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お可愛いΩ お可哀想なα
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しおりを挟む「守る?バーカ、オメガなんて全自動ピストン機能付きのオナホだろ?」
「大切な番だろっ‼︎」
叫びながら腕を掴んで身を屈める。
喜蝶とのことを少し思い出しながら服を掴んで脇を締め、体を捻って一気に放り投げた。
「う あっ」
地面が固いとヤバいと思ったから、草叢の方に投げたけれど……
αの足が生け垣の上に落ちるのを確認してから振り返ろうとしたが、その一瞬前に背中を蹴りつけられてあっと言う間に地面へと倒された。
ざりざりとした角のあるレンガが頬に当たって、口の中に砂と血の味が混じる。
「 おい!何投げ飛ばされてんだ! ッ おま えはっ アナが塞がんねぇほど三人でマワしてやるよ!」
「っ 」
背中に乗ったαの足がどんっと力を込めて振り下ろされて、胃の中身が強制的にぎゅっと押し出されるような不快感と衝撃に小さく呻き声が漏れた。
「番?守って?ふざけんなよ?股から精液垂れ流すしか能の無いお前らを使ってやってるだけだろ?」
硬い靴底がゴリ と背骨を押して、骨の軋む嫌な音が体内を伝って耳に届く。
「おい! おいっ!起きろっ!すぐにここ離れるぞ!」
「 ────っ」
生け垣の揺れる音と、呻く声がして悪態を吐く声が頭の上で響き、動けないこの状況で全員がこちらに向かってくることに嫌な汗がぶわっと全身から吹き出す。
立ち上がろうとしても、護身術の師匠が言った通りにオレの腕の力じゃ体を僅かに浮かすことすらできず、ぐいぐいと爪先で骨を押されて痛みに涙が出そうだった。
「ちっ 何なんだよこいつ」
「早く連れてくぞ、足を持て、お前は手だ」
「ぃ、や、だっ!放せっ」
手首を掴もうとした腕を引っ掻き、精一杯の抵抗を試みるもそうするたびに足に力を入れられて、潰された蛙のような声が漏れる。
「「 放せっつってんだろ!」」
ゴッ と盛大な音がして、急に肺が膨らむ感触に息が詰まった。
オレの上を越えて蹴り飛ばされたαが倒れ込む音と、人を殴りつける音がしてそろそろと顔を起こすと、義が覆面のαに掴みかかるところだった。
さすがに小さい頃から護身術に格闘にケンカに と、いろいろしているだけあって体重の乗った右ストレートに呆気なく相手の体は傾いで……
「っしゃ!一人!」
「りっかっりっかっ‼︎」
嬉しそうに拳を突き上げる義の声に重なるようにして銀花の声が聞こえて、せっかくおこした体に飛びつかれて二人してごろごろと地面を転がる羽目になった。
嬉しいけど……嬉しいんだけど、頭打ったよ……
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