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暗黒大陸
LV234 リニューアルオープン初日
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「ついにモンペロが帰ってきたよー」
「本日より開店っスよー! もうすぐだよ」
街中でヤマダとサイトウが大きな声を出しながらにチラシを配っている。
現在昼前、もうすぐモンペロがリニューアルオープンを迎える。
「モンペロが広くなったよー」
「みんな来いよー!」
ヤマダとサイトウとは反対側で、モコとモグ男も元気にチラシを配っている。
モンペロの前では20組を超える行列が並んでおり、フミヤとジンが整理券を配っていた。
そして……ついに『時の羅針盤』(LV45話参照)の針がオープンの時刻を表す。
「各自持ち場につけ、今日は相当数の客が来るぞ。これから数日間全従業員で乗り越えるぞ! ケガだけはするなよ」
「おおぉー!」
ジンの号令により、各自が持ち場につく。
――そして、時は来た。
モコとジンが少し豪華になった、店の両開き扉を開けると客が一斉に雪崩れ込む。
「いらっしゃいませーー」
「皆さん、走らないでくださーい」
ホールスタッフが次々に客を席へと案内する。一気に全席が満員となったが、外にはまだ待ち客の列が並んでいる。席に座った客は次々に料理を注文していき、厨房は戦場と化す。
「そっちの焼き物、焦げてない?」
「大丈夫です」
「アロマイルフィッシュの甘酢照り焼き、もう一つついかです」
「そこの料理誰か、持っていってーー」
「はいよー」
「その揚げ物はこっちの皿だ! 急いで」
厨房内で声が行き交う。
「やるようになったな……」
ジンは厨房の様子を見て呟く。以前より、フミヤ・ヤマダ・サイトウの腕が確実に上がっている事が嬉しそうである。
「スキル三連盛!」
*ヤマダはスキルを使った。
ヤマダは出来上がった料理を一瞬にして三枚の皿に均等に盛り付けた。
「からの……連続切り、そして倍速調理!」
ヤマダは火加減を上げ、料理速度をさらにアップさせる。
「お前、スキル増えてるじゃん! ズルいぞ」
フミヤは新しい料理スキル身に着けたヤマダを羨ましそうに見る。
「サイトウさん、氷が切れてしまいました」
厨房スタッフのツクルスがサイトウに話しかける。
「任せて!」
そう言うと、サイトウはボールに水を張る。
*サイトウは氷のブレスを吐いた。
ボールに入った水は瞬く間に凍りと化す。
「ありがとうございます」
「……なぜだ」
フミヤはまたしても羨ましそう。
料理人なのに料理スキルを全く習得できないフミヤに対してヤマダとサイトウはどんどんと料理に役立つスキルを身に着けていく。フミヤはそれが悔しかった。
時間はどんどん進み、気が付けば閉店時間も近付く夜へとなっていた。スタッフ総動員で臨んだモンペロリニューアルオープンは、大好評で食事を終えた人々は大変満足そうに帰って行き、ジンは確かな手ごたえを感じた。
客足が途切れることなく続くなかで、スタッフは交代しながら休憩する事で、なんとか最後まで体力を持続できたのであった。
「本日より開店っスよー! もうすぐだよ」
街中でヤマダとサイトウが大きな声を出しながらにチラシを配っている。
現在昼前、もうすぐモンペロがリニューアルオープンを迎える。
「モンペロが広くなったよー」
「みんな来いよー!」
ヤマダとサイトウとは反対側で、モコとモグ男も元気にチラシを配っている。
モンペロの前では20組を超える行列が並んでおり、フミヤとジンが整理券を配っていた。
そして……ついに『時の羅針盤』(LV45話参照)の針がオープンの時刻を表す。
「各自持ち場につけ、今日は相当数の客が来るぞ。これから数日間全従業員で乗り越えるぞ! ケガだけはするなよ」
「おおぉー!」
ジンの号令により、各自が持ち場につく。
――そして、時は来た。
モコとジンが少し豪華になった、店の両開き扉を開けると客が一斉に雪崩れ込む。
「いらっしゃいませーー」
「皆さん、走らないでくださーい」
ホールスタッフが次々に客を席へと案内する。一気に全席が満員となったが、外にはまだ待ち客の列が並んでいる。席に座った客は次々に料理を注文していき、厨房は戦場と化す。
「そっちの焼き物、焦げてない?」
「大丈夫です」
「アロマイルフィッシュの甘酢照り焼き、もう一つついかです」
「そこの料理誰か、持っていってーー」
「はいよー」
「その揚げ物はこっちの皿だ! 急いで」
厨房内で声が行き交う。
「やるようになったな……」
ジンは厨房の様子を見て呟く。以前より、フミヤ・ヤマダ・サイトウの腕が確実に上がっている事が嬉しそうである。
「スキル三連盛!」
*ヤマダはスキルを使った。
ヤマダは出来上がった料理を一瞬にして三枚の皿に均等に盛り付けた。
「からの……連続切り、そして倍速調理!」
ヤマダは火加減を上げ、料理速度をさらにアップさせる。
「お前、スキル増えてるじゃん! ズルいぞ」
フミヤは新しい料理スキル身に着けたヤマダを羨ましそうに見る。
「サイトウさん、氷が切れてしまいました」
厨房スタッフのツクルスがサイトウに話しかける。
「任せて!」
そう言うと、サイトウはボールに水を張る。
*サイトウは氷のブレスを吐いた。
ボールに入った水は瞬く間に凍りと化す。
「ありがとうございます」
「……なぜだ」
フミヤはまたしても羨ましそう。
料理人なのに料理スキルを全く習得できないフミヤに対してヤマダとサイトウはどんどんと料理に役立つスキルを身に着けていく。フミヤはそれが悔しかった。
時間はどんどん進み、気が付けば閉店時間も近付く夜へとなっていた。スタッフ総動員で臨んだモンペロリニューアルオープンは、大好評で食事を終えた人々は大変満足そうに帰って行き、ジンは確かな手ごたえを感じた。
客足が途切れることなく続くなかで、スタッフは交代しながら休憩する事で、なんとか最後まで体力を持続できたのであった。
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