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しおりを挟む「俺が一緒に寝てもママ狭くない?ママの体は今弱ってるって理玖おじさんが言ってた。ママの邪魔にならない?」
「ならないよ。優のこと抱きしめるとよく眠れそうなんだ。だからおいで?」
一緒に寝ようと言ったのになかなかこっちに来てくれない優。さっき看護師さんが一応置いときますねって簡易ベッドを用意してくれたから優は自分はそこで寝た方がいいのかって気を遣ってくれている。
でも、さっきご飯を食べさせた時に思ったけど優は俺に甘えたいのを少し我慢しながら甘えているから俺がこうやって少し無理やりに甘えさせた方が素直になってくれる。
俺だって優のお世話をたくさんしたい。
「俺ちゃんとママできるか分からないけど、優のことが愛しくて愛しくてたまらないよ。世界で1番大好きだよ。」
「本当?俺が赤ちゃんじゃないのに甘えても嫌じゃない?っぅ、、」
優の涙にはどんな意味が隠れているんだろう。
「いつ、かはっ、、日和とも、陽介ともっ、、会うんでしょ?っぅ、、理玖おじさんがっ、、いつかはお前ら3人がママと暮らせるように頑張るってっ、、言ってたっ、、ぅ、、」
「うん。理玖さんがいつかは3人と俺が一緒に暮らせるように動いてくれるって言ってくれたよ。」
俺の腕の中で顔を上げることなく次々と涙を流しながらゆっくりと言葉を紡ぐ
「俺っ、、もっとはやく理玖おじさんに言えばよかったのにっ、、ぅ、、、そしたらもっとはやくママに会えたのにっママはこんなにやせなかったかもっしれないしっ、入院しないでよかったかもしれないし、ご飯だって、、、今日ママが食べてたの、前に学校で見学に行った終末期施設の人たちのご飯みたいだったっ、、っ、ぅ、死んじゃやだぁ、、」
「優・・・、自分を責めないで?優が言ってくれなきゃ俺は優に会うこともなく死んでたかもしれないんだ。だから、すごく感謝してるんだよ?それにご飯もだんだんと優と同じようなもの食べれるようになるから大丈夫だよ?な?」
俺はそう言ったが優の涙やしゃくりあげる声は止まらない。俺の胸元が冷たくなるほどたくさんの涙を流しながら胸の内を訴える我が子に俺はどうしていいのか分からずにいた。
「それにねっ、、俺っ最低なんだっ」
「なんで最低なの?俺知ってるよ?優がすっごい優しいこと知ってる。それに、俺の大事な大事な息子が最低なわけがない。」
「だってっ!!俺っ、、ぅぅ、、ぅぁぁぁぁっ、、」
「んー、どうした?言ってみな?俺はどんな優でも大好きだぞ?」
「俺はっ、もう5年生なんだもんっ、、日和や陽介はママに抱っこしてもらったり手繋いだり、一緒に寝たり、ご飯食べさせてもらったりできるのにっ!俺はもうできないっ!!俺がもっとっ早くっ、、うぅぁぁ、っぅぅううう、、」
「優、ごめん、、、ごめんな。俺も、まだ動けるうちに逃げ出せたのに。ごめんな。」
優はずっと俺のことを覚えていて、俺に甘えたい気持ちを抑えながら柊さんや奥さんと生活を共にしていた。やっと俺と過ごせるようになったが自分はもう親に甘えれる年齢ではなくなってきた。頭がいい優だからこそそんなふうに考えてしまったんだような。
優を産んだ日に一度も触れることなくいなくなってしまった我が子に絶望してしまって抵抗する気力なんて生まれなかった。でも、まだ体が動いていたんだから逃げ出すことだってできたし子供に会いに行くこともできたかもしれない。でも俺はそんなことしなかった。ただ諦めて少しの期待に縋って自分から何も行動を起こさなかった。それが今、優を苦しめる原因になっているなんて・・・
「優、俺約束するよ。優が嫌だっていうまで優のことこんな風に抱きしめて寝る。それと、リハビリ頑張って優のこと抱っこできるようになる。」
「・・・本当?俺とずっと一緒に寝てくれるの?抱っこも、、いいの?」
「うん。優の望みなら俺はなんでも叶えたい。そうだ!優、今から抱っこしてあげる。」
「だ、だめだよ!ママはまだ立てないでしょ?無理しちゃだめなんだから。無理したら、退院できなくなっちゃう。」
「大丈夫かなように抱っこできるよ。優、ベット起き上がらせてくれる?」
「う、うん、、。」
ベッドを上げてもらった状態で優にベッドに登るように伝えると優もわかったようで座ったままの俺の上に優が座る形にすると立つことのできない俺でも優のことを抱っこできた。
「な?抱っこできただろう?」
「うんっ、、っぅ、、ママありがとう。」
泣きながらも笑顔を見せてくれた優を抱っこしたままぎゅっと抱きしめ俺は優のことをを立ったままでも抱っこができるようにリハビリを頑張ることに決めた。
「優、他に不安なことはある?俺にはなんでも話して欲しい。今思ってることとか、嫌なこととか、、モヤっとしてることとか。なんでもいいんだ。」
「・・・ママと、、、ママとまた会えなくなるのが怖いんだ。俺嫌だよ、、ママとずっと一緒にいたいんだよ。ママ・・・」
「俺もだよ。俺も嫌だ、俺はもうお前と離れているなんて耐えられない。どうやったら優の不安はなくなる?ごめんな、俺には分からなくて・・・」
「俺、ママにいっぱい甘えてもいい?5年生なのにそんなことしてもいい?」
「いいに決まってる!10年分俺に甘えてよ。こうやってならいくらでも抱っこするし、ご飯だって俺が食べさせてあげたいし退院できたら俺が優のご飯作ってあげたいし手を繋いでどこかに出かけたい。俺、お前に一目会えればそれでいいって思ってたのにどんどんそんなわがままが溢れてきてんだ。優とやりたいことたくさんあるんだよ。」
「ぅぅ、、俺もっ、、ママが元気ならそれでよかったのにっ、、会いたいってなって、次は次はってどんどん、わがままになるっぅ、。俺どんどん悪い子になるっ」
「悪い子じゃないよ。優が悪い子ならママの俺も悪い人になるよ?」
「ママは悪い人じゃない!!ママは!俺のママは世界一だよ!!」
「な?ママも一緒。俺の優は世界一だよ。」
俺は、この子のために1日でも早く退院する。退院して、働くところ見つけて、優と一緒に暮らせるようにする。優が2度と不安にならないように大人の俺がしっかりしなくちゃいけない。優と会う時に優はあんなにも勇気を振り絞ってくれた。俺が助け出されたのは優のおかげだ。そんな優に俺ができることはたくさん甘えられるような環境を用意すること。
俺はもう、蔵で子供たちの声に縋って泣いている弱いΩじゃない。子供を守るママなんだから。
「優、ママが退院したら一緒に暮らしてくれる?」
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