最強勇者の夫～陰であなたを支えます。

亡者の大森林へ向かえ

LV126 魔人五将軍再来

次の目的地は遊戯都市『アソバイトナ』イースト大陸の北端の町である。
その町の西部に位置する関所を抜けるといよいよ中央大陸である。

＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊魔人が現れた。

これまでモンスターと出会わなかった訳ではない。
世界最強と謳《うた》われるヴィオラのパーティーにおいて
ほとんどのモンスターが瞬殺だった。
数知れずのモンスターと遭遇してきたが、勇者達にとっては
どれも取るに足らない出来事であった。
（只、作者が話を膨らませれなかっただけ。）

フミヤ達は　イースト大陸北端の町の手前でついに魔王配下の襲撃に遭う。
巨竜に竜に乗った指揮者と思われる魔人が、大声で叫んだ。

「我こそは魔人五将軍が一人【ゾロシス】。
勇者ヴィオラよ、ここでお前達の旅は終わりだ」

ゾロシスの雄叫びの直後、地面から不気味な地響きが鳴る。

＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊モンスターが現れた。
＊魔人が現れた。

辺りにある木々をなぎ倒し、地面からモンスターの群れと
巨大ミミズに乗った魔人が現れる。

「我こそは魔人五将軍が一人、【ネルタニス】。
勇者ヴィオラよ、ここでお前達の旅は終わりだ」

「魔人が二人・・・とは」
ダンは驚いている。
「まさかの一斉攻撃とは・・・ついに魔王も
私達を放っておけなくなってきたわけね」
イルイルは臨戦態勢に入った。


ゾロシス「・・・」
ネルタニス「・・・」


「ネルタニスよ、何故お前がいるのだ」

「ゾロシスよ、それはこっちのセリフだ。主は引っ込んでおれ」

フミヤはふと思った。
・・・こいつら偶然、登場が被ったな。

ゾロシス「・・・」
ネルタニス「・・・」

「まあいい、ネルタニスよ　ここは二人で共闘といこうではないか？
相手も複数、私一人よりお主と組む方が、より確実というもの」

「ヴィオラ以外もかなりの手練れ、ゾロシスよその提案受けよう」

偶然にも登場が被った二人の五将軍は手を組み、
ヴィオラ達に今にも襲い掛かろうとしていた。

＊フミヤは馬車に隠れた。

「いいね、久しぶりに大暴れできそうだ」
ライガは滾《たぎ》る闘志が抑えきれずに大ミミズに襲い掛かる。

フミヤはこっそりと馬車から顔を出し、ベレッタに指示を送る。
「ベレッタちゃん、あの大きな竜に一発お見舞いしてあげて」
「はーい。」
ベレッタは返事をすると　空を飛ぶ巨竜に体当たりを食らわせた。
ベレッタの攻撃により巨竜の体は九の字に曲がる。
「ブオオオオオン」
悶絶した巨竜はよだれをダラダラと垂らし、意識を損失すると
地面に激しく体を打ちつけ、そのまま息絶えた。
＊ベレッタは巨竜アザンドを倒した。

「イエイ！」
ベレッタはフミヤにピースサインを送った。
「さすが、ベレッタ」
フミヤはベレッタに手を振り返した。

巨竜に乗っていた魔人ゾロシスは　地面に落下寸前に
巨竜の背より飛び降り　地面に着地すると間髪入れずに
魔力を練り上げる。

＊ゾロシスは魔法を唱えた。
「魔訶捕縛陣《まかほばくじん》」
＊ベレッタは黒い球体に包まれた。
「おお、なんじゃコレ」

ラオ老は瞬時に、ゾロシスの魔法を分析。
「封印術の類いか！」
さらに召喚魔法の詠唱に入る。

ライガの閃光一閃。
大ミミズの首を掻っ切り切断した。
直後、大ミミズに乗った魔人ネルタニスは戦闘に備え、力を溜めている。

「さあ、行くよ。みんな」
ヴィオラの合図で、勇者パーティーが一斉に動き出した。
そして、魔人二人を取り囲むモンスター達もまた一斉に
ヴィオラ達へ襲い掛かかるのだった。