錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第二百八十話

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なんだかんだで二日目も滞りなく終わり、盾のお姉さんはどんどんと勝ちを重ねていく。
凄いね。 大柄の冒険者ですら太刀打ち出来ないなんて。
あの食べっぷりを見ていた貴族もスタンディングオベーションを送っているのが正直面白かった。 これは陛下の活躍も期待されてしまうだろうな。

「テイル…。 これ、棄権しても良いか?」

「駄目ですよ、陛下? 出場を楽しみにしてくださってる方を裏切るんですか?」

「ぐぬぬ…。 あの腹の容量は異常だ…。 どうしろと」

「良い方法を考えましたが…。 聞きます?」

「余を試すな。 宰相もニヤニヤしてないで何か言うのだ」

「いやぁ、陛下が面白くてですねぇ」

宰相閣下はその昔、超怖い人だったと言う噂が嘘の様なお茶目な人だよなぁ。
だが、たまに見せる全てを見通す様な視線はちょっと怖いが。

「陛下、お耳をお貸しください」

ごにょごにょ…と。

この秘策なら陛下が活躍出来る可能性は微レ存って言うところだが。
まぁ勝てはしないだろうけれど。


そうして、結局優勝は盾のお姉さんが、特別賞に剣聖さんが入った。
まぁ、正直納得の食べっぷりをしていたから当然と言えば当然か。
あれ、結局時間が来なかったらどれだけ食べたんだろう…。
これだけ食べる人がうちの領に居ると「チャレンジメニュー」 とかは出来そうにないな。

「チャレンジメニュー…やりたかったな…」

「ほう…?」

陛下がギラリと目を光らせる。
あなたはこれから始まるエキシビジョンの為に精神統一でもしていて下さい。

「マーガレット英雄爵、失礼ですがチャレンジメニューとは何でしょう?」

宰相閣下…そこ突っ込んできますか。

「チャレンジメニューとは、制限時間を設けてその時間内に指定された量を食べきる…そして食べきれたら無料とか割引券みたいな感じが通例だと思います。 うちの領は大食いが多いのでそれをしたら採算が取れなさそうですが」

「それは面白い仕組みですね。 ですが、確かにマーガレット領では採算が取れなさそうだ…」

「ふむ、テイル君。 それは我が公爵領で試験的に取り組んでみても良いかな?」

「く、クリスエル公爵閣下!?」

「おや、義父様とは呼んでくれないのか?」

「公の場ですので…」

ふむ、と言って何故か顎を撫でている。
なんと言うか、気恥ずかしいのもあるんだよ。
俺としては人前で父上に甘えたりも出来ない。
前世が良い歳だったのもあるかもしれないけれど。

「お、時間か…。 では、行ってまいる」

陛下? 語尾が変だけど緊張している?
隣を見ればクリスエル公爵と宰相閣下がくすくすと笑っている。

こういう親友の様な間柄って憧れるところがあるなぁ…と思いながら、陛下の背を目で追っていた。
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