前、何しようと……ケヒイイッ!」
次の瞬間、わたくしは一気に前に出る……疫病の悪魔が突進してくるわたくしに向かってカウンターの攻撃を仕掛けるため、大きく息を吸い込むと前方の空間に再び緑色の雲を発生させる。
そのまま飛び込んだらわたくしと言えども再び動きを止められただろうな……だが、わたくしはその腐敗の帷が当たるか当たらないか、境界の際ギリギリの位置で長剣を大きく振りかぶると剣戦闘術を発動させた。
「——我が白刃、切り裂けぬものなし」
振りかぶった長剣の刀身に先程の魂の焔に似た白銀の炎がまとわりつく……剣戦闘術を含めた戦闘術は単なる武器を振り回すだけの戦闘方法ではない、剣戦闘術ですら剣術というよりは剣と魔法の複合技に近い総合戦闘技術の一つなのだ。
ただ不思議なのは前世の世界であるレーヴェンティオラでは割とメジャーな戦闘技術だったはずの戦闘術は、このマルヴァースでは全く普及しておらず、この世界に転生してこのかた、誰も使っているところを見ないことが不思議で仕方がない。
「剣戦闘術二の秘剣、聖炎乃太刀ッ!」
「ウ……ギャアアアアッ!」
わたくしはそのまま長剣を振り抜く……その斬撃に合わせて白銀の炎が柱となって目の前の空間ごと焼き尽くしていく。
爆炎は空間に展開された緑色の雲ごとサルヨバドスを燃やしつくしていく……聖炎乃太刀は聖なる炎を刀身に纏わせ空間ごと焼き尽くす元勇者であるわたくしの代名詞とも言える技の一つだ。
まあ、魂の焔と一緒で邪悪な眷属じゃないと効果がないんだよね……人間に使っても「わー、明るぅい」って喜ばれるだけというちょっと残念な攻撃ではある。
「燃え尽きなさい、混沌神の眷属よ……」
疫病の悪魔が燃え尽きるのと同時に、この辺り一体に漂っていた不快な空気が一掃されていく。
まあ神聖な魔力をぶっ放したのだがそりゃあそうなるよね……まるでそれまでの澱んだ空気が浄化されていくかのように、心地よいものへと変わっていく。
おそらく殿下にかけられていた呪いはこれで解消されるだろう、いやいや下手に政変なんて起こされたりしても本当に困るからな、わたくしはくるりと剣を回して鞘へと収めると大きくため息をつく。
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