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死者の国 冥界
LV197 第2地区第16の業
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「パンパカパーン……」
大量の餓鬼達を倒した。フミヤとブリズエラとメロの三人(匹)は多くの徳を得てレベルが上がる。
*フミヤは冥界レベルが5になった。
*メロは冥界レベルが6になった。
*ブリズエラは冥界レベルが22になった。
「お前、知らないうちにレベル上がり過ぎじゃない?」
「ここに来るまでに相当数の餓鬼を倒しましたからね」
ブリズエラは自慢げにフミヤを見る。
「……でフミヤさん、残ったコイツどうします?」
100匹近い餓鬼がフミヤ達に倒され黒い靄となり消滅した後、ひとり残された総餓鬼長のダングルはプルプルと震えながら、平伏し命乞いをしていた。
「命だけは……どうか……」
フミヤはダングルに尋ねた。
「ねえ、デーメーテールって人(神)知らない?」
「デーメーテール?」
ダングルは少し考え……
「ああ、デメテル様ですか? それならこの先の業を二つ超えた先のハデス城にいますよ」
そう、ひたすら飛んできたフミヤ達はいつの間にか、第2地区の16番目の業へと到達していたのだった。
「そこまで案内してよ」
「喜んで!」
間髪入れず、ダングルは快諾する。
*フミヤはダングルを仲間にした。
ダングルの案内によりフミヤ達は次の業へと進む。業の17番目に差し掛かった頃、上空には目で見てわかる程の強力な結界が張り巡らされていた。ハデス城への不当な侵入を防ぐための処置である。
「飛んで行かなくてよかったようですね」
と、神薙は言う。
「そうだな。アレに触れると俺でも黒焦げになっていただろう」
ブリズエラは空を見上げて、そう言った。
「着きましたよ! フミヤさん。俺がちょっと話を通してきますんで待っていてください」
ダングルはフミヤ達をおいて一人、前方へ駆けていった。
待つ事15分くらいであろうか……
「アイツ、戻って来ないな」
フミヤが呟く。
「逃げたのでしょうか?」
すっかり傷の癒えたタケルも合流。
フミヤ達が雑談していると突然
「お初にお目にかかるーー‼」
ふと、どこからか大きな声が聞こえる。
「ん? どこ? 上?」
フミヤは空を見上げる。
「下だ!」
フミヤの足元が「ボコッ」と、浮かび上がり突き出た手がフミヤの足を鷲掴みする。地面より姿を現した大きな餓鬼はそのまま近くにあった大岩の方へフミヤを放り投げた。
「おおおおおお」
フミヤは、回避できず岩に衝突。強い衝撃により崩壊したいくつもの岩がフミヤの体に圧し掛かる。
「モキューー」
落ちてきた岩に埋まったフミヤに反応はない。
「我こそは地区統括総餓鬼長 スベルゾである」
全ての地区の総監督者である餓鬼であった。
「今度こそ少し強そうな奴のおでましか……」
ブリズエラはスベルゾに話しかける。
「さすが、スベルゾ様。アイツら恐れて震えあがってますよ(恐れていません)」
スベルゾの後ろに隠れるダングルは、態度だけが一丁前であった。
(アイツ、さっそく裏切ったな)
ブリズエラは思う。
「あーびっくりした」
瓦礫をかき分け、フミヤは立ち上がる。
「……」
その様子を見てスベルゾは何やら悩んでいる。
「我は一対一の戦いを所望する‼」
そして、勝手な発言。
スベルゾは瞬時に悟ったのだ。「絶対無理だって――アイツら絶対強いんじゃん。すぐやられちゃうって、勝てないって!」と……。
たがしかし、部下であるダングルが見ている手前引くに引けないスベルゾは、一人だけでも敵を倒せれば、後はなんとか誤魔化せ面目を保てるのではないかと考える。
「じゃあ、俺が相手してやるよ」
やはり、プリズエラが名乗りを上げる。
「……」
スベルゾは首を横に振る。
「なんでだよ!」
不満を洩らすブリズエラに対してスベルゾは「どうしてもだ」と、言い張って聞かない。
スベルゾはゆっくり且つ慎重に戦う相手を品定めしていく。
(アイツは一番ヤバそうだ。絶対無理!)
ブリズエラはすんなりスルー。
(その隣は神権者に近い者か……特殊な攻撃で手こずりそうだ)
そして、神薙もスルー。
(さっき捕まえた奴、あれだけ岩に叩きつけたのにケロっとしてやがる。アレも危険だ)
フミヤもスルー。
(あの装備、まさに歴戦の強者……コイツだけは戦ってはダメだ)
スベルゾは、唯一当たりのタケルまでもスルーしてしまう。
「よし、まずはお前だ!」
そして、スベルゾは見るからに勝てそうな体型40㎝程のメロを指名する。
「ズタズタに切り裂いてやるぞ!」
それを察したフミヤ達は呆れて物も言えない。
張り切るスベルゾはダングルに「統括総長、あの魔物は危険です」と、忠告を受けるが「何を言うか」と、あっさり否定。
「モッギュッ」
メロがこれを受け、スベルゾと対峙する。
メロ(身長40㎝)VS スベルゾ(身長2m40㎝)
*メロは伸縮自在のスキルを使用した。
*メロの体はどんどん大きくなっていく。
メロ(身長5m)VS スベルゾ(身長2m40㎝)
スベルゾ「えっ?」 ……つづく
大量の餓鬼達を倒した。フミヤとブリズエラとメロの三人(匹)は多くの徳を得てレベルが上がる。
*フミヤは冥界レベルが5になった。
*メロは冥界レベルが6になった。
*ブリズエラは冥界レベルが22になった。
「お前、知らないうちにレベル上がり過ぎじゃない?」
「ここに来るまでに相当数の餓鬼を倒しましたからね」
ブリズエラは自慢げにフミヤを見る。
「……でフミヤさん、残ったコイツどうします?」
100匹近い餓鬼がフミヤ達に倒され黒い靄となり消滅した後、ひとり残された総餓鬼長のダングルはプルプルと震えながら、平伏し命乞いをしていた。
「命だけは……どうか……」
フミヤはダングルに尋ねた。
「ねえ、デーメーテールって人(神)知らない?」
「デーメーテール?」
ダングルは少し考え……
「ああ、デメテル様ですか? それならこの先の業を二つ超えた先のハデス城にいますよ」
そう、ひたすら飛んできたフミヤ達はいつの間にか、第2地区の16番目の業へと到達していたのだった。
「そこまで案内してよ」
「喜んで!」
間髪入れず、ダングルは快諾する。
*フミヤはダングルを仲間にした。
ダングルの案内によりフミヤ達は次の業へと進む。業の17番目に差し掛かった頃、上空には目で見てわかる程の強力な結界が張り巡らされていた。ハデス城への不当な侵入を防ぐための処置である。
「飛んで行かなくてよかったようですね」
と、神薙は言う。
「そうだな。アレに触れると俺でも黒焦げになっていただろう」
ブリズエラは空を見上げて、そう言った。
「着きましたよ! フミヤさん。俺がちょっと話を通してきますんで待っていてください」
ダングルはフミヤ達をおいて一人、前方へ駆けていった。
待つ事15分くらいであろうか……
「アイツ、戻って来ないな」
フミヤが呟く。
「逃げたのでしょうか?」
すっかり傷の癒えたタケルも合流。
フミヤ達が雑談していると突然
「お初にお目にかかるーー‼」
ふと、どこからか大きな声が聞こえる。
「ん? どこ? 上?」
フミヤは空を見上げる。
「下だ!」
フミヤの足元が「ボコッ」と、浮かび上がり突き出た手がフミヤの足を鷲掴みする。地面より姿を現した大きな餓鬼はそのまま近くにあった大岩の方へフミヤを放り投げた。
「おおおおおお」
フミヤは、回避できず岩に衝突。強い衝撃により崩壊したいくつもの岩がフミヤの体に圧し掛かる。
「モキューー」
落ちてきた岩に埋まったフミヤに反応はない。
「我こそは地区統括総餓鬼長 スベルゾである」
全ての地区の総監督者である餓鬼であった。
「今度こそ少し強そうな奴のおでましか……」
ブリズエラはスベルゾに話しかける。
「さすが、スベルゾ様。アイツら恐れて震えあがってますよ(恐れていません)」
スベルゾの後ろに隠れるダングルは、態度だけが一丁前であった。
(アイツ、さっそく裏切ったな)
ブリズエラは思う。
「あーびっくりした」
瓦礫をかき分け、フミヤは立ち上がる。
「……」
その様子を見てスベルゾは何やら悩んでいる。
「我は一対一の戦いを所望する‼」
そして、勝手な発言。
スベルゾは瞬時に悟ったのだ。「絶対無理だって――アイツら絶対強いんじゃん。すぐやられちゃうって、勝てないって!」と……。
たがしかし、部下であるダングルが見ている手前引くに引けないスベルゾは、一人だけでも敵を倒せれば、後はなんとか誤魔化せ面目を保てるのではないかと考える。
「じゃあ、俺が相手してやるよ」
やはり、プリズエラが名乗りを上げる。
「……」
スベルゾは首を横に振る。
「なんでだよ!」
不満を洩らすブリズエラに対してスベルゾは「どうしてもだ」と、言い張って聞かない。
スベルゾはゆっくり且つ慎重に戦う相手を品定めしていく。
(アイツは一番ヤバそうだ。絶対無理!)
ブリズエラはすんなりスルー。
(その隣は神権者に近い者か……特殊な攻撃で手こずりそうだ)
そして、神薙もスルー。
(さっき捕まえた奴、あれだけ岩に叩きつけたのにケロっとしてやがる。アレも危険だ)
フミヤもスルー。
(あの装備、まさに歴戦の強者……コイツだけは戦ってはダメだ)
スベルゾは、唯一当たりのタケルまでもスルーしてしまう。
「よし、まずはお前だ!」
そして、スベルゾは見るからに勝てそうな体型40㎝程のメロを指名する。
「ズタズタに切り裂いてやるぞ!」
それを察したフミヤ達は呆れて物も言えない。
張り切るスベルゾはダングルに「統括総長、あの魔物は危険です」と、忠告を受けるが「何を言うか」と、あっさり否定。
「モッギュッ」
メロがこれを受け、スベルゾと対峙する。
メロ(身長40㎝)VS スベルゾ(身長2m40㎝)
*メロは伸縮自在のスキルを使用した。
*メロの体はどんどん大きくなっていく。
メロ(身長5m)VS スベルゾ(身長2m40㎝)
スベルゾ「えっ?」 ……つづく
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